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スーパーナチュラル/Supernatural :: 3-08 :: A Very Supernatural Christmas :: ネタバレ

transシーズン3の8話。クリスマスバージョン、サンタなスーパーナチュラル。ネタバレ。
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SPOILER ALERT!!!
ネタバレです!!!
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シアトル。1年前のクリスマス。おぢいちゃんが孫にプレゼントをあげようと、サンタコスチュームに着替えて夜中にゴニョゴニョやっていたら、煙突から何かが侵入。おぢいちゃんは暖炉に引きずり込まれた。

そして現在。クリスマス3日前。ミシガン州では、娘のパパが同じように失踪した。兄弟はFBIにバケて奥さんに話を聞いた。「これは誘拐なのですか?なぜ身代金要求さえないの?」と聞かれた。「お気の毒です」と答えるしかないのであった。煙突に『歯』があったから、やっぱりここから引きずり込まれんただな。

さらにもうひとり同じような失踪者がいたとディーンが調べてきた。一方サムはいつものようにフォークロアを調べて、へんな推理をした。「これは『邪悪サンタ』の仕業である」という。サンタには悪い兄弟がいて、クリスマスの時期になるとそれが出てくる。『邪悪サンタ』はプレゼントを持ってくるのではなく、罪を罰しにくるのだ。古い言い伝えの中には、そんな "anti-Claus" な魔物がいっぱい登場するんだそうである。Belsnickel, Krampus, Black Peter とズラズラ例を挙げたが「ほえー」ってかんじです。

余談だが、サムがメリー・ポピンズのディック・ヴァン・ダイク(煙突掃除屋の役)といって、ディーンがナニソレ?っていうツカミギャグがあったりした。

ディーンがふたりの被害者の共通点を見つけてきた。ふたりともある場所にいったことがあるという。移動開始。ディーンが案内したのは『サンタクロース・ヴィレッジ』っていう名前の、これはなんだろうか、カーニバルみたいなもん?

古い遊園地かカーニバルみたいな場所である。ここでディーンが「ところで今年はちゃんとクリスマスしような!」といったら、サムが「ノーサンクス」とノリ気でない。「どうして?子供の頃は楽しかったじゃない?」とディーンはいうのだが、サムは「いったいだれの子供時代の話だ?」と聞き返して両者には温度差がある。

ここで子供時代の回想シーン。

ウィンチェスター兄弟はネブラスカのオンボロなモーテルで父の帰りを待っていた。テレビでサンタのアニメをやってるから、クリスマス時期なのだろう。だが、部屋は殺風景で寒そうである。兄弟の会話から事情が徐々にわかってくる。悪霊ハンターの父ジョンは、悪霊を追ってふたりの子供を連れ回して旅をしてたんだな。悪霊ハンターにクリスマスの安らぎはないので、子供たちはこうして寂しく過ごしているというわけなのだった。

兄弟はパパのことが好きである。いつ帰ってくるかわからないが、サムは父にクリスマスのプレゼントをつくっていた。あれはなんでしょう。新聞を折ってるように見えた。折り紙かな。あるいはなにかを包んでるのかも。ディーンが「プレゼントって金はどうした?盗んだか?」と聞いたら、サムは「ちがうよ。ボビーおじさんにもらった。これはポニーだ」と答えていた。ボビーはこの頃からウィンチェスターファミリーをアシストしてたのか。

ディーンだけが父ジョンの職業を知っていたようである。サムに「なぜパパは家に帰ってこないの?どこでなにをしてるの?」と聞かれたディーンは「仕事をしてる。セールスマン」と嘘をついた。サムは「そろそろぼくにも教えてくれよ」というが、ディーンは「おまえは知らない方がいい」と答える。ディーンのベッドはお菓子の包み紙や雑誌でmessyである。いまと同じだから笑っちゃうな。サムは「パパはスパイ?」と聞いてみた。「そうそう、パパはジェームズ・ボンドだ」なんていわれたが信じない。サムがママの話をするとディーンはとたんにきげんが悪くなり「それをいうなー!」と怒鳴って外に出ていってしまう。なんとも寒々しいクリスマスだ。

