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デクスター/Dexter :: 1-07 :: Circle of Friends :: ネタバレ

transデクスター/Dexter。シーズン1の7話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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デクスターのナレーション。「FBIの分析結果によれば、全米には50人のシリアルキラーが潜伏してるらしい。シリアルキラーはオフ会なんてやらないし、ぼくらはクリスマスカードを贈ったりもしないけれど、他のみんなと会ってみたいななんてたまに思ったりする」

犯罪とは縁のなさそうなまじめ少年がナイフで惨殺され、その死体が発見された。死体の前で、まるでパントマイムをやるような格好で、ナイフを振り回すフリをするデクスターを見たドークスは「ぜったいおまえを精神病院に連れていく」といった。ドークスはいつもデクスターをコバカにして変態扱いする。あまりにヒドい罵詈雑言なので私たちは「なんでそこまで?」と不思議に思うし、デクスターは秘かに「やべぇ」と思っている。

デクスターはドークスに怒鳴られつつ仕事をする。じつは彼は死体の切り傷を見ただけで容疑者を特定しちゃったんだが、ドークスにはいわない。「この犯人は何度もやってるね」とだけ教えた。デクスターが特定した容疑者とはジェレミー・ダウンズ。

ジェレミーは殺人の前科のある少年で、3話で出てきた。デクスターは彼を殺そうとしたんだけど、彼の殺人の理由がレイプされたせいだと知り、いちどだけ許してあげたのだ。「殺すべきでない相手を殺しちゃダメだ」と教えて第二のチャンスを与えた。あのとき許したのは間違いだったのか。

デブラとエンジェルがアイストラックキラーのBIGな手がかりをつかんだ。2人はこれまでの事件現場の近くでその日に交通違反をした者たちのリストを照合してみた。もしあっちとこっちで同じ人物が交通違反を犯していたとしたら、そいつはかなり怪しいということになる。んで、出てきたのがネイル・ペリーという男。彼はTucciが救出された病院廃墟の近くでうろついてて、犯人を見たとして事情聴取をした相手だったのでデブラはすぐに思い出した。

2人はペリーの自宅を急襲。彼はオンボロのトレーラーハウスのような家に住んでいて、かつて売春婦が証言した「ウッドパネルのステーションワゴン」があった。デブラたちは「ヨッシャ」とはりきるが、ペリーはすごいPCオタクで自宅の周りに監視カメラを敷いており、すんでのところで逃がしてしまう。くそォ。ものすごく悔しいんだけど、容疑者が特定されたというのは大進展である。

ラグエルタの目がらんらんと輝き、署内はヤルキに包まれ、デブラは「がんばるぞ」とニコニコ顔になる。エンジェルがタスクフォースを指揮することになった。ドークスもそっちをやりたいんだが、彼は別件の少年惨殺事件(彼はまだジェレミーが犯人だとはしらない)をやらなくちゃいけないので運が悪い。でもこっちの事件の方が重要度が低いというわけではない。

デクスターはジェレミーのこともあるし、おまけにアイストラックキラーも容疑者が特定されたというんで心中おだやかでない。彼にしてみれば、この犯人が逮捕されるというのは喜ばしくない事態なのだ。自分のことがバレるかもしれないし。はりきるデブラに「こんなオタク顔のヤツがマイアミ中を震撼させたちゅうのはウソみたいだね」なんてチャチャを入れちゃうので、デブラはムッとする。彼女はいつもお兄ちゃんに褒めてもらいたいのだ。

エンジェルとデブラがペリーの家を検証したら、彼は剥製マニアだとわかった。動物の剥製が部屋中にディスプレイされており、中には crypto-taxidermy もあった。crypto-taxidermy っていうのは日本語でなんというか知らないが「あり得ない動物の剥製」という意味だ。ユニコーンとか。ウサギにツノを生えさせるとかそういうもの。なじみのない一般人にはオエーな悪趣味に思えるが、マニアにとっては芸術として認められるものらしい。というゴタクをマスウカがデブラに説明し「うちにもチュパカブラ(伝説の怪物)の死体があるよ」なんて得意そうにいうので「マスウカのDNAを採取して!」と犯人扱いしたらば「オイラのあったかーいDNAをいますぐ出してやってもいいぜ」なんてキモイことをいう。デブラはひぃーとおののく。マスウカが「おひょおひょおひょ」とキモ笑いするのがウケます。

