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ターミネーター: サラ・コナー・クロニクルズ/Terminator: The Sarah Connor Chronicles :: 1-08 :: Vick's Chip (1) :: ネタバレ

transターミネーター: サラ・コナー・クロニクルズ/Terminator: Sarah Connor Chronicles。シーズン1の8話。ネタバレ。
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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キャメロンは「処分しろ」といわれたT-888のチップをこっそり隠し持ったが(1-06 :: Dungeons & Dragons)、それをデレクが発見した。彼はそれをサラとジョンに見せ、キャメロンを問いつめた。「おまえはうそつきだ。レジスタンスの隠れ家をT-888に教えたのもおまえだろ」と疑った。キャメロンはいいわけした。「隠れ家の場所を教えたことはない。チップを処分しなかったのは、その中にある情報が有益だからだ。この中にはT-888の記憶がある」というのだが、ほんとうにそれだけなのかあるいは裏切りの意図があったのかは不明である。

サラとジョンはキャメロンがうそをついてたと知りムカムカしつつもこの言葉を信じたみたい。『信じた』というより『保留』というかんじか。ジョンは「君はよくうそをつくの?」と聞いてみた。「任務のためなら嘘をつくこともある」とキャメロンは答えた。「だいじなことでも?」「だいじなことでも嘘をつく」という不思議ちゃん。

ジョンはT-888のチップの中身を解析してみることにした。高性能のCPUがいるっていうんで、ゲームマニアの韓国人からクロックアップしたCPUをふたつも買った。だがうまくいかない。キャメロンによれば電圧不足だそうである。でもそれに見合う電圧を流したら解析用のCPUが焼き切れちゃうのでどうしたもんだかと思ったら「チップのすべての機能を起動しなくてよい。状況を分析するとか任務を行うといった部分はいらない」とキャメロンが助言した。つまり記憶に関する情報を抜くだけならそれだけの電圧は必要ないから、結果を見ながらちょびっとずつ上げていけばよいということか。

余談ですが、このシーンでいう "crank the juice" というのは『徐々にパワーを上げていく』という意味の慣用表現です。専門家が使ういい回しでなく、かなりカジュアルな雰囲気の表現です。町工場のオッサンの台詞とか、コンピュータマニアの台詞などによく出てきます。クルマのエンジンやコンピュータといった、ガソリンで動くもの、電気で動くものなど機械全般に対して使えますが『計測可能かつ制御可能なパワーであること』に限ります。キャメロンはこうやって人間的な会話表現を学習しているのですね。ケナゲです。かわいいー。

サラもジョンもそんなキャメロンに冷たいです。「ナニをボケーと突っ立ってるんだ?」とかよくいいますよね。もうちょっと優しくしてヤレ!とツッコミを入れつつ視聴するのがこのドラマの楽しみでもあります。

このエピの冒頭では、オーブンに入れたローストビーフがコゲちゃったのにサラが気づいてあわててとりだすというシーンがありましたが、キャメロンはその横にボケーと突っ立ってました。「そのローストビーフは18分27秒前に取り出すべきでした」とサラに教えていました。本人はサラを助けているつもりなんだと思われます。また別のシーンでは、せっせとハッキングにいそしむジョンの後ろに背後霊のように佇み、ぢーと画面を見つつ、どうでもよいような感想を述べたりしました。ジョンが「なにしてんだ?」といったら「会話をしようと思いました」というTin-manぶり。人間になりたがってる妖怪人間ベムみたいです。このときもジョンは「いつから会話する機能がついたんだ?」と冷たくあしらってました。またこのシーンではキャメロンのウィンクが見れました。きっとキャメロンはあらゆるところで顔の表情やら会話表現をせっせと学習しているんだと思われます。不思議ちゃんです。

お話に戻ります。ジョンが "crank the juice" をやってみたらば、T-888の記憶された視覚映像がモニタにウジャーと出てきた。女性が出てきて「わたしに話してちょうだい」「だまってたらわからないよ」「いっしょにがんばりましょう」なんてことをしゃべりだした。それらは断片的な映像の洪水であり、しばしば画面は乱れる。T-888はヴィックと名乗ってこの女性と結婚してたみたい。女性は自分の夫がロボットなんて知らなかったんだろうな。彼女はバーバラという。映像の中に郵便物が出てきて住所がわかった。サラとデレクがその家にいってみた。

家に不法侵入。家の中は無人。コンピュータが持ち去られていた。バーバラはLAの役所に勤めているひとで、市のインフラ整備に関する部署で働いていたとわかった。それとスカイネットが関係あるのだろうか。

ジョンはその後もハッキングを続けて、T-888が女性を殺害する映像を見つけた。どこかの山の中でブン投げて無惨に放置。このときジョンは「チップの中にはたくさんの情報が独特のやり方でカテゴリわけされている。女性の映像が出てくる度に "weird robot symbols"(へんなロボットの記号)が出てくる」といっていた。ターミネーターの頭の中は謎だらけということみたい。シンボルちゅうのがまたいつか出てくるかもしれません。

