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スーパーナチュラル/Supernatural :: 3-05 :: Bedtime Stories :: ネタバレ

transシーズン3の5話。ホラーなおとぎ話。ネタバレ!
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SPOILER ALERT!!!
ネタバレです!!!
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建設現場にモンスター出現。男ふたりが惨殺されてひとりだけ生き残った。カウンティシェリフに化けた兄弟(Plant刑事とPage刑事)が病院を訪ねて話を聞いたら、相手はバケモノじゃなくて普通の人間だったというので、兄弟はあれれと思った。ワーウルフだと思ってたのだ。犯人はマンガのWile e. Coyoteのタトゥーをしてたという。犯人がなぜ彼だけを逃がしたのかという点が謎である。また医者によれば、死体から内臓がガッポリぬきとられてたそうだ。生き残った男は「死んだのはおれの兄弟だ。あんたこの悲しみがわかる?」なんていうので、兄弟はウグッと黙り込んだ。

ここに来る前、兄弟は激しい口論をしたからだ。サムは「コルトでディーンが取引した悪魔を殺せばよい。そうすれば契約はチャラになる」と説得したが、ディーンは猛反対。敵を殺せるかもしれないが、サムが死人に逆戻りしちゃうかもしれない。そんな危険は犯せない。というのがアニキの理屈である。この議論は平行線だったので、最後にはディーンが「アニキのおれにしたがえ」と封建的な結論を下した。こういわれちゃったらサムは黙るしかない。サム、かわいー。

ところで、また別の陰惨な事件が起こり、小さな町の病院はますます忙しくなった。山の中で迷ったカップルが山小屋を見つけた。中から優しそうなおばあちゃんが出てきて、パイをごちそうしてくれた。それを食ったら動けなくなってバタン。親切おばあちゃんはオニの形相に豹変し、男をナイフでメッタ切り。女性のほうはパイを少ししか食べなかったので意識があり、必死でサイコパスおばあちゃんをやっつけた。が、男は死んだ。そのようすを謎の美少女が窓から覗き込んでいたと女性は証言したが、少女はどっかに消えた。

2件の猟奇殺人を知ったサムはおもしろいセオリを考えた。これはグリム童話に似ている。男ふたりが惨殺された事件は『三匹のこぶた』、森のおばあちゃんは『ヘンゼルとグレーテル』である。サムの台詞にあった通り、グリム童話のオリジナルはスプラッターとグロが満載のホラーな物語である。歴史を経てディズニーやたくさんの絵本作者が大幅に改変し、脚色を加え、おとぎ話ふうにしたのでいまのようになった。

つまり今回の事件は、UNRATEDなグリム童話が再現されているってことかな。"UNRATED" という言葉がドラマの台詞にあったわけではなく、私が思いついたからそう書いただけです。ディーンは "re-enactment(再上演)?" といっていた。ウィキペィアにグリム童話のまとめがあった。こんなにたくさんの事件が起こったらえらいこっちゃ↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/グリム童話

サイコパスおばあちゃんの家にいたという美少女はなんだろう。サムは「きっとその子は最初の事件現場にもいたにちがいない」と想像した。女の子がどこかで絵本を読んでるのかな。それが現実に起こってるみたいな?

ところで、このエピではシーンの切り替わる合間に大きいカエルが出てきて、道路をピョンピョン飛んでたりする。あ、そうか!アレだ!

図書館で少女の不審死はなかったか調べてみたが完璧ナッシング。ディーンが "Zip, zilch, zero, nada!" というが、ぜんぶ『ゼロ』っていう意味の単語を並べた強調形で、限りなくゼロ!みたいな。日本語でもそれに似た表現がありますよね。

サムが1930年に実在したという霊媒師、リリアン・ベイリーの話をした。彼女は無意識トリップした後、完璧に幽霊に操られたそうである。どっかの少女がソレをやってるのかな。としゃべってたらデッカいカエルがディーンたちの前でゲロゲロ。カエルはなにかいいたそうである。でもゲロゲロしかいえない。

目の前に家があって、窓にカボチャがあった。その前をネズミがチョロチョロ。「とくればシンデレラだよー!」と断定したサムを見てディーンが呆れた↓

Dude, could you be more gay?