なんて調子で楽しくチャットをしつつ、ペリーの家は徹底的に調べられていく。剥製マニアなので様々な死体処理に関する情報がコンピュータから出てきた!かなりエグい。限りなく怪しさ満点なのだけど、エンジェルは「これらはすべて状況証拠である」とデブラに慎重さを教える。その後、クローゼットの奥に隠しスペースがあり、そこからアイストラックキラーの新聞切り抜きや現場写真なんかも出てきた!マスコミに流してない写真もある!疑惑度90%にハネ上がった。

ラグエルタはペリーの家の庭を掘り返すように指示した。さらにFBIに通報。空港や駅にて緊急配備。クレジットカードはマークされ、彼の携帯電話は盗聴中。

その頃デクスターは非番で、彼はジェレミーを捕まえようとしてたところにデブラからコール。「お兄ちゃんもぜったい現場を見るべきよ!」とペリーの家に来いという。デクスターは「ああそうですか」とそっちに行ってみた。たくさんの剥製を見てびっくりする。「ぜったいコイツだって!」というデブラに「ちがうってば」と反論してたら庭から人骨が出てきた。それはアル中だったペリーの母親の死体で、死後埋められてから2年くらいだという。エンジェルは「たぶんこれが初めての殺しだったんじゃないか」といった。ますますペリー犯人説が強固となり、デクスターもデブラを認めざるを得なくなった。

ラグエルタによれば、ペリーの携帯の電源は切られていて位置を特定できないが、これまでの使用歴から彼がいつも同じエリアからコールしてることを発見した。そのエリアにはモーテルがたくさんあって、たぶんそのどこかに売春婦を連れ込んでるんだろうという。さっそく聞き込み開始。デブラとエンジェルはモーテルでベッドに拘束された売春婦を発見し、ついにペリーを逮捕した。

一方、こちらはデクスター。単独でジェレミーを追っている。彼の学校にいってみたらフラミンゴパークでホモ相手に体を売っているとわかって、客のフリをして近づいた。フードを深く被りサングラスをかけ、声をかけて人気のない場所に連れて行こうとした瞬間、周りから男たちが飛び出してきて、デクスターは後ろからきたドークスに突き飛ばされた。デクスターの目前でジェレミーは逮捕された。ドークスはデクスターに気づかなかった。かなりヤバかったがギリギリバレずにすんだ。

署にきたらばドークスは「おまえの言う通りに同じナイフの使い方をするヤツを調べたらジェレミー・ダウンズっていうガキが浮かんで、さっき逮捕したぜ」というが、さほどありがたがってる様子もなく「なんでおまえにはそこまでわかるんだ」と鋭い質問をする。デクスターは笑ってごまかした。その後、ドークスはデボラたちがアイストラックキラーを捕まえたと聞いて「すごいじゃないか」と褒める。デボラは「Tucciの退院パーティがあるからおいでよ」と誘ったが、ドークスは「遠慮しとく」と断った。

ところでリタの方でまたトラブルが発生した。彼の離婚調停中の夫のポールがヨリを戻したいらしくて、子供たちに強引に近づいてきた。養育権はリタにあり、彼は子供たちに近づくことは裁判で禁じられているのだが、勝手に2人の子供を遊びに連れていったり、家に現れたりするようになったのでリタはものすごく気分が悪くなる。

上のお姉ちゃんのアスターは父が母に暴力を振るっていたのをよく覚えているのでリタの味方であるが、下のコディはその頃まだ赤ちゃんだったので覚えていない。無邪気に「パパだ!」と喜んでいるので、陰湿ポールはそこにつけ込んで子供たちを味方にしてしまえばなんとかなると思っているようだ。

