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スーパーナチュラル/Supernatural :: 3-13 :: Ghostfacers :: ネタバレ

transシーズン3の13話。久々のリターンはスーパーナチュラル版ブレアウィッチ?自称超常現象プロの珍コンビが再登場。ネタバレ。
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SPOILER ALERT!!!
ネタバレです!!!
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ハリー・スパングラーとエド・ゼドモアは シーズン1の17話に出てきたおトボケコンビである。自らプロの超常現象研究家と名乗り、インチキウェブサイトを運営している。いつか特ダネをつかんで世間の注目を集め、カネとオンナをガッポガッポな人生を夢見ているのだ。

ハリーとエドが登場するのはずいぶん久しぶりだが、今回は新メンツも登場。『ゴーストフェイサーズ』っていうチーム名で、かっこいいロゴもある。衝撃的なオカルトネタを仕入れてリアリティ番組のプロデューサーに売り込みたい。このエピでは、彼らがつくったプレゼン目的のビデオ映像が主たる内容となる。『クローバーフィールド』や『Rec』みたいなドキュメンタリタッチの手法。

スーパーナチュラル久しぶりのリターンとなるこのエピでは、ウィンチェスター兄弟は前半パートでは脇役扱い。『ゴーストフェイサーズ』のスピンオフだぞもんくあっかという内容になっちゃいました(ファンのあいだではかなり賛否両論あったみたいだが)。

※後から追記。実際にはスピンオフじゃないですが、ソレぽいかんじという意味です。まちがえないでくださいネ。

冒頭。ハリーとエドがエラソーな顔で出てきてエラソーなことをいう。「これを見てるってことはあなたはテレビ界の大物だね。あなたはツイてるヨ。かつてない斬新なリアリティショーのパイロットを見れるんだから。脚本家ストはお気の毒だった。怠惰なデブネコどもめ。いまから始まる真性ホラーな恐怖体験はテレビの歴史を変えるものである。あなたの目は『ゴーストフェイサーズ』にクギづけ〜。ジャジャーン!」

テーマ曲が流れてオープニング。このいかがわしさはクリス・エンジェルの Mindfreak みたいである。おもしれーじゃん。ハリー、エドに続いて、他の新メンツ3名が紹介される。そしてさらには、ディーンとサムもクレジット入り。特別ゲストってかんじだろうか。チャッカリ無断使用しちゃったんだろうか。

キンコーズの職場で知り合ったというハリー&エドの自己紹介に続いて、他のメンバーの紹介。アラン・J・コーベットは料理が得意なオカマちゃん。彼はエドに惚れてるからチーム入りしたみたい。マギー・ゼドモアはエドの妹。ケニー・スプルスはネイティブアメリカンのチェロキーの血を引くシャーマニズム専門家らしいが、その血はわずか1/16である。ははははは。彼が自分の祖先を自慢げに語るところはThe Officeのドワイトみたいである。

メンツ紹介が終わったところで、企画内容が明かされる。『モートンハウス』は『うるう年にオバケが出る家』として知られるホーンテッドハウスで、2月29日という日に一晩そこで過ごして生還した者はひとりもいない。いっちょうオバケを見てやろう!おれらの出番だ!と話すエドにコーベットがコーヒーを渡す。エドが「うまいね、これ」と感心する。コーベットは満足げであり「フレンチバニラが好きっていってたもんうふん」とかいう。コーベットはクネクネ。ハリーが「ヤレヤレ」って顔をする。シーンが切り替わって、ハリーが車内でコーベットのことを話す。「彼はいいヤツなんだけど〜」と困惑顔で話すという流れは、これまたThe Officeのジムみたいである。

ちょと説明(弁解/釈明/補足)をします。クリス・エンジェルみたいとかThe Officeみたいとか書いてるが、それはパクリとかいう意味でなく賞賛である。私がThe Officeファンだからそのように感じただけの話で、他のmock-mentary手法のドラマや映画のファンのひとはまた別の感想を持つだろう。要はおもしろければいいのだと思う。それがつまらなければパクリくさーと思ってしまうし、おもしろいと感じたときには「オマージュだ!」と思う。これはおもしろい。だからすき。