家の中では女性が手錠をかけられ、タスケテーとわめいていた。義理の母に襲われたそうである。そこにあの美少女がいた!ディーンが追いかけたらひゅうと消えてリンゴが落ちていた。こんどは『しらゆきひめ』か。みなさんご存知の通り『しらゆきひめ』は悪い継母に毒リンゴで眠らされたのである。

病院にいって聞いてみたらば、8年間ずっと昏睡中だという女性がいた。キャリーという。なんとキャリーは、これまで何度か出てきたこの病院の医師の娘なのだった。見にいったら医師が枕元に居て、眠り続ける娘に絵本を聞かせていた。『あかずきんちゃん』である。ハハーン。医師に話を聞いた。少女時代に漂白剤を飲み込んで重態危篤となり、以来ずっと昏睡中なんだという。かわいそうだ。「もしかして彼女のお母さんは義理のママだったんじゃ?」と聞いてみた。「なんで知ってるの?」といわれた。

わかったぞ!かわいそうなキャリーは継母に殺されたんだな。父親は娘を深く愛しているがそれを知らない。娘がなんで漂白剤を呑んだのかわからない。少女はムカムカがたまって悪霊となった。毎日絵本を読んで聞かされ、そのお話を無実なひとたちに演じさせているのだな。この場合、少女は死人ではないから『悪霊』と呼んでよいのかが謎なんだが、他に適切な呼び方を私は知らない。ドラマでは "spirit" といっていましたが。

とオチが明かされたところで、重態女性が運ばれてきた。さっきあかずきんちゃんを読んでたんだよな!ヤ、ヤバい。兄弟は二手に分かれた。ディーンはあかずきんちゃんを救う。サムは医師を説得してキャリーの迷惑行為をやめさせる。

とつぜんオカルト話を聞かされた医師は「アホか帰れ」と怒ったが、サムは粘り強く説得して、彼は信じてくれた。少女時代のキャリーが目の前に現れたからだ。悲しみの父親はすべてを理解して娘に謝罪した。そしてもうわるいことをしないように頼んでみた。納得したキャリーの心臓はフラットライン。成仏されました。

その頃、ディーンはあかずきんちゃんを救うためにオオカミ男と格闘していたが、ハサミをふりあげたとたん、相手は正気に戻った。「お、おれナニしてんの?ここはどこ?」とポカン顔である。やったー。殺さずにすんでラッキーである。

てわけで、一件落着。

最後、悲しみの医師は兄弟に礼を述べ「もっとはやく娘を解放してあげるべきだった」と述べた。医師がこのときに使った "let her go" という言葉は、いまの兄弟には別の意味でズシンとくる。それはディーンの地獄行きがあるから。ディーンは「あのドクターのアドバイスを聞け」といった。それは「黙っておれを "let go"」という意味である。サムは泣き顔になった。

でも元はといえば、最初に "let go" できなかったのはディーンのほうじゃんね!というツッコミはディーン本人も承知しているのであろう。彼らしい。

その夜、サムは単独行動に出た。ひとりでコルトを持ってディーンが契約した女悪魔と対決しにいった。相手は呼ばれて出てきたが、サムはいきなり相手を殺すのではなく、まずは提案をしてみた。「ディーンとの契約を破棄しろ。ディーンは生きる。おれも生きる。そしたらあんたも生きる」と述べて、コルト銃を構えた。だめなら殺しちゃうぞという話だが、女悪魔はこういうのであった。「バカなアニキは捨ててしまえ。あなたは完全に自由となり、兄の尻拭いをする必要もなく晴れ晴れとするだろう」なんていうが、サムがそんなの聞くわけないので、両者は合意せず。

さらに彼女はこういった。「わたしはただのセールスウーマンである。わたしが死んだとしても、わたしのボスが契約を引き継ぐ。彼はディーンを欲しがっている。だからむり」「そいつはだれだ」「いえない」。サムは問答無用で女悪魔を射殺した。

このシーンで、女悪魔が「そのコルトはオリジナルじゃない。ははーん。ルビーに助けてもらったね?困ったヤツだ」といっていた。この言葉を信じるならば、ルビーはやっぱりこの連中と敵対してることになる。てことはディーンを助けてくれる話は本当なのかな。でもぜんぶハメ手かもしれん!わからないヨ。

ところで女悪魔の「オリジナルのコルトじゃない」ってのを聞いた私はあれれと思った。また、このエピの冒頭のprevious recapで、ジョンが「弾丸は残り4発」といっていた。私は前回のエピガイ(3-4)で間違いを書いたなと気づいた。コルトを新しくつくったってことか。3-4の冒頭を見直したら、ディーンとボビーが昔のサミュエル・コルトの設計図を見ながら工作してたので、そういうことだったみたい。修理してたと思ってた。てわけで前回のエピガイを後で直しときます。と思ったんだけど、さらに間違いをしてたらご指摘ください。

※感想

女悪魔がいってた「わたしのボス」はルシファでしょうか。やっぱそうなんだろうな。たぶん。

グリムのお話ですが、この着想はおもしろいとおもった。脇役ゲストもよかったし。狂人おばあちゃんとか、キャリー役の女の子とか。グロ版グリム童話をホラーにアレンジするのは楽しい試みである。でも7人のこびとは出てこないし、意味深に見えたカエルがどっかにいっちゃったのでそれが残念だった。王子さまじゃないのか。カエルがだれに戻るのか、ものすごく注目してたのにな。

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