T-888は何も知らないバーバラを無慈悲に殺したのである。許せん。デレクは「それがコイツらのやり方だ」とキャメロンをにらんだ。サラたちは映像を手がかりに山の中の殺害現場を特定できた。死体を発見。が、意外にもそれはバーバラではなかった。財布から身元が判明。死体女性はジェシカ・ペックとわかった。キャメロンは「その女性はスカイネットの敵だ」と教えた。てことはサラたちの味方なのかと思ったらそうではなくて、ARTIEに反対する勢力がよこしたロビイストであった。とジョンが調べてきた。

「ARTIEってナニ?」という質問にジョンが答えた。それは Automated Real Time Traffic Information Exchange の略である。『高度な交通制御システム』とでもいえばよいのだろうか。町のいたるところに監視カメラ/集音マイク/センサーが設置され、それらは市の中枢データセンターに直結している。そこから得られた情報によって交通情報をリアルタイムに監視し、交通の流れを制御するというインテリジェントシステムがARTIEである。簡単にいうと『信号機を自動制御するプログラム』てかんじか。

現在のところARTIEは開発段階のパイロットプログラムであり、LAの一部エリアで試験運用されているが、完成すれば全米中に導入される。バーバラはARTIEの設計担当者だった。ゆえに次のような推理ができる。スカイネットは信号機が欲しいわけではなくて、ARTIEから得られる情報を欲しがってるんだろう。これをまるごと手に入れちゃえばアメリカじゅうの情報(映像&音)を得られるのだから強力だ。Turkを頭脳に例えるならば、ARTIEは感覚器官ということになる。T-888はARTIEを守るためにバーバラに接近し、邪魔をするジェシカを殺したんだな。

サラたちはARTIEを破壊しなくてはいけないが、市役所を爆破するわけにもいかないし、どうせ破壊してもまたつくられてしまうだろう。だからウィルスを食わせてやろうとジョンが思いついた。ARTIEがヘボプログラムだとわかればスカイネットはあきらめるだろうから。ジョンはウィルスをつくれるけれど、それをどうやって食わせるかという問題がある。ARTIEはネットにつながっていないから。

サラとデレクがウィルスを持って市役所に侵入することにした。デレクが地下の侵入経路を知ってるそうである。市役所の地下には第二次世界大戦時代につくられた古いトンネルがあって、彼はそこをよく知ってるという。核爆発の後カイルとふたりでそこに住んでたからと説明した。

ジョンはさらにT-888のチップをハッキングし続けた。こんどはT-888がレジスタンスの隠れ家を襲う場面の映像を見つけた。それによってT-888が隠れ家を見つけた経緯が判明した。レジスタンスのひとり、デレクの部下だったセイルズという男がいて、彼がひとりでバーバラの身辺調査をしていたのである。それに気づいたT-888がセイルズを尾行し、隠れ家をつきとめ、そこにいた男たちを射殺したというのが真相なのであった。

という点がわかったので「キャメロンがT-888と通じていたのではないか」という疑いは晴れたことになる。ここで次なる疑問が浮上する。セイルズがバーバラを尾行していたことをデレクが知らなかったというのは不自然ではないか。自分の仲間がバーバラを追っていたのなら、彼は彼女を知っていたはずである。こりゃへんだ。と思うわけだが、デレクは「おれたちは各自バラバラにいろんな手がかりを追っていた。セイルズがバーバラを調べていたなんて知らなかった」と説明した。そして仲間たちが死んだ映像を見てショックを受けたみたいだった。なんだか彼は怪しいなと私は(たぶんあなたもサラも)思うんですが。最後のほうのシーンではジョンは「デレクを信じる」といっていたが。

サラはセイルズその他の男たちが惨殺されるシーンを見て深く悲しんだ。「わたしたちがスカイネットに勝つためにこんなにたくさん死ななくちゃいけないのか」とジョンに涙目で訴えた。彼女はアンディのことを思いだしたんだな。

デレクは怪しいなという点はあるわけだが、それはおいといて任務は続く。サラとデレクはジョンがつくったウィルスを持って市役所の建物に侵入する。デレクの案内で地下のトンネルからARTIEの中枢データセンターに向かう。そこにたどりついてUSBメモリを差し込んでウィルスを流してやったが、失敗した。ウィルスが不完全だったのか。警備員が来たんで格闘。その場から逃げるしかなかった。デレクが警備員を殺しそうになったが、サラが彼を制止した。

一方ジョンはキャメロンといっしょに引き続きハッキングしていたが、途中からだめになった。記憶領域にアクセスできない。だめだなと思ったら、そばにあったジョンのケータイが勝手にダイヤルアップし始めた。モニタにジョンの顔が映った。ナンジャコレ!T-888のチップが勝手に起動してネットにアクセスを試みているのだ。こりゃヤバいっていうんで大急ぎでケーブルを引っこ抜いた。この短いあいだにT-888はネットに流出したのか。キャメロンはだいじょうぶだといっていたがチト心配である。