お話に戻ります。エドたちは夜になってホーンテッドハウスに無断侵入。ここでチラとウィンチェスター兄弟が出てくる。彼らもまたここに目をつけて周囲をパトロールしてたのだ。深夜にインパラの低迫力エンジン音。ドハデなカーステレオが聞こえて、エドたちはチビった。ディーンたちは気づかずに通り過ぎていった。まさかこのカメオ出演だけだったりして。てことはなく、ちゃんと後から出てくるのでご心配なく。

エドたちは侵入成功。まずは司令センターの部屋を決め、持ち込んだハイテクのギア類を並べる。各人があっちこっちで監視カメラを設置。準備オッケー。チームにわかれてオバケ探しのはじまりはじまり。

暗くてこわいオバケ屋敷の雰囲気がよく出てきます。ハンディカムの映像はときおりザーザー乱れる。どきどきする。ハリーが映画のヒーロー風にドアを蹴破ろうとする。カメラマン役のスプルスが「ノブ回せば?」とアドバイス。「ああそうだね」と扉が開く。はははははは。

エドがネズミの死体にウギャーと走って逃げたら「こらこら、きみたち。警察だ」とこわい声がした。ウィンチェエスター兄弟であった。やっと出てきたよ。兄弟はバカヤングがパーティやってんのかと思ったみたいだが、その相手が大昔に出会ったエドと知って驚いた。エドも兄弟を思いだした。ディーンは「パーティはおしまい。出てけバカモノ」と怒ったが、エドはディーンを "chisel chest" と呼び「ぼくらのほうが先にきたもん」と抵抗したので、わーわーと口論になった。双方が罵り合う会話では、*beep* が入って、口元にドクロマークがでるという小ワザ編集が見られた。

サムがあらためてこの家の歴史を説明した。先にエドが話した通り、ここにはうるう年になるとオバケが出る。そしてその場所にいた者たちは必ず失踪する。サムは過去50年間の失踪者リストを持っていた。過去に死体が発見されたのはたったひとりで、それはこの家の最後の持ち主であるフリーマン・ダゲットであった。

ていう話をしてたところに「でたでた!でたヨ〜!」と悲鳴をあげて他メンツが乱入。マギーとスプルスはスーツ姿の男のオバケを見た。それはふたりの目の前で射殺された。カメラの映像をチェックしたらば、オバケの姿がばっちり映っていた。

コーベットがいなくなった。彼はひとりでオバケを見にいって襲われた。彼の悲鳴はみんなにも聞こえた。わーわーとパニックになる。映像がぐしゃぐしゃする。えらいこっちゃ。このときちょうど日付が2月29日に変わっていた。

エドたちは必死顔でPCをいぢってるが、あっちではサムがディーンに怒っている。「ディーンがきたいっていうからきたのにこんな目に遭うなんて!あと2ヶ月しかないんだよ(悪魔との契約のこと)。ここでオダブツかもしれんけどな!」。サムはそういうなりイスをドアにぶつけた。

この騒ぎにエドたちは驚いた。「なにしてんだ!」とわめくので兄弟は説明してやった。「この家の扉や窓はすべてシールドされた。『スーパーナチュラルなロックダウン』である。コーベットを襲ったオバケはおれたちをここに閉じ込めておきたいらしい」「な、なんで?」「さぁ、こわがらせるため?」「あるいは殺すため?」「...」「エーン」

EMFがオバケの接近を示した。なにかが近づいてくる!うわーと思ったら、中年男のオバケがでた。ディーンはダメモトで語りかけ始めた。「目を覚ませ!おまえは死んでるんだ!」と説得する。エドたちが不思議がるのでサムは教えてやった。「とてもマレだけど、あれが通じるときもある。オバケに人間の心が残っていればループから抜け出せるときもある」だそうである。男のオバケはみんなの見てる前で、なにかに轢かれて消えた。列車だろうか。

