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デクスター/Dexter :: 1-12 :: Born Free :: ネタバレ

transデクスター/Dexter。シーズン1の12話はシーズンフィナーレです。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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デクスターの出生の秘密が暴かれる。そしてルディの意図も。闇の中から真相が浮かび上がる。呪われた血の運命。2人は血縁で結ばれていたのだ。ルディはデクスターの兄だった?!えええええええ!シーズンフィナーレのはじまりはじまり。

デブラがシリアルキラーに拉致された!という緊急事態を最初に知ったのはデクスターだったが、翌日には、警察もこの情報をキャッチ。エンジェルを襲ったのがルディだとわかって、さらにこの男がデブラのカレシであり、そして彼女は昨夜から行方不明。という事実からルディへの疑いが急速に浮上。警察はルディの自宅を家宅捜索。自宅の奥につくられた秘密の殺戮冷蔵ルームを発見した。いまやマイアミ中の警官がルディ・クーパーを追っている。デクスターは「妹が誘拐される」「自分の秘密がバレそうだ」というダブルのピンチに立たされている。

警察はルディ・クーパーを調べて、それは偽名だったとか彼は成人するまで精神病院にいたなんていう事実をその日のうちに調べ上げたが、デクスターは、間一髪ギリギリ、刑事たちを飛び越してルディの潜伏先を探りあてた。家宅捜索したルディの自宅にあった "Born Free" という古いレコード盤と、あのバービー人形がヒントになった。バービーの胸には "Home Sweet Home" と書かれてあり、それを見たデクスターは『おまえが生まれたあの家で待っている』というルディのメッセージを見抜いた。

何度も脳裏に浮かんだ血の惨劇シーン。ハリィに救出されたあのときの出生の過去を検証し、実母ローザ・モサが住んでいた住所を得たデクスターは、ひとりでそこに行ってみる。家は当時と同じ場所に建っていて、ルディがデクスターを出迎えた。ルディこと、ブライアン・モサ。彼はデクスターの実の兄だったと明かされた。忌まわしい過去がブライアンの口から語られる。

デクスター/ブライアンの母ローラは2人の息子たちを愛していたが、彼女は麻薬ディーラーだった。2度の逮捕歴がある。これのせいでトラブルに巻き込まれ、彼女は息子たちの見てる前でチェーンソーで惨殺された。そう、それを見たのは『息子たち』だったんである。何度もデクスターを襲ったあのビジョンには現れなかったが、彼は兄と共に置き去りにされたのだ。2日間、死体と血の池に放置されるという超絶的な恐怖体験を味わった兄弟はハリィ・モーガンに救出された。

3歳だったデクスターはあまりに幼かったので、その記憶は封印された。デクスターは、自分がそんな恐怖体験をしたとは知らずにこれまで生きてきた。だが、年長のブライアンはちがう。彼は自分が見たことをすべて記憶しており、それは彼を狂わせた。こんなトラウマ体験のあるガキを引き取る相手などいなかったので、彼は精神病院送りとなった。すぐにハリィに引き取られたデクスターとは対照的な不遇の人生。21歳になったら「あなたは完治した」と言われて、社会に出てきた。その後、どういう経緯で整形外科医の地位を手に入れたかはわからないが、きっと並大抵でない苦労をしたんだろうと推測される。

てわけで、ハリィに守られて育ったデクスターとはかなり異なる不遇な人生を送ったブライアンだが、彼はデクスターを妬んでいぢわるをしたいわけではない。むしろ、弟を守りたいと思っているのだ。癒し癒されたいと強く願っている。アイストラックキラーとしての一連の行動は壮大な計画に基づいており、それはシリアルキラーの兄が、シリアルキラーの弟に送ったメッセージの結実だったと明かされた。

