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スーパーナチュラル/Supernatural :: 4-03 :: In the Beginning :: ネタバレ

transスーパーナチュラル/Supernatural。シーズン4の3話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!

夜。サムがディーンに知られずこっそり外出。外で待ってたルビーと共にどこかに消えた。サムはもうあっちのひとになっちゃったなと思わせるシーン。

一方、寝ていたディーンは天使カスティエルに起こされた。天使は「おまえが止めねばならぬ」とだけ述べ、ディーンの額に指を当てた。ビョーンと別世界に飛ばされた。

飛ばされた先は1973年のカンサス州、ローレンス。今週のエピソードでは、過去時代に飛ばされたディーンが、恋人時代の父母に出会うというBTTF体験をする。最初に出会うのは若かった頃の父ジョンである。ヤングなジョンはタフガイキャラとは大違いだから驚いた。暴力とはまったく無縁の、繊細で優しい好青年といった風。こんな純真男が家族を惨殺されたことを機に、魑魅魍魎の悪魔と闘うハンターになっていったのだなと思うとやりきれないというか(私の感想)。

ディーンは若い父の姿を見て胸いっぱい。見ているだけで切なくなってしまうのであり、感動がやまないのであるが、父がVWのヴァンを買おうとしているのを見たときにはいてもたってもいられず「こっちにせよ」とChevyを薦めた。

ジョンは見知らぬ男の提案を素直に受け入れた。とつぜん自分の前に現れた未知の男、そいつはSFじみたへんな機械(ケータイ)を持ち、『ディーン・ヴァン・ヘイレン』と名乗り、なにやら自分のことを知ってるような粘着視線を送り「硫黄の匂いを嗅がなかったか?」とか「キャトル・ミューティレーションがなかったか?」という意味不明な質問をする。こんな警戒すべき相手であるにもかかわらず、とまどいつつも、彼のいうことを聞いてクルマを選んだ。ジョンのほうもなにかピピッと感じたのかもしれない。理屈を超えた愛というか。

ディーンはジョンを尾行し、そのデート相手を遠くに見た。母メアリー。"babe" である。「いかん!地獄に戻ってしまう!」と自制した。幸せいっぱいでデートする両親カップルを遠くに眺めつつ「うちのママは美人だったんだなぁ」と感激した。ますます胸いっぱいである。いきなりガツンと襲われた。「なんでわたしらを尾行する?」とパンチをカマす相手は美人ママのメアリーだった。

カワイイ顔してこういうことするわけ?と思ったら、なんとメアリーはハンターなのだった。その父もハンター(つまりディーンのおじいちゃん)。へええええ。元々の話、ママのほうが悪霊ハンターだったという新事実に驚く間もなく、事態はウィンチェスターファミリーの忌まわしき輪廻の過去物語に進展していく。

メアリーの父がハンターであると知ったディーンは彼に接触を試みる。彼はサミュエルという。サミュエルはいかにも用心深いハンターらしくディーンを拒否したが、いっしょに悪魔事件を手伝って、彼の信用を得た。事件の概要はこうである。酒に酔って妻を殴る農夫がいた。ある日、農夫の息子の前に悪魔男が現れ「おまえのパパの暴力をやめさせたいか?」と聞いた。息子は相手をクレイジーと思ったが、その1週間後に農夫はコンバインに巻き込まれて死んだ。息子はこわくなった。悪魔は見返りを要求しなかったが「10年後にまた会うだろう」と述べて去った。

という話はこれまでこのドラマを見ている私たちにはぴんとくる。この時代は『黄色い目の悪魔』が人間の弱みにつけこんで同じようなことをあちこちで行っていた。という点をディーンは知っている。サミュエルに知ってることを話して警告した。「敵は『黄色い目の悪魔』だ。彼を殺すにはコルトがいる。コロラドのダニエル・エルキンスという男がコルトを持っている」という話を聞いたサミュエルはおののいた。にわかには信じがたい。サミュエルはハンターだが『黄色い目の悪魔』も初耳だったし『悪魔を殺せるコルト』を伝説だと思ってたみたいだ。