オバケたちは自分らが死ぬ瞬間の経験を無限再生してるみたいだが、この場所で拳銃で撃たれたとか、列車に轢かれたなんていう記録はないからへんである。コーベットは見つからない。心配だ。みんなでてくてく歩いて探索する。

歩きながらサムが先生顔でレクチャした。「オバケちゅうか『死のエコー』である。ふつうは自分らが生きてた場所、あるいは死んだ場所にとり憑くもんなんだけど、なぜ彼らがココに出てくるのか謎なのだ」

※このドラマでは "trapped in loop" という説明の仕方をするときが多いが、日本風にいうと『自縛霊』ってかんじですかね。

家の中を調べたら家の持ち主、ダゲットのことがわかってきた。彼は病院の管理人をしてたとわかり、モルグの死体につけるタグが発見された。彼は死体を盗んで自宅に持ち帰ったのだな。それがオバケになって出てきたんだな。どこかに死体があるはずだ。また、家の中には大量のCレーション(兵士の携帯食料)や『核戦争から身を守る方法』『剥製の作り方』なんていう文書があった。彼は核シェルターをつくりたかったのか。なんで剥製?死体?人間の剥製?きもちわりー。

またまたEMFがビヨーンと反応。みんなが身構えたら、サムがさらわれた。急に消えたのだ。2名が失踪である。ますますえらいこっちゃと探しまわるが、この緊急時において、エドの妹マギーとハリーがチュー。それをエドが見つけて怒るというくだらない痴話シーンがあったりした。ディーンに怒られてケンカは終わったが。このシーンは必要だったのかと後から考えた私は、脚本家たちはエドたちをまた使おうと考えてるのかなと思った。わかりませんが。

サムとコーベットは同じ部屋に閉じ込められていた。キラーみたいな男がいて、これはダゲットのオバケと思われるが、そいつがコーベットを無惨に殺した。この部屋ではパーティっぽい音楽が鳴っている。

一方、ディーンは必死に推理している。核シェルターをつくりたがってる剥製マニア/死体マニアの孤独男の行動を考えてみた。地下にシェルターがあるんじゃないかと行ってみたら、途中でドアがバタンと閉じて、エドたちと離されてしまった。ディーンはドア越しに「おれたちのダッフルバッグにソルトがある。それでサークルをつくって、中に入っておれ」と指示した。エドとハリーは「中に入る?ダッフルバッグに?」とポカンとした。「バカモノ!ソルティングのサークルの中に、だよ!」と教えてやった。ははははは。

エドとハリーとマギーはいわれた通りにソルトサークルをつくった。こわいよ〜。3人はぴったりくっついてるが、もっと大きなマルにすればいいのにと私は思った。そしたらそこにさっき殺されたコーベットが出てきた。ゾンビみたい。3人はひぃいいいい。

一方ディーンはカメラマンのスプルスといっしょに地下を探索中。ドラマの演出上、スプルスがこっちにいないとディーンの動きを伝えられないからこうなったんだと思われます。スプルスがディーンに質問した。「さっきいってた残り2ヶ月ってどういう意味ですか?」「ノーノー。おれは *beep* なリアリティ番組の中で、自分の *beep* な運命を告白してピーピー泣いたりしないヨ」「もしかしてガン?」「だまれ!」

メロディが聞こえた。サムたちが閉じ込められていた部屋で流れた曲だ。そこではダゲットのオバケがサムに「ぼくはひとりぼっちだからともだちが欲しいんだ。ぼくのパーティにきて。ずっとここにいて」と話している。

ディーンは突入。ダゲットオバケをソルト銃でばんばん。サムは救われたが、コーベットは死亡していた。その部屋はダゲット手づくりの核シェルターで、孤独な彼は死体の剥製を並べて癒されたかったのであった。死体のみなさんはイスにかけていて、テーブルの上にはひからびたケーキがあった。ここで狂ったパーティをやってたのだろう。サムが補足した。ダゲットは死体をここに放置した後、階上にいってトランキライザーをオーバードースした。死亡。彼はオバケとなってこの場所にとり憑き、近づく者たちをパーティに引きずり込んだ。という話をダゲットから直接聞いたそうである。スプルスが質問した。「その銃には弾丸が入ってるんですか?」。ディーンは「岩塩だヨ」と教えてやった。