ブライアンの台詞「おまえはおれによっておまえになれる」。"You can be yourself with me." 21歳になってようやく外に出てきた彼は、自分の弟がシリアルキラーになっていることを知り、強烈な血の繋がりを意識した。2人だけにわかる共感意識というのか。シリアルキラーとなった弟の孤独を理解できるのは自分だけであるという直感を彼は信じた。そして母ローラの「弟のめんどうをみるのよ」という教えを実行したのだ。手の指にカラフルなマニキュアを塗るのはローラの好みだった。これがアイストラックキラーの動機であり、原点だった。なんと悲しい物語。

この計画の総仕上げ。それは2人で共同作業をすることだとブライアンは信じている。彼はその儀式の供物としてデブラを選んだ。血の繋がっていない妹などブライアンにはなんの意味もない。用意された部屋に行くと、デブラが拘束されていた。そのありさまはいつもデクスターが行うやり方を完全に模倣しており、兄は「2人でいっしょにやろう」と弟を誘う。

「これはハリィに教わったルールに反する」と反抗するデクスターだが「ハリィはもう死んだ。おれがおれであるように、おまえはおまえであれ。おれたちはキラーだ。自分を解放しろ」と悪魔のささやきが聞こえる。ブライアンはキラーなブラザーとして2人で闇の世界で生きていこうと誘っているのだ。そのために2人で、ブラザーズデーのセレモニーを行いたいんである。デブラはその生け贄にふさわしい。

ある日とつぜん自分には兄がいたと知らされ、その兄は殺人鬼であり、自分もまた殺人鬼であり、その兄から「妹をいっしょに殺そう」と誘いを受けるという体験はかなり珍しくて、並の人間なら卒倒するだろう。デクスターは明かされる数々の新事実にドギモを抜かれちゃう。「ぼくはデブラが大好きだから、そんなことはできない」とつぶやくが、このときの彼の台詞は "I'm very fond of her." という。"I love her." じゃないところが、なんともいえずデクスターらしくて、彼のビミョーな対人距離感を物語っているといえよう。

弟の逡巡を見抜いた兄はギラリとナイフを出して、デブラを刺そうとする。2人は格闘。ここにドークスたちが突入。マイアミメトロ警察もこの場所を突き止めたのだ。ブライアンはギリギリ逃走。デブラは救出された。彼女は気絶していて、デクスターたちの秘密の会話を聞いてない。

デブラが救出されたのは幸運だが、なぜデクスターがその場にいたかとだれもが疑問に思う。デクスターはカバーストーリィを聞かせた。「ルディが自分を呼び出した。『ひとりで来ないとデブラを殺す』と脅された。恐らく彼はデブラを殺すかどうか迷ってしまって、ぼくに電話してきたのだろう」。デクスターを嫌いなドークスは「おまえは妹の命を危険にさらした」と非難する。デブラはデブラなので、兄に助けてもらったと信じていて、じっさいそうなのだけれど、事情はもっと複雑なわけだが、彼女はそんなこと気づいてなくて「ありがとう、デクスター。怖かったよ。パパはきっと誇りに思うだろう」と泣く。彼女は恋人がシリアルキラーだったという事実に深く傷ついた。

その夜、デクスターが仕掛けたトラップにブライアンがハマった。デブラを家に泊めるフリをしたら、深夜ブライアンが不法侵入。彼女をナイフでブスリのはずが、そこにはバラバラ死体のお人形。デクスターはブライアンを拘束し、彼の自宅に運んだ。翌日、ブライアンの自殺死体が発見された。逃げ場をなくしたシリアルキラーが、犠牲者たちを惨殺した自分の部屋にやってきて、自分で自分を殺したのだとだれもが納得した。

事件は解決。デクスターの秘密は守られ、アイストラックキラーことルディ・クーパーことブライアン・モサは自殺。すべては元通り。てわけではない。デクスターを毛嫌いしていた唯一の人物、ドークスはデクスターをますます嫌いになったようであり、彼の中のデクスター嫌い指数は「虫の好かない変態オタク」から「秘密を隠してるサイコパス」に上昇したようである。彼はいまや敵意ムキダシでデクスターを尾行している。