「なんでおまえはそんなことを知ってるのか?」という彼にジョンの日記を見せてやった。「これは父が遺した日記である。父は、ぼくの母を殺した悪魔を追っていた」と明かした。その中には『黄色い目の悪魔』が関連する事件の詳細リストがある。今回の事件もその中に含まれていた。「ほらね」と見せたら「2日前の事件なのに、なんで?」ともっともな疑問。「父はサイキックだった」と嘘をついた。

サミュエルは口をあんぐり。「きみはいいヤツだと思うけど、狂ってるな」といわれた。ディーンはひとりで悪魔を追うことにした。いまヤツを殺しちゃえばメアリーは助かるのだ。ジョンの日記のリストを見たらば、明日の夜に近所のリディ・ウォルシュていうひとが『黄色い目の悪魔』に襲われると書かれてあった。ディーンは単身でコルトをゲットし、悪魔と対決することにした。

ディーンは闘いの前に母メアリーにお別れをしにいった。このシーンは本エピソードの目玉であり、このドラマらしさ、ディーンらしさにあふれている。チト長いけど全文引用。

Dean: I'm shoving off. I just wanted to say bye.
Mary: Really? So soon?
Dean: Yeah, I have a job to do. Hey, I wanted to tell you, you know, for what it's worth, um... It doesn't matter what your dad thinks. I like that John kid.
Mary: You do?
Dean: Yeah, I think you two are meant to be. Hell, I'm depending on it.
Mary: What?
Dean: Nothing. Can I ask you a question? What's he like.. John..
Mary: Why do you ask?
Dean: Just curious.
Mary: I don't know. He's sweet... kind. Even after the war, after everything, He still believes in "happily ever after," you know? He's everything a hunter isn't. No offense.
Dean: No, none taken.
Mary: Can I tell you something? He's gonna ask me to marry him. Tomorrow, I think.
Dean: Yeah?
Mary: Oh, dad's gonna explode. But I don't care. I'll run away if I have to. I just... I love John. And...
Dean: And what?
Mary: I want to get out. This job, this life... I hate it. I want a family. I want to be safe. You know, the worst thing I can think of... the very worst thing... Is for my children to be raised into this, like I was. Well, I won't let it happen.
Dean: Yeah.
Mary: Hey. You okay?
Dean: Yeah. No, I'm.. I'm fine. Hey, m-uh, Mary... can I tell you something?
Mary: Sure.
Dean: Even if this sounds really weird, will you promise me that you will remember?
Mary: Okay.
Dean: On november 2, 1983... don't get out of bed. No matter what you hear or what you see... promise me you won't get out of bed.
Mary: Okay.

Dean: そろそろでかけることにした。
Mary: あら、もういっちゃうの?
Dean: うん。やることがある。えーと、ひとついおうと思ってたんだけど、君のパパがなんといおうが、ぼくはジョンがすきだよ。
Mary: へー。
Dean: 君たちはいっしょにならなくちゃ。(ブツブツと)そうじゃないとオレこまるし。
Mary: え?
Dean: なんでもない。ひとつ聞いていいかな。ジョンのどこがすき?
Mary: なんでそんなこと聞く?
Dean: いやなんとなく。
Mary: そうだな。彼はとてもやさしい。happily ever afterを本気で信じてるくらいにやさしい。ハンターとはまったく正反対だ。あ、わるくとらないでちょうだい。
Dean: ぜんぜんだいじょうぶ。
Mary: 教えてあげるわ、うふふ。彼はね、たぶん明日、わたしにプロポーズするんだヨ!うひょー!
Dean: ほぉおおおおお。
Mary: (幸せいっぱい顔)パパは爆発するかも。でもわたしはかまわない。ジョンといっしょに逃げてもいい。とても愛しているから。
Dean: そかそか。
Mary: わたしは変えたいの!この仕事。この人生。だいきらい!わたしは家庭を持ちたい。幸福に暮らしたい。あのね、もしわたしの子供たちがわたしと同じ道をたどってハンターになったりしたら、それはもう最悪だヨ。ぜったいにそれだけはいや。
Dean: (泣き顔)わかるよ。
Mary: あら。あなた、だいじょうぶ?
Dean: だいじょうぶだいじょうぶ。メアリー、聞いてくれ。
Mary: なあに。
Dean: (真剣顔)いまからかなりへんなことをいう。でもぜったいに忘れないと約束してくれ。
Mary: オーケイ。
Dean: (涙のディーン顔)1983年11月2日。なにがあろうとベッドを出ちゃいけない。なにが聞こえて、なにを見ようと、ぜったいにベッドを出ないと約束してくれ。
Mary: .... わかった。

