date: 5/20 07:01
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翌朝。マイアミメトロ警察。出勤したデクスターにエンジェルが意見を求めた。それは犯行声明文のことで、こんな文章をズラズラ読みあげた↓
Kill one man, and you're a murderer. Kill thousands, a conqueror. Kill them all, and you're a God.
1人を殺すのは殺人者。数千人を殺すのは征服者。全員を殺すのは神。
「これって神様にコンプレックスがあるんだよね?精神病だとおもうんだ」と意見を求められたんで「うん。良いセンいってると思うヨ」と答えてやった。エンジェルは満足げである。そして心の声のナレーション↓
To tell you the truth, I don't know what my alter ego had in mind when he wrote that crap. I just pulled from various blogs on the net, mixed and matched... Presto manifesto.
あれを書いたときのぼくの心理なんてわかんないヨ。ネットから拾った文章をコピペしてつないだだけだもん。いっちょうアガリみたいな。
しめしめと思いつつ、自分のデスクにきたらば怒りのドークスが待ち構えていた。「やってくれるじゃないか。おもしろくなってきたな」とこわい顔でにらみつける。誤認逮捕しそうになったくせにぜんぜんヘコんでないのはさすが。デクスターは正面を向いて冷静に答えた。
「挑発してしゃべらせたい?録音テープ隠してるんだろ?」といってやった。おまえの手はぜんぶ読めてるみたいな。「おまえの過去はJimmy Hoffaよりもミステリーだ。おれはあらゆるソースにあたって、ちとヤバい方法も使っておまえの過去を洗ったぞ。デクスター・モーガンの子供の頃の記録はいっさい出てこない」「録音はしてないみたいだね」「あたりまえだ。おれはおまえとちがってオープンを好む主義である」
さて、デクスターはこの追求をどう切り抜けるんだろうかと私たちはどきどきするが、これが本日のエピの最大の見どころなんだが、彼はこういった。「この件に限っては、ぼくはオープンにいこう。どんなにそっちがジタバタしてもぼくは常に一歩先をいっている。その理由はひとつのみ」「いってみろ?」
I own you.
この "I own you." はとても多義的で訳しづらい。3単語の中には侮蔑/嘲笑/嫌悪といった強い感情を込められているように思う。「おまえはおれのもの」「おまえはおれの手のうちにある」「ゲームを握ってるのはおれ」をひっくるめたかんじ。
ドークスはかちーん!ドス黒い怒りがメラメラ〜。デクスターはいきなりガツーンと頭突きをくらわせた。この瞬間だけデニス・ロッドマンみたいである。ドークスはマッチョだが、これには不意を突かれてイテテと倒れた。このようすはブラインドに隠れて他の署員からは完全に死角である。相手をノシてからサッサとドアの向こうに出た。みんなが仕事しているところをシラーと歩いていったら、狂人ドークスが追いかけてきた。後ろからタックルしてガシガシと連続パンチ。その場にいた者たちはナニゴトかと驚き、狂人を制止した。すぐにラグエルタがきた。ドークスはバッジと拳銃を取りあげられた。
警察官が職場で無実の人間に暴力を振るうというのは言語道断である。これだけハデにやったら言い訳できるわけがない。エンジェルが「いったいどうしたの」と優しい顔で聞いた。デクスターは怯えたウサギみたいな顔つきで「わ、わかんないヨ。急に殴りかかってきたんだ」とこわがっ
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