さらにもう一点。デクスターが刑務所送りにしたポールが逆襲を図っている。彼はデクスターに気絶させられ、ハメられたと主張。その証拠として、彼のレントゲン写真には頭蓋骨にヒビがあるという。ポールはリタに何度も電話して「デクスターにハメられた説」を主張する。そして「おれはあのとき靴を失った。その家のどっかにおれの靴がある。それが証拠だ」という。リタはポールを嘘つきと信じて相手にしなかったが、庭のゴミ箱の近くにその靴が落ちてたことに気づいてがびーんとショックを受けた。彼女はデクスターの秘密に気づいたかも。

さらにもう一点。マシューズの狙い通りにラグエルタはヒラ刑事に降格となり、代わりにエズメ・パスカル(Lt. Esme Pasquale)という女性が警部補になった。彼女とラグエルタは過去に因縁があるような雰囲気だが、細かいところはわからない。

てわけで、デクスターは間一髪にデブラを救出成功し、自分を守ったが、彼の秘密は薄皮一枚で覆われるのみであり、この先、どこのだれが彼の秘密を嗅ぎつけるかわかったもんじゃないという限りなくピンチの余韻を残してシーズン1はフィナーレとなりました。ふぅ。

Born Free, Dex!

※感想

みなさんが「オモシロイヨ〜」と勧めてくださったので、けっこう良いんだろうと思って見始めましたがこれほどとは。スバラシイ。

フィナーレの12話を見てからもう一度1話を見ると、デクスターはかなり成長(というのか)したのだなぁという印象を受けます。あの頃、というのは、ニコニコ笑顔でみなさんにドーナツを配り、その後にカラッポの箱を眺めてタメイキをついていた頃のデクスターと、ブライアンと対決したデクスターはものすごくちがう。成長。という言葉が正しいかどうか疑問だけれど、試練にさらされたというか、短い期間にものすごくたくさんのことを学んだというか。それまではハリィに教わった通りにお利口に殺しをしてればよかったんだけど、これからはそうもいかなくなったゾ。

ドークスは見張っているし、リタは気づき始めているし、新しい上司はキツそうだし、普通に考えたら「シリアルキラーから足を洗う」ところなんでしょうけど、デクスターがウラの稼業をやめたらドラマが続かなくなってしまうので、シーズン2(あるかどうか知りませんが)はどういう展開になるのだろう。シーズン2やるといいですね。たぶんやるだろう。やってほしい。

デクスターはみんなにいえない秘密を隠し持ってるわけですが、即興の嘘がじょうずだからびっくりします。デブラが誘拐されて、彼がひとりで部屋にこもって、ラグエルタとドークスが部屋にきたシーン。家の中が散らかってるようすを見たラグエルタが「どうしたの!」と聞く。「リモコン探してた」というお答え。スグに口から出るから大したものだなぁ。メモメモってかんじです。こういうのが人生を救うんですよ。ちがうか。

日本には『中村主水』という、頂点を極めたシリアルキラーがいるわけですが、こちらの場合は出生の秘密が明かされることもないし、血のビジョンも出てこないからずいぶん違いますね。

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babu (2007.03.27 22:52)

tinkerさん、こんな素晴らしいエピガイを書いて下さり、ありがとうございます!とても奥が深く、トリックが張り巡らされている上等の推理小説を読んでいるみたいでした。tinkerさんの文章は、素晴らしいです。一気に読みましたが、途中で、ルディが兄であることに気付きました。どのように放映をされていたのかは、わかりませんが、気付いた人が更にストーリーを推理出来るようにしていたのでは?血が嫌いな兄と血が好きな弟…
でも、最後に兄を殺してしまって、私としては淋しかったです。
シーズン2あるのでは?ないでしょうか…
私は主人公に感情移入してしまうので、悲しい結末にならなければいいなと思います。

ira (2007.03.28 02:49)

