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デクスター/Dexter :: 1-09 :: Father Knows Best :: ネタバレ

transデクスター/Dexter。シーズン1の9話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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デクスターとリタはシャワーでイチャイチャ楽しそうである。彼は人生初の『人との深いつながり』に深い感動を覚えているのだ。子供たちとも仲良し。デクスターの脇腹の傷跡にコディが気づく。「これ、スゴい!」「チャンバラファイトしたからね。勝ったよ」「WOW!」

ドークスとエンジェルがドライブ中。エンジェルが「たった一度の浮気で妻に離婚されそうだ」と嘆いている。ここでドークスが道を歩いてた男を見て「車を止めろ」と大声をあげた。彼は車を降り、血相を変えて追跡。男はドークスを見て逃げ出した。そのまま橋の下まで追いかけて、エンジェルが追いつく直前に銃声。ドークスが男を射殺したのであった。

鑑識が呼ばれて現場検証。ドークスが射殺したとあってラグエルタもきた。「拳銃を所持してるのを見たので話を聞こうとしたら相手は逃げ出した。追いつめたところで、発砲されたので射殺するほかなかった」という。発砲する瞬間をエンジェルは見ていない。死んだ男はジャッキー・バヤード(Jacques Bayard)という名のハイチ人。

てわけでドークスは死んだ男と面識がないというのだが、彼が「車を止めろ」といったときの顔は明らかに相手を知っている風だったし、デクスターが検証したブラッドパターンがドークスの証言と微妙に食い違うということもあり、なんだか怪しい。

マイアミメトロ警察。デブラは新恋人のルディをデクスターに紹介したい。でもデクスターは以前紹介されたデブラのカレシがjerkなバカ男だったので、あんまり行きたくない。デブラは「こんどのはぜったいだいじょうぶ。お兄ちゃんとルディは会わなくちゃ」と説得中。

デクスター宛の書留が署に届いた。それは「あなたの父が死にました」という書類で、ハリィは10年前に死んでるのでナンじゃコレ!とびっくりするが、それは「遺伝上の父親が死んだ」という意味だった。だが「それでもヘンだろ」とデブラがいう。デクスターが養子になる以前に、彼の本当の父は亡くなったとデブラたちは聞いていたからだ。「なにかの間違いでしょ」と彼女はいうが、その手紙には「遺体は埋葬を待っています。このまま火葬しちゃってよいですか」とあり、さらに「あなたは家を相続した」なんて書いてあるのでびっくりする。書類にある男の名はジョセフ・ドリスコル(Joseph Driscoll)。

フラッシュバック。幼少時代のデクスターとデブラ。父のハリィがきて「養子縁組が正式に決まった。おまえは正真正銘にモーガンになったぞ」と喜ぶ。デクスターの実の両親の話が出て、ハリィが「彼らは悲しい事故で亡くなった」と兄妹に告げる。フラッシュバック以上。

デクスターはジョセフ・ドリスコルの記録を調べた。だがほとんどなにも出てこなくて、運転免許証さえなく、ボーリングチームに属していたってことだけわかったのですごくへんだ。っていう話をリタにする。デクスターは週末その家に行ってみることにした。彼はひとりで行くっていうんだが、リタもいっしょについてくるという。

デブラ。ルディとイチャイチャ。署に届いた兄宛の書類の話をする。彼女は間違いにきまってると思うのだが、兄はそっちにでかけることにしたので、週末のダブルデートはお預けだと聞いたルディは「きみもいっしょにいくんだろう?」と聞く。「わたしはここであなたと週末を過ごすよ。デクスターとわたしは仲がよいけれど、彼はこういうことをひとりで対処したいタイプだから」「そうか。でもお兄さんはほんとうはきみにいっしょに来てほしいと思ってるかもよ」と鋭いことをいう。

週末。デクスターはリタとドライブ。自分が相続したというジョセフ・ドリスコルの家に行くのである。でかける直前にポールがきて「子供に会えない」と文句をいっていたが、彼はデクスターの顔を見たらふてくされて帰っていった。目的の家に着くと、向かいの家に住んでいる老婦人が、ジョセフは心臓発作で亡くなったと教えてくれた。

デブラも遅れて到着。ルディを連れてきた。「お兄ちゃんの過去に関することは私も手伝うべきだと思ってきたんだよ」と述べ、新ボーイフレンドを紹介する。ルディは「お兄さんに会いたかったです」とニコニコ。リタもすぐに仲良くなってこの4人は楽しそうであり、週末を費やしていっしょに死んだ男の家を片づけることになった。死んだ男がデクスターの父親だと兄妹は信じているわけではないが、掃除くらいはしてやるかと思ったみたい。