サムの記憶にある少年時代のクリスマスはコレなんだな。

現在に戻ります。

このカーニバル(でいいのかな)でナニを探せばいいのか謎である。サムによれば、敵は足を引きずって歩き、子供を寄せるために甘い匂いを出してるんだそうだ。サンタに扮したおじさんが子供を抱っこして「いいこにしてるかな?サンタがギフトをあげるよ」とかしゃべっていた。なんだかヨッパライ親父みたいである。エルフの格好をした女の子が寄ってきた。「いらっしゃいませ。お子様をご案内しますわ」といわれても困るんで、ディーンがサムを紹介した。「コイツを頼む。うちの弟はずっとサンタを夢見てたのだ」とバカをいったら、女の子はこわい顔でプイと消えた。ナンパなjerkと勘違いされたみたい。

さっき子供を抱っこしていたサンタが歩き出した。コイツは足を引きずっていた!あれま。ビンゴである。これが魔物なんでしょうか。でもこのドラマのパターンって、いつも最初は違うやつに目をつけるんですよね。だからたぶんあれはたのおじさんなんだよきっと。

夜。サンタを見張り中。ディーンは「なんでクリスマスがきらいなの?パッといこうよ!」といってみた。サムは「ぼくぬきでやって」とツレないおへんじである。

サンタおやじはトレーラーハウスに住んでたが、窓のカーテンを閉めて外のようすを気にしてるみたいである。「聖なるニコチンはどうした?(What's up with St. Nicotine?)」とディーン。女性の悲鳴がした!ふたりは銃を出してササーと近づいた。緊張。ドアを開ける瞬間、サムが憎たらしいことをいった↓

Mr. Gung ho Christmas might have to blow away Santa.
クリスマス大好き男(つまりディーンのことと思われ)がサンタをやっつけるの巻。
gung ho = なにかに一生懸命な

ふたりはナニゴトかと突撃したのだったが、中ではヨッパライサンタがテレビを見てたのだった。「どしたの?」と驚くサンタに兄弟は唄をうたってあげた。さーいれんとなーいと〜♪ 孤独なオヤジは癒されたかも。てわけでこのオッサンはシロと判明。やっぱりな!

その夜、別の場所でまた犠牲者が出た。子供の見てる前で血塗れのサンタが暖炉から出てきて、まっすぐ両親の寝室に侵入。キャーとママの悲鳴。パパをボディバッグに詰め込んで連れ去った。帰り際、子供の前までくると、その後ろにあったクッキーをおいしそうに食べた。サンタの顔は見えなかったが、手や足が見えた。大男みたい。マイケル・マイヤーズみたいだなと私は思った(こちらはハロウィン)。

翌日。ニセFBIの兄弟が母親に話を聞いた。そのときサムは暖炉の上のリースに大注目。「あれ、どこで買ったのですか?」と質問したら「はァ?」と呆れられた。怒られそうな雰囲気なのでそれ以上聞けなかった。後からサムは「あれと同じリースが前回の被害者の家にもあった」といった。おおおおお。鋭い観察眼。モルダーみたいじゃないか。ディーンは「おれだって知ってたさー。おまえをテストしてやったのだ」と強がりをいった。

兄弟は敵の正体がわからない。困ったときはボビーに頼もう。サムが電話してみた。「バカだな」といわれた。そのリースはmadowswet(シモツケソウ)でできているのだろうと教わった。ナニソレ?

madowswetは邪悪な異教徒が珍重する植物だそうである。人間を供物に捧げるときにそれを置いとくと、神がそれを目印にしてやってきて、近くにいる人間をムシャムシャ食っちゃうそうである。ディーンが「なんでそんなもんが聖なるクリスマスに?」と聞いたら、サムがレクチャした。「そもそもクリスマスちゅうもん自体が異教である。イエス様の誕生日はほんとは秋であるといわれている。ほんとはWinter Solstice festival(冬至祭?)というべきものなのに、後年、教会が勝手にクリスマスと名づけた。クリスマスケーキやツリーやサンタのコスチュームなどはぜんぶ異教のもんである」

歴史を教わったディーンは「おまえ、よく知ってんな!」と感心した。「次はなんだ?イースターバニーはユダヤ人とかいいだすの?」

てわけで、敵は異教の神なのだ(私はよくわからんけど)。この神は人身供物を求める代わりに、よいおてんきを与えてくれるのだそうだ。そういえば12月のミシガンで雪が降ってないなとディーンは気づいた。