サラたちが帰ってきた。ウィルスを仕込む作戦は失敗したというんで、ジョンは次の手を考えた。それはキャメロン自身のチップを使うことである。彼女の中身は世界一高性能なコンピュータであるからして、これを使ってARTIEをテイクオーバーできるのではないかとジョンは考えた。ついさっきT-888が勝手に動いてネットに出ていこうとしたが、それと同じことをキャメロンがARTIEにやれるかもと思いついたのだ。

ジョンがカッターでキャメロンの頭を切開してチップを取りだした。これに似たシーンは映画『ターミネーター 2』でも出てくる。このときはシュワルツネッガー演じるT-800の頭蓋骨を開けて学習能力をインプットし直すというのをやっていた。キャメロンのチップを取り出し、それをデバイスに取りつけ、外に持っていって交差点にある信号機の制御ボードにつないでやった。成功。キャメロンはARTIEを完全パーにした。ARTIEが配備された一帯の信号は制御を失ったので、そこらじゅうで交通渋滞が発生した。作戦成功。

以上がこのエピのメインだが、いくつかのサブストーリィも同時に進行した↓

こちらはクロマーティ。彼はニセFBI捜査官にバケていたが、こんどはキャメロンとジョンが通う学校にやってきた。クロマーティはジョンの顔を見知っているが(1-01 :: Pilot)、現在の偽名が『ジョン・バウム』であることを知らない。よって、学校のコンピュータからさいきん転入してきた学生の名前をすべて引き出し、ひとりづつ呼び出しては顔を確認するということをやり始めた。子供たちはFBIが職員室にいるっていうんで、マリファナ所持の捜査でもやってるのかと思ったようだが、キャメロンがそれはじつはクロマーティであることに気づいた。

余談だが、クロマーティをクロマーティと呼んでいいのかという問題がある。彼はラズロという別人になったから。また現在の彼の偽名はFBIのケスター捜査官ということになったし、いったいどう呼べばいいんだヨと思ってたんだが、キャメロンが彼の顔を解析するシーンで、映像の中で "CROMARTIE" と出てきたんで、エピガイの中ではそれに合わせてクロマーティと呼び続けていこうと思う。

キャメロンの顔がぐぐぐーと緊張する。いきなり学校の中でハデに戦闘するのかと思ったらそういうシーンはなく、相手をダマしてこの学校にはいないと思わせることに成功した。ジョンの友達のモリスに『ジョン・バウム』と名乗らせてFBIのところに行かせた。クロマーティは顔認識プログラムを内蔵してるので、それがジョン・コナーではないと信じて去っていった。彼はこうやってそこらじゅうのハイスクールをしらみつぶしにあたっているようだ。余談だが、このモリスくんはキャメロンに惚れてるみたいである。

ところで、サラは前回キャメロンがゲットしてきた『Turkを買った人』に接触を試みた。相手の名前はサーキシアンという。何度も連絡してやっとむこうから電話をくれた。Turkを彼から買い戻したいのでそのように交渉中である。相手の素性等はいまんとこ謎。サラはそのことをデレクに伝えた。そして「アンディを殺したのはあなただろう?」と問いつめた。Turkがなくなったときの状況やデレクが警備員を殺そうとしたのを見てそのように直感したのだと思われる。デレクはダンマリだったが、その顔を見ればバレバレである。サラは「もしまたうそをついたらあなたを殺す」とこわい顔でいった。

そしてラスト。サラのナレーションにかぶせつつ↓

So much danger in this world is hidden behind masks. We tell our children stories of good and evil, while knowing it's not that simple. True evil doesn't give us time to fight or to be afraid. We keep our heads down, never bothering to look behind the masks. And in doing so, we resign ourselves to terrible fates, we can never see coming.

訳してみた↓

この世の中にはマスクをかぶったわるもんが大勢いる。わたしたちは子供たちに善と悪について教えるが、それほど世の中は単純ではないと知っている。本当の悪というもんを前にしたらば、わたしたちは攻撃する機会さえ与えられない(つまりスグに殺されちゃう)。せいぜいできることは頭を低くするだけ。マスクの後ろにあるものに気づけない。そしてその次にやってくるとんでもなく悲惨な運命から逃げることはできないのだ。

T-888がバーバラを無慈悲に殺害する映像でおしまい。

※ここでいう『マスク』とは、T-888がよき夫になりすましてバーバラを利用し殺害した点を指しているが、と同時に、デレクに対する疑惑も指してるんだと思われます。

ところでサラの電話番号は818-555-0189とわかった。

シーズンフィナーレは2時間スペシャルでした。次いってみよう↓

1-09 :: What He Beheld :: シーズンフィナーレ

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