翌朝、デクスターは早起きしてひとりでモルグに行き、遺体と対面。検死した医者が案内してくれる。医者によれば、ジョセフ・ドリスコルはボーリング好きな優しい人物だったというが、デクスターは死体のタトゥから刑務所に入ってただろうと疑い、死因の心臓発作は糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)である可能性もあるなと述べたりする。

ここでデクスターの脳裏に幼少時の記憶が蘇る。彼は車の助手席にいて、運転する男の腕に同じ柄のタトゥがあったことを明確に思い出した。「こ、こ、これはやっぱり父なのか」と衝撃を受ける。こっそり遺体の血液を採取した。それと自分の血液を署のマスウカに送り、DNA比較検査とtox screen(成分検査)を頼んだ。

子供時代のフラッシュバックが挿入される。デクスターが大けがして輸血が必要だっていうときになり、ハリィと母親が「ここでしゃべっちゃいけない」「いまはそれどころじゃないでしょ」なんて会話している。ハリィはなにか隠してたのか。

デクスターのケガは出血がひどかったが、彼はピンチを乗り越えた。彼の血液型はAB-で、これはとても稀少でたいへんだったけれど、君のお父さんが窮地を救ったと医者が説明する。「もうだいじょうぶだ」と父の顔が見えた。「ほんとうに?」「あたりまえさ、お父さんがうそつくわけないよ」。フラッシュバック以上。

ジョセフの家。デクスターたちは「60歳で孤独死したこの男はなんだったのだろう」と話し合う。部屋にはたくさんの私物があるが、家族の写真などは一切なく、目立つのは趣味のボーリングの玉だけ。悲しいひとりぼっちだったのだなぁと思われる。ルディがレコードをかけて、デブラが踊りだした。ワーワー遊んでいたらリタのケータイが鳴る。ポールだった。彼は粘着質の恨み言を述べるが、リタは相手にしない。「すぐに電話をきりなさい」。ポールは言う通りにするけれど、かなりムカムカが溜まってるみたいであり、この先危険な気配。リタは嫌なきもちになった。

エンジェル。彼はドークスを疑っている。ドークスの9mm銃弾の方が先に発射されたと彼は気づいていたが、それを隠してたのだ。どうしようかと悩んでいる。彼は死んだお父さんと「正直であれ」と約束したのだ。結局のところ、エンジェルは嘘を突き通すことができなくて、本当のことを検察に証言した。ドークス、殺人罪で逮捕されるのか。

デクスターがマスウカに頼んだDNA比較の結果が出た。完全マッチ。てわけでジョセフ・ドリスコルはデクスターの実父と証明された。ということをデブラも知った。兄が秘かに血液を調べていたことを知ったデブラは怒る怒る。「ハリィのいうことを信じてないのか!」。さらにtox screenで微量の鎮痛剤が出てきたと聞いたデクスターが「もしかしてインシュリンを注射されて心臓発作を偽装されたのかも」なんていう推理を述べたら、デブラはますます怒りだした。彼女はパパが嘘をついてたと聞かされるのが不愉快だし、ぜんぜん知らない男の死体が急に出てきて、兄がそれに興味を示すのが我慢ならないのだ。「知らない男の家なんかサッサと始末して、早くここから立ち去ろう」という。デクスターは妹の興奮を鎮めるように「それは良い考えだ」と答える。

その後、デクスターは向かいの家の老婦人に再び出会う。そして彼女から「電気工事の人が先週来ていた」ということを教わる。でも彼女は顔を覚えていないし、どこのだれかもわからない。

ドークスがハイチ人を射殺した背景が、ラグエルタの口から明かされる。かつてドークスが軍に属した頃、秘密任務でハイチに行った。当時のハイチには "Tonton Macoute" と呼ばれる凶悪ギャング団がいた。彼らは人々を惨殺し、悪行の数々を行った。殺した男のナマ首をその母親に運ばせたり、父親に娘をレイプするように強制したり。という凶悪集団のひとりが15年前に名前を変えてアメリカに移住してきた。このハイチ人の顔をドークスは覚えていたんである。ラグエルタは真相を知ると「心配しなくてよい」とドークスにいった。