デクスターも彼と対面した。「おまえはベビーシッターだろ?」と挑戦的に威嚇する相手を静かに威圧するデクスターは中村主水のようである。彼は自分が警察に勤めていることを言わない。ポールは保護観察官に電話されるとマズいのでいったんは帰るが、何度も現れてそのうちに子供たちがなついてリタのきもちが変わるのを待っているという陰湿な作戦のようである。リタはその気はぜんぜんない。ポールが消えればいいと彼女は思っているが、相手はまだまだヤルキだ。いったん追い返してもニタニタ笑いを浮かべて何度もやってくる。困った。

リタがデクスターにポールのことを話すシーン。「あの人の裏側をわたしは見抜けなかったよ」「ぼくにも裏側があるよ」「あなたはいいひとよデクスター。裏側なんてあるわけない」「 ... 」「人を傷つけたりしないもの」「うん、無実な人を傷つけることはぜったいしない」

リタは意を決してポールに会いに行く。そして彼が拒否し続けている離婚の書類を持っていっていますぐサインしろと迫った。「これに同意すれば、定期的に子供たちと面会させてあげる」とオマケをつけた。彼は「ええよ。おれは生まれ変わったんだ」とサインした。

夜。マイアミメトロ警察のみんなはモニタの前に集合。ラグエルタによるペリーの事情聴取が始まるのだ。彼女がどんなふうに自白を引き出すのか、みんなは興味津々で見守っている。デクスターもいる。モニタは2台あってその隣にはジェレミーが映っているが、みんなの興味はペリーに集中している。ここでデブラの姿がないのが少しへんだなと私たちは思う。

彼女はそのときTucciの退院パーティにいた。マイアミの病院っていうのはサバけてるんだなと私たちはびっくりする。ニコニコ顔のTucciを中心に集まり、シャンパンで乾杯。医者や看護婦もいます。Tucciはあんな恐怖体験をして片手片足を切り取られるなんていう目にあったというのに「生きてるだけでもめっけもん」とニコニコ笑っているという愛すべき人物だ。みんなは「ほんとに助かってよかったね」と乾杯する。ここでデブラは、Tucciの治療を担当したハンサムな整形外科医のルディとムフフな雰囲気になり「おなかすいてない?」「すいたすいた!」と盛り上がったところに、ドークスが「やっぱりきちゃったよ」とビールを持って入ってきた。間が悪い!

再び署の取調室。ペリーは弁護士を呼ばず、ラグエルタを相手に身勝手なジャーナリスト気取りの妄想話をしゃべっている。ラグエルタはふんふんと聞いている。モニタを見てるみんなはイライラする。「なんでもっと質問しないんだ!」とマスウカがいう。ペリーも同じことを思ったみたいで「あんたぜんぜんおれに質問しないね」と聞いたら「あんたが本当の『お楽しみ』に気づくのを待ってるのよ」とにんまりする。彼女にはなにか意図があるみたいだ。

「ナンのこと?」「わたしらは証拠をがっちり押さえた。でもほんとに楽しいのはこの先の裁判が始まってからなのよ。あんたは最悪のシリアルキラーとしてテレビにジャンジャカ出る。みんなの噂になり、この国の最大の娯楽となる。オシャベリ好きな人たちにいいたいことを言われちゃうよ。もしかしたら映画化なんて話もでてくるかもだわね。これは楽しいわよ」「そりゃ楽しくないな」「ふふふ」「本当に楽しいのはさ」「なぁに?」「アレだよ」「なに?」「売春婦を吊るしてさ、ノドを切る前にさ、血を抜くのがもう最高にたまんないのよ。おれ、血が嫌いなの」彼は自白した。

いまペリーがしゃべった内容はマスコミに流していない。自白の信憑性は100%。みんなはヨッシャと思う。デクスターが隣のモニタを見たら、ジェレミーがひとりで弁護士を待っている。みんながペリーに気を取られてる隙にこっそりジェレミーの部屋の監視カメラを切り、そっちに行った。