ボビーが敵を倒す方法を調査中。そのあいだに兄弟はリースの出元を探ることにした。お店にいって聞いてみた。そしたらmadowswetのリースは売り切れといわれたんだが、それをつくった人物を教えてもらえた。リースをつくったのはマッジ・カリガン(Madge Carrigan)という女性で「これは特別だから無料です」といったそうである。madowswetは珍しい植物だからお金がかかるはずなのに。店主はコレ幸いと丸儲けした。ビッグな手がかりをゲット。

兄弟はホテルに戻った。あー疲れた。ところでディーンはまだクリスマスをやりたがっている。「昔、オヤジがリースを持ってきたよな!」「ソレって、あの酒屋から盗んできたやつ?」「そうそう!ビールの空き缶がゴロゴロついてた!あれはよかったなー」てかんじで、ディーンはなんとかクリスマスムードにもっていきたい!

サムは不思議に思った。「どうして今年に限ってそんなにクリスマスにこだわるの?」と聞いてみた。「最後の年だから」という答えであった。あーそうか。サムは「来年のクリスマスにディーンがいないとわかってて、お祝いできるわけがないよ」といった。ディーンは無言。

再び子供時代の回想シーン。怒って飛びだしていったディーンがめしを持って戻ってきた。「野菜も食えよな」とママみたいである。

サムは聞きたかった質問をズバリとした。「モンスターはいるのか?」である。サムは、ディーンが枕の下に銃を隠していることも知ってるし、ソルティングの意味も知っていた。父の日記を黙って読んだから。ディーンは弟に隠しておけなくなり、ついに秘密をぜんぶ話した。「モンスターはいる。サンタはうそだけどモンスターは本当にいる。そしておれたちの父は最高のヒーローだ。彼はいまもモンスターを相手に戦っている」というのだが、サムはぜんぜんうれしそうじゃない。「もしぼくらのところにソレがきたら?」「パパが助けてくれる」「でももし!」「もしはないよ」「 ... でもママはソレにヤラレたんでしょう?」「 ... 」「日記で読んだ」

ディーンは「もうすぐパパは帰ってくる」と励ますしかないのだった。サムはベッドに入って泣きながら寝た。ママを想ったんだな。かわいそうだ。

現在に戻ります。

翌朝。兄弟はリース制作者のマッジ・カリガンの家にいってみた。家は瀟酒な一軒家で、クリスマスのデコレーションが飾られている。ディーンは「異教の匂いがぷんぷんだな!」と感想をいった。

ピンポンしたらマッジ・カリガンが出てきた。上品そうなオバサンで、ニコニコ笑っている。兄弟が「あなたのリースの大ファンで、買おうと思ったら売り切れ残念」といったら、彼女はうれしそうだったが「もう残ってるのはない」と聞かされた。彼女はmadowswetの香りが大好きだから、それでリースをつくったのだと得意そうである。夫がいた。こちらもフレンドリな好人物である。妻の創作物のファンが訪ねてきたと聞いて喜んで「ピーナッツ食べる?」と差しだした。ディーンがバカな子供みたいに手を出したが、サムが制止した。相手は悪魔かもしれんのだから気をつけなくちゃ!

兄弟はいったんモーテルに帰った。ディーンは木のクイをナイフで製作中。サムがネットで新情報を見つけた。カリガンは昨年シアトルに住んでたが、クリスマス時期に2件の失踪事件があったという。年が明けてからミシガンに引っ越してきた。さらに昼間見た彼らの家の飾りはナントカっていうハーブとかミントとか、それらは普通の飾りの材料じゃない。ぜんぶ異教徒好みのお飾りなんだそうである。

ところでディーンがつくってるクイはエバーグリーン(常緑樹)でできてるそうである。それが効くとボビーに教わったから。

夜。兄弟はカリガン家に侵入。大胆である。部屋の中は一見するとアットホームなクリスマスのお飾りが満載だが、これらはぜんぶヤバいものでできてるんだなきっと。

地下室を発見。おお。そこはガラリと雰囲気が変わってホラーである。ホステルみたい。人間の肉がそこらじゅうにある。ホステルみたいと書いたが、じっさいにはCWのテレビドラマであるからして表現はマイルドである。テレビドラマだからこんなもんだわなと見てたら、次のシーンでイスから落ちそうになったぞ!心臓発作で死んだらどうしてくれる!