やっと読み終わった(笑)
ガイド読んでも見てみたいドラマだー

kenn (2007.03.28 09:32)

いきなり殺さず、会話してから殺すあたりもいいですよね。犠牲者の口はふさがれているから一方通行ですけど。

すーっと殺してその週が終わって、次の週にオープニングでコチラに手を振っていると、思わず振り返したくなってました。

今シーズンは同業者との戦いだったけど、次は何かな。女シリアルキラーもいいな。

K21 (2007.03.29 13:07)

先日出版された翻訳版の解説によると
第2シーズン製作中のようですね。

でも原作だとデブラは真実を知るし
ブライアンは生きて逃げ延びるし
ラグエルタは殺されちゃうしで
大分違ってるんですね。

シーズン2は原作2巻がベースになるんでしょうかね?

tinker (2007.03.29 15:14)

みなさんどうも。

babuさんもiraもこんな長ったらしいのを読んでくださりごくろうさまです。まとめてアプしたら小説ひとつ書いたようなきぶんです。

K21さんは原作をお読みになったのですね。私はそちらのほうは読んでないので知らなかったのですが、そんなに違うんですか。デブラが真実を知っちゃうの??ソレだと彼女はどう受け入れるんだろう??ぜんぜん想像がつきません。ずいぶん脚色がされていたのですね。

tak (2007.03.30 17:38)

DexterのUPお疲れ様でした!!
一気にスゴイ量ですね!おみそれしました!
Dexterは見るたびに新しい発見があるので、ついつい何度も見てしまいます。本当に良質のドラマだなぁ…と感心してしまいます。シーズン2も10月くらいには放送するみたいですね。楽しみです。

tinker (2007.04.01 09:54)

takさん、ども。

takさんに教えてもらったんで、見てみました。これはほんとおもしろかったです。シーズン2、たのしみです。私はシーズン1の中で、あのジェレミーっていう男の子が死んじゃったじゃないですか。アレがもったいないというか、すごく良いキャラだったと思うのですよ。デクスターが初めて保護したいと思った相手という意味でシンボリックだし。ああいう象徴的なキャラがまた出るといいなぁと楽しみにしてます。

アスティー (2007.04.23 08:19)

今、海外でこのシリーズをみています。私にはあまりにしょうもなく、非現実的に感じるドラマですが、彼がはまっています。で、チャンネルをかえさせてくれません。ストーリー展開がじりじりするので、私は先によませていただきました。よく理解できました。ああすっきりした。ありがとうございました。

[移動されたコメント] (2007.08.30 01:24)

※ブログをリニュアルしたんで、その間に頂いたコメントを管理人が手作業で移しました。

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Boo太郎様 (07.28)

はじめまして。
ちょくちょく読み逃げしていました。
他番の更新がなかったので、これにたどりつき、おもしろくて2日で制覇しました。あ〜おもしろかった。PBが終わって燃え尽きてしまったのかと心配していました。皆さんのコメント見ていると本当にこのサイトファン多いんだ!って関心しきりです。
tinker さんの文才はすごい!!私自身このサイト見つけたときは感動!感激!興奮!でしたもん。
DexterのDVDレンタルしようと探したんですけどどこにも無いの・・・クスン ´з`…
なにより、tinker さん無事でよかった。

tonta (2007.10.28 13:49)

日本ではSeason1終わりました。

役者ももちろん素晴らしいのですが、Dexterは脚本が最高でした。なもんで、頑張って英語で見るようにしてました。唸らせるような深い言葉が、字数制限のある短い日字幕では薄まってさびしい限り。

ところで、俺の英語力で解釈困難だったスラングやエロトークの数々、エピガイドにはふかーーーーーく感謝してます。基本的にMasukaの台詞は基本的に全てエロトークだと思って聞いてましたがw

早く日本でもseason2始まらないかなあ。

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