デクスター。夜になってモルグに無断侵入。死体をもう一度見たいのだ。注射跡があるかどうかを確認したい。だが死体はすでに火葬されていて、灰があるだけだった。死因の疑いは立証できず。警備員に見つかり、灰を持って窓から逃げた。道路を走ったら、彼を助ける車が一台。ルディだった。こうなることを見越して、後を尾けていた模様。

「父の灰を持ってどうするんだ」と聞かれたデクスターは答えに困ってしまう。ルディは彼を深夜のボーリング場に案内し、自分の考えを述べた。「ハリィがなんといおうと、デブラがどう考えようと、これはきみのお父さんだ」と聞いたデクスターは「へんなきぶんだよ」といいつつ、灰をボーリング場の庭にバラまいた。孤独死した男にはお似合いの葬儀だったかも。これをきっかけにデクスターとルディは秘密を共有し、2人の間には繋がりができた模様。

部屋に帰って「ちょと散歩にいってた」とリタにいったら彼女は「家の中から書類が出てきたよ」と答えてそのまま眠った。書類箱を開けてみる。その中に見覚えのある手紙を発見して衝撃を受ける。かつてどこかのだれかに輸血を受けて助かったデクスター少年は『ありがとうレター』を書いたのだ。何十年も前に自分が書いたそれを発見した。やっぱりハリィは実父のことを隠してたのだと明確に理解した。でもデブラにはナイショ。自分の胸の内だけにしまっておく。

エンジェル。彼は迷った末に検察にドークスが不利となる証言をしたが、その後、ワシントンの軍の関係筋から圧力があり、ドークスはお咎めナシになったと聞いてびっくりする。ラグエルタ → マシューズのラインで秘密裏に工作したのか。真相はわからないが、ともかくドークスは逮捕されずに済んだ模様。

週末は終わり、デクスターたちはジョセフ・ドリスコルの家を後にする。別れ際、ルディは「こんな風に初めて会うのはへんだったけれど、でもお陰でお兄さんと仲良くなれたからよかった」なんていう。デクスターは妹の新恋人に好感を持った。デブラは「私たちは仲良しだよね」と兄と仲直りした。みんなそれぞれの家に帰っていく。

出発直前、向かいの家の老婦人がルディを見て「電気工事の人だ」と気づいて彼を呼ぶ。彼は気づいているようすだが、そのまま走り去る。デブラもデクスターも気づくことなく去った。

リタの家。子供たちを寝かしつけたところで、怒りのポールがやってくる。彼は酔っぱらって「子供に会わせろ」と叫ぶ。リタは彼を子供たちから遠ざけようとしてか、ポールを寝室に招き入れる。ポールはリタをレイプ ... しそこねてバットで殴られた。彼が倒れたすきにリタは子供たちを連れて逃走。危なかった〜。

デクスター。家でひとり。父の家にあった自分が書いた手紙を取りだして考える。「よい血液をありがとう。デクスター・モーガンより」と書かれてある。

デクスターのナレーション。「ハリィ以外にぼくを息子と呼ぶ人物がいたなんてびっくりだ。ぼくはこれまでずっとハリィに教わった通りに生きてきた。でも、そのハリィがぼくに嘘をついていたなんて。ルディがいったことは本当かもしれない。人を真に知ることは不可能なんだ」

というナレーションに重なる映像では、ルディが電気工事人の格好で、あの老婦人の家を訪れているシーンでエピソードは終わる。BGMは "Have You Ever Seen the Rain?" by Creedence Clearwater Revival。

※感想

デクスター少年が書いたありがとうレターの文面、"Thank you for the good blood." ていうのがいかにも意味深でした。デクスターの実父はシリアルキラーだったんだろうか。だからハリィは隠していた?

ルディがアレだったという大サプライズの後なので、デクスターの父親をセットアップしたのは彼なんだろうなぁというのは容易にわかってしまったけど、アイストラックシリアルキラーであるルディが、いったいどんな風にデクスターに接近するのかという点にすごく興味があって「デクスターの父親」っていう彼の一番の急所を突いてきたていうのがいかにもゾゾゾな展開でおもしろかった。

ルディもまたデクスターと同じくらいに知能犯であるからして、彼がデブラと恋人になったのは偶然ではないのでしょう。つまり「デブラは使われている」という彼女にとってはショッキングな経緯なのだけれど、ルディにもまたデクスターに通じるような二面性があって、彼は明らかにデブラに惚れているということもある。そのへんを視聴者の判断に委ねている演出が憎いです。

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  • Title: 1-09 :: Father Knows Best
  • First Aired: 2006-11-26

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Thanks to: imdb.com, tv.com

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