こちらはコーベットのオバケを見ちゃった3人。彼らは必死で助かる方法を考える。兄弟に教わったことを思いだし、コーベットは死を拒否しているんだなと考えた。彼はすごく苦しんでて、この場所で永遠ループしちゃってるのだ。彼を成仏させるにはどうすりゃいいのか。ハリーはコーベットがエドに惚れてたことを思いだした。てわけで、エドがおそるおそる近づいて、コーベットを慰めるのである。

「君はチームにとってかけがえのないひとだった。愛しているよ」といったら、ゾンビみたいだったコーベットは人間らしい顔つきになった。「エド?」という顔は、ぼ、ぼく、死んだのおおおみたいな風である。かわいそうだな。「コーベット、エドだよ。助けてくれ。ぼくたちを助けてくれ」と必死の懇願。

コーベットオバケは愛するエドの優しい言葉にファイトイッパツ。あっちの部屋でディーンたちを襲ったダゲットの(あるいは死体のひとり?)オバケをやっつけてくれた。彼がみんなを救ったのだ。てわけで事件は解決したが、1名死亡。コーベットは安らかに眠ってくださいエーンという悲しみの余韻で終了。

別れ際、サムはエドにメモを渡した。このシーンにカブせて「我々は貴重な友人を失った。そして新たな協力者を得た」というナレーションが入るんで、あれはたぶん電話番号かなにかだろう。サムとディーンは頼れるアニキたちってかんじで去っていった。かっこいい。

ラスト。

『ゴーストフェイサーズ』のプロモ用パイロットは完成。エド&ハリーは自信満々で兄弟を呼んでみせてやった。「これいいだろー」と喜ぶ彼らに「ま、いいんじゃない」と答え「んじゃまたな。アバヨ」と手を振って別れたが、こっそり破壊工作をしといた。エドたちが苦労してつくったビデオはパー。兄弟の秘密は守られたのであった。

また来週〜。

※MEMO

エド&ハリーのサイトのurl。超常現象実例サイトですがGhostfacersに関してはなにもありませんでした↓

ダゲットのオバケのシーンで流れるメロディはLesley GoreのIt's My Party!だと思うんですけど。これですよね↓

※感想

スーパーナチュラルはときどき番外編的オバカなエピがあるけれど、その中でこれはダントツによかった。私的にはシーズントップ賞である。エド&ハリーは出てきたときから好きだったが、これを見てますます好きになった。ところがあちこちのレビューやBBSを見たらば(褒めてるひともいるけど)ケチョンケチョンにいうひとの意見を見たので、私は悲しく思った。みんなと好みが違ってしまうのは仕方がないことだが、このドラマの脚本はファンの意見に左右されることが多いことを考えると、彼らはこのままフェードアウトしちゃうのかなと、それで悲しくなったという意味です。

私はGhostfacersが好きである。かわいいしおもしろいから。だからこれからもたまに、そうだな、1シーズンに1回くらいの頻度で登場してほしい。私は思うんですけど、エド&ハリーがもっと兄弟を助けるようなエピがあれば、みんなはもっと彼らを好きになるはずだ。考えてくださいヨ。あんな状況でオバケを見たらば、私だってあなただって腰が抜けちゃうはずだ。彼らはよくやってたじゃないか!エド&ハリーはもう少し馴れれば、きっとウィンチェスターの強力なアシストになると思うんで、お願いだからおおめにみてやってくださいと思った。

ブランク後のリターンイッパツ目というのがGhostfacersにとって不利だったのかもしれない。ファンのみなさんはディーンのアレで頭がいっぱいだった。ここまで待たされてコレが出てきちゃったので不評だったのかもしれないですね。

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