ジェレミーはデクスターを覚えていた。「あんた警官なの??」「時間がない。質問に答えてくれ。なぜ殺したんだ?殺しちゃいけないヤツは殺すなといったじゃないか!」ジェレミーは震える声でこう答えた。「違うきもちになりたかったから」「どう違うんだ?なにと比べてどう違うというんだ?」「わからないよ。カラッポなんだ。いつもカラッポなのが嫌なんだ。それに耐えられないんだ」デクスター、ウッと絶句するが、さらに質問する。「殺していいきぶんになれたか?」「なれないよ。ますます悪くなった」

デクスターはその声を聞いてジェレミーはかつてのじぶんとそっくりだと思った。デクスターの場合は、ハリィがいつも助けてくれた。でも、もしハリィがいなかったから彼と同じになってたと思う。そう思うとジェレミーに対する慈悲のきもちが沸いてくる。でも彼のためにしてあげられることはほとんどない。

ジェレミーに「あんたも殺してるの?」と聞かれた。それには答えず「おれもカラッポなんだ。でもそのカラッポを飼いならすことをおれは覚えた。おまえもできるよ」「どうやって?」「フリをするんだ。周りの人間と同じようなフリを続けていれば、しぜんにそういうふうになってくるんだ」

ここで刑事がきた。「なにやってるんだ?」といわれて「ツメのDNAのサンプルを取ってただけだよ」とごまかした。取調室を追い出され、廊下で出会った弁護士に「早くいってあげてください」というのが精一杯だった。

デブラは整形外科医のルディとロマンス発生。シャンパンをラッパ飲みしてお互いの話をした。デブラは父母兄の話をして、ルディは小さい頃に母が交通事故で両足を失ってそれで整形外科医になったんだと話した。2人はキスをした。

デクスターはジェレミーと出会ってきもちが変化するのを感じた。彼は生まれて初めて他人とつながりたいと思ったのだ。彼の父になろうと決めて、つまりハリィがじぶんにしてくれたことを彼にしてあげようと思って面会に行った。ところが、留置場で出会ったジェレミーは死体となっていた。彼は自殺したのだ。デクスターのナレーション。「彼はぼくとの約束を守った。『殺すべき相手だけを殺せ』という約束を」

ラグエルタはペリーの自白を引き出して大満足。記者会見大好きの彼女はウキウキ気分でメイク中。これからプレス相手に喋るのだ。と思ったらマシューズ警部が現れ、彼が既に記者会見を済ませちゃったという。彼女は上司にオイシイところを取られてがっくりした。

再びデクスター。彼の声のナレーション。「ハリィが死んでからずっとひとり(alone)だった。でも寂しい(alone)と感じたのは今日が初めてだ」

デクスターはペリーに面会しにきた。アイストラックキラーはデクスターのすべてを知っているのだ。もちろん顔も。どうなるかわからないが、直接に対決してみたい。あのバービー人形のメッセージの意味はなんだったのかを聞いてみたい。手錠につながれたペリーが部屋に連れてこられた。デクスターはガードに外に出るよう命じた。「やぁ」と声をかけたら、ペリーは「おまえ、だれ?」と不審顔になる。デクスター、笑うしかない。コイツはアイストラックキラーじゃないのだ。

※感想

ジェレミーくんがよかったです。いやぁ、良い演技してました。台詞もすごくよかった。アルベール・カミュの『異邦人』を思い出しました。『異邦人』っていうのは、誰にも理解されずに「太陽のせいだ」っていって死刑になる殺人犯のお話です。

ジェレミーくんを演じたのは、Mark L. Young(マーク・L・ヤング)というんだ。気に入ったから覚えておこう。

ポールは限りなく次のターゲットになってますネ。デクスターがヤッちゃうんでしょうけど、なにかこれまでと違うギミックがあるんだろうか。いつも同じ殺し方だとそろそろ飽きてきた。

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  • Title: 1-07 :: Circle of Friends
  • First Aired: 2006-11-12

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Thanks to: imdb.com, tv.com

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