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デクスター/Dexter :: 1-03 :: Popping Cherry :: ネタバレ

transデクスター/Dexter。シーズン1の3話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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前回惨殺された警官シモンズの葬儀。悲しんでいる人たちを眺めるデクスターの声のナレーション。「ぼかあ、死になにも感じない」。彼はサングラスをかけている。

マイアミメトロ警察。殺された女性の現場写真をみんなで見ている。顔がメチャクチャにされている。これを見たスペイン語チャンポン刑事のエンジェルが「このコはbutter faceだったんかも」という。butter faceというのは『ナイスバディだけど顔がブサイクな女』を意味する。but her faceの略(カナ?)。つまり首から上が気に入らんからこうされちゃったんじゃないかと彼は言ってるわけで、これを聞いたデクスターの声のナレーション。「人間ってわからない」

という調子でデクスターの内面を描きつつ、ドラマは進行する。例のアイストラックキラーに新たな進展。アイスホッケーのアリーナ、氷上のゴール前に死体がディスプレイされていた。こんどは顔もある。ぜんぶバラバラである。指がない。前回出てきた冷凍指の持ち主のSherry Taylorであった。犯人の顕示欲がエスカレートしてきているなとデクスターは思う。

デブラは殺人課に配属となったわけだが、彼女は以前マイアミの売春婦のアンダーカバーをしていたことがあって、Sherry Taylorを知っていた。彼女は死体の顔を見てばっちり思い出したのだ。Sherry Taylorはチェリーっていう名前の売春婦だった。

そこにドークスがきて「容疑者が見つかった」という。アリーナの夜間警備の男らしい。デブラはラグエルタに「アレはチェリーっていう売春婦なんだ」と話して「わたしに調べさせて」といったら「チューブトップまだ持ってんの?」「乳首は隠しておきます」なんて会話するので、デブラのイロっぽい格好を見れるんかと思ったら、彼女はふつうのパンツ姿でストリートに現れるからなーんだと思った。彼女はスタスタ歩いていってアンダーカバー時代の同僚たちに「ハーイ」と声をかけた。「ひさしぶりねー」と寄って来たみんなに「じつは私は警官なの」と率直に明かした。

警官だと知って何人かは逃げていったが、2人の売春婦が話してくれた。彼女たちもチェリーを知っていて、1人はウッドパネルのついた古いステーションワゴンにチェリーが乗るところを見たという。これは手がかりだ!とコーフンしたデブラは「さっそくラグエルタに報告しなくちゃ!」というと「それだれよ」と聞かれて「私のボス。そいつは私のことを大嫌いなんだけど、私は警部に好かれてるから大丈夫」といったら「ヒモの悪口をいうとひどい目にあうよ」「ラグエルタはヒモぢゃないよ」「そいつはあんたに命令する?冷たい?そいつは好き勝手にあんたのもんをとりあげる?」「まぁそうだわね」「それぢゃやっぱりヒモぢゃなーい!」「わたしは売春婦じゃないつーの!」「売春婦のどこが悪いってのさ」

という楽しい会話の後にデブラが署に帰ったら、ラグエルタが得意そうに容疑者のブリーフィング。アリーナの夜間警備員が行方不明になり、そいつの家から無くなった監視カメラのビデオテープが出てきて、そこにはそいつが死体を置いてるところがばっちり映っていた。そして男には前科があった。Tony Tucci。ラグエルタは彼を容疑者と断定するが、デクスターもデブラもそれを信じてない。ラグエルタは記者会見をするという。

デブラとエンジェルがじっくり録画テープを見てみたら、たしかにTucciが死体を置いてるんだけど、彼は誰かに脅されてやらされてるようだと意見は一致する。ここでエンジェルが「犯人は死体の皮膚をきれいにするためにliquid nitrogenっていう薬品を使ってる」と述べ、それはすごく扱いにくい薬品で、んでこのTucciって男は高校で化学が得意だったのかななんていうので、Tucci説は限りなくだめっぽい。

だが、どうせラグエルタにいっても聞いてもらえないので、デブラはマシューズ警部に進言した。そしたら「直属上司をスッ飛ばして上役にいうというのはいちばんやっちゃいかんことである。おまえの父が聞いたら泣くぞ」と怒られるが、その後、こっそりラグエルタに「あれのいうことをもっと聞いてやれ」といってくれたりする。

ところでリタのところに服役中の元夫(離婚調停中)のチンピラ友達が急に現れた。「あいつには貸しがある」なんていわれて彼女は車を取られてしまう。デクスターは横で見ていたから助けてあげようとするんだけど、彼女は「とにかく過去とは縁を切りたい。車なんかどうでもいい」という。

というわけでリタは車がなくなっちゃったので、デクスターが娘のアスターを学校に迎えに行くのを手伝った。一足早くアスターといっしょに家に帰ってきたデクスターが、彼女の指に刺さったトゲを抜いてあげるシーン。彼はとても子供扱いがうまくて「トゲの妖精がぜんぶ忘れさせてくれるからだいじょうぶ」なんていってる最中にリタが「ただいまー」と帰ってきて「ママー!」と気をとられた瞬間にトゲをサクッと抜いた。ひとしずくの血液がシュッ。デクスターはその光景に電流が走るような快感(?)を覚えるが、すぐに平静を装う。「トゲの妖精はほんとにいるんだよ〜」なんていってるが、ここでデクスターのナレーション。「もし僕に心臓があったら、いまので完全に発作を起こしてた」