サムがズタ袋に吊るされた肉塊を見つけた。おそるおそる近づいたらそれは動いた。ウヘ!と思ったら、カリガン夫婦に襲われた。異様な怪力を持つ彼らはもはや人間ではない。兄弟は簡単にノックアウトされた。

気がついたらイスに縛られて『異教神』夫婦がにたーり。彼らはこれから儀式をやるんだという。このシーンはおもしろかった。長いからぜんぶ紹介できないがざっというと、この『異教神』はキリスト以前にはメジャーだったのが、いまではすっかり落ちぶれた。こっそり人々にまぎれて細々と活動してるんだとか、長々としゃべっていた。この軽妙な台詞のやりとりは年季を感じるな。私は覚えてないんだけど、なにかの映画の脇役でおめにかかってるかもしれないなと思った。

ナイフで腕を切って血液を採取。さらにペンチでサムのツメを剥がした。ホラー映画ではよくあるが、このドラマにしては突っ込んだ演出である。もっとヤレ!こんどはディーンの歯を抜くそうである。ほーと思ったら、邪魔が入った。来客。ご近所さんがケーキを持ってきて、カロリング(歌をうたうやつ)に誘いにきたのだ。客を帰らせて台所に戻ったら兄弟が消えていた。逆襲タイム〜。

兄弟が用意したクイは地下にある。困った!クリスマスツリーがあった!これをクイにして、格闘の末、ズブリと勝利した。メリー・クリスマス。

再び少年時代の回想シーン。

サムは泣きながら寝ちゃったが、それをディーンが起こした。「パパの贈り物があるぞ」というのでワーイと喜んだ。ジョンの姿はない。贈り物を置いて出ていったらしい。でもサムは贈り物の中身を知って、真相に気づいた。これはディーンが近所から盗んできたのだ。バービー人形とかチャラチャラしたもんが出てきたので、そこの家は女の子がいるのだろう。

バレちゃったディーンはこういった。「どうしても帰って来れない事情があるんだ。そうじゃなければぜったい帰ってきてる」「もし生きてたら?」「そんなこというな。パパだから。だいじょうぶ」

サムは父にあげようと思ってたプレゼントをディーンにあげることにした。ディーンは受け取らなかったが、サムは「パパはうそついた。だからディーンにやるよ」と渡した。それはポニーのペンダント。ディーンは喜んで首につけた。心温まるなー。

現在に戻ります。

ラストシーンでは兄弟がささやかなクリスマスをした。部屋に飾りがあって、プレゼントを交換して、eggnogを飲みながら、フットボールを見た。このシーンをアレコレ解説するのは野暮ってもんである。このドラマのファンなら英語がわからなくてもその意味は伝わるだろう。心温まるなー。ベタですけど。ベタでもいいじゃないか!

※感想

最後は「どうせこうなる」とわかってても、うぅううときちゃいますね。ところで、前回ディーンはヴァンパイアにカミカミされて、アレはどうなったのかな??いつもメールを下さるJaredinaさんも不思議がってました(いつもありがとうです)。私も不思議です。この次のエピ、9話は先週オンエアされましたが、私はまだ見てないのです。これから見て、書くんです。次にその話が出てくるのかな。ヴァンパイアになっちゃったら、1年どころか1週間も持たないんじゃ?と思うのですが。。。

エピガイで『異教徒』と書きましたが、英語では "pagan" でした。『異教徒』だとチトちがうのかな?私は "pagan" は「アニミズム、多神教等といった、唯一神を信じる宗教以外のその他モロモロの古代宗教群」というような意味なのかなと思ってるのですが。"pagan" の一般的な訳語をご存知の方は教えてください。その場合ソースもよろしく。

もうひとつ。このエピの主題はウィンチェスター家の回想がメインディッシュだと思うので、まぁどうでもいいような気がするですが、一応書いておくのですが、結局のところ、サムが推理した『邪悪サンタ』説はハズレだったということですよね(だよね?)。だからボビーに「バーカ」といわれたのですよね。そういうことなんだろうなと解釈しました。

ますますどうでもよいことですが、このエピみたいにボビーの存在がすごく大きいんだけど本人は出演しないときってのは、ギャラもらえるんですかね?それがすごく気になったりして。

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