というお話の合間に、デクスターと死んだ父ハリィのフラッシュバックが挿入される。父は息子の殺人衝動がどんどんエスカレートしていることを絶望的に気づいている。彼は息子に証拠の残らない殺人のやり方を教える。それはだれでも殺していいというわけではなくて、警察が取り逃がした悪人だけを殺すという前提で、父息子は悩んだ末にその道を選択したのであった。有能な警官であった父は、自分が死ぬまでにすべてを息子に教え込もうとしている。

ところが、ある日、ハリィは病気になって入院する。かなり具合が悪そうだ。お別れの言葉をいったしているので死ぬのかと思ったらそうではなくて、じつはキチガイナースがいて、そいつが患者たちに規定量以上のモルヒネを注射してるらしいとわかった。

病床のハリィはデクスターに初仕事をやれと命令する。それはハリィのためばかりではなくて、他の患者たちを救うことにもなる。デクスターをはそれを実行し、父の教えを守ってナースを殺害した。その後、ハリィは回復し、その後何年かを生き延びた。フラッシュバック以上。

ドークスはマフィアのボスのゲレロに激しい憎悪を抱いている。彼はゲレロが主催するパーティに出向く。場所は教会。一見、平和そうなこの連中はじつはマフィアなのだ。ドークスは事情聴取と称して、ゲレロの幼い娘に殺された警官の写真を見せるということをやってたらば、ゲレロに追い出される。ドークスは捜査のためにいったというより、宣戦布告というか「おまえは許さんぞ」というメッセージを託しにいったようでもある。

その後、彼は警官仲間の1人であり、死んだリッキー・シモンズの妻の兄に誘われて、夜になってでかける。「どこいくんだ」と聞いたら彼らは目的を明かした。ゲレロの子分をこれから痛めつけに行くんだという。そして変装用のマスクまで用意していて「おまえもヤツが憎いだろう?」という。これはいくら相手がわるもんだからといってもやっちゃいけないことなので、ドークスはみんなを止めようとするが、彼らはそのまま「まざーふぁっか〜!」と叫んでギャングをブチのめしにいってしまった。

この警官は妹とドークスが浮気してたのを知ったのでドークスが憎い。ゲレロの仲間をブチのめしにいったのはゲレロが憎いからでもあるけれど、と同時に、ゲレロをせいぜい怒らせてそれをドークスに向けさせてやれという陰湿な意図もあったりする。ドークスは1人で去る。翌日、ドークスは、変装用のマスクを手に持ってニターリとこっちを見ているゲレロを見つける。その顔は「いい度胸じゃねえかコノヤロ」と怒っている。

ところでデクスターのウラの稼業の方だが、今回はだれも殺さなかった。15歳のときに殺人を犯して最近施設から出てきた少年をターゲットに絞った。ジェレミー・ダウンズという。彼の後を尾けたら、ナイフを買ってイヒヒと喜んでいるというサイコぶり。さらに尾行を続け、彼が新たな殺人を犯しそうになるところを邪魔した。ジェレミーは逃げ、デクスターの車のガラスを割って財布を盗んだ。

デクスターはジェレミーを処刑に行くが、そいつが元々レイプされて相手を殺したということを知ったら殺すのをやめて、財布を取り戻すだけにした。「もうこれでおしまい?」と怯える彼に「おまえをレイプしたやつは殺されるべきだったんだよな?」「そうだ」「でも次におまえが殺そうとした子はちがうだろう?無実な人を殺しちゃいけない」といって去った。デクスターはこのとき相手に顔を見られているが「財布を取り戻しにいった」という理由があるので不自然ということはないだろう。

最後のシーンでは、デクスターが恐ろしく派手なコンバーティブルに乗ってきて、それをリタにプレゼント、じゃなくて貸してあげた。これは競売予定の車で、リタが新しい車を買えるようになるまで使っていいという。リタも子供たちも大喜び。ボディカラーは血の色。

デクスターの声のナレーション。

「故意の殺人は究極の人間性の欠如をもたらす。殺人者はアウトサイダーだが、と同時に、殺人者は仲間との触れ合いを永遠に渇望している」

原文はこれ → "The willful taking of life represents the ultimate disconnect from humanity. It leaves you an outsider, forever looking in, searching for company to keep." 上のように訳してみたんだけどどうでしょう? ゾゾゾと寒気のするナレーションですね。

※感想

ゲレロの警官殺しとアイストラックキラーは(いまんとこ)無関係の2つの事件である。ゲレロ対ドークス。デクスター対アイストラックキラー。という二本立てでドラマは進行中だが、シリアルキラーの被害者が売春婦であり、ゲレロはマフィアのボスなので、もしかしたらこの2つの事件はこの先接点を持つのかもしれない。

マイアミバイスを見てた方はゲレロを見てカルデロンを思い出すんじゃないでしょうか。ちょっとああいうかんじ。

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  • Title: 1-03 :: Popping Cherry
  • First Aired: 2006-10-15

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Thanks to: imdb.com, tv.com

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