てわけで、メアリーの言葉はディーンを熱くたぎらせるのであり、いっちょう未来を変えてやれと決心する。コロラドにあるコルトめざして一直線。途中でカスティエルがまた出てきた。ディーンは確認をするように述べた。「ここでヤツを殺せば、呪いは断ち切られるんだよな?父と母は彼らが夢見たようにhappily ever afterな人生を送るんだよな?」といったら、カスティエルはその質問には答えず「もしおまえが未来を変えたら、おまえたちはハンターでなくなる。そしたらハンターだったおまえたちに救われた人々は救われない。それを気にしないのか?」といわれた。「気にしないわけないだろ!それはとても辛い。だけど両親が死ぬのをほおっておけるか」

またこのシーンでは、ディーンが「サムをこっちに連れてきてくれ」と頼んだら、カスティエルは「これはおまえひとりでやらなくちゃいけない」と答えていた。その言葉の意味はエピソードの最後に明かされる。

ディーンはコルトをゲットした。ジョンの日記から次に悪魔が接触するのはリディ・ウォルシュなる女性であるとわかっている。そこで待ち伏せしてやっつけるんだといってみたらば、サミュエルとメアリーがすでにいて、悪魔と交戦中だった。ディーンがコルトをだしたら悪魔は黒ケムリになって逃げてしまった。くそォ。メアリーはこのとき悪魔に「おぉ。勇気があるな。おれはおまえがすきだぞお」なんていわれた。背筋に悪寒が走ったことだろう。一方、救われたサミュエルはディーンを信じてくれるようになった。

ディーンは思い切ってサミュエルにぜんぶしゃべった。「ぼくはあなたの孫。名前はディーン・ウィンチェスター。1979年1月24日生まれ。メアリーは1983年に『黄色い目の悪魔』に殺される。悪魔はメアリーに近々接近する。そこから呪いが始まってしまう。いまならそれを断ち切ることができる。だからおねがい信じてプリーズ」といってみた。

サミュエルの目が黄色くなった。ひぃい。いつのまにかこっちに憑依してたのである。ディーンは拘束された。コルトに手が届かない。悪魔はうれしそうであり「ほええー。未来からきたって?おれがおまえのママを襲うの?いいこと聞いちゃったな!」と憎たらしいことをいい、さらにいやなことをいった。「待てよ!おまえがそいつの息子ってことは、おれがつくったサイキックチルドレンのひとりではないのか?」とにんまりし、ディーンのにおいをくんくん嗅いだ。そして「なんだ。ちがうな。おまえ兄弟がいるんだな?そうかそうか。てことは、おれの計画は予定通りに進むというわけだね。納得納得」

ディーンは質問してみた。「目的はなんだ?おまえは魂をとらない」以下、悪魔のお答え。「魂なんかいらない。おれがほしいのは子供だ。それにふさわしい親を選ぶのがおれの仕事。おまえの母親のようにな。強くて純粋な親だけを選んでブリーディングする。おれの血を受け継いだ子供たちができあがる。オイオイ。へんなこと考えちゃいけないヨ。おれが直接交わることはない。でも例外をつくってもいいかもな。おまえのママはじつに気に入ったぞ。わははは」

「くそぉ。じゃなんのために契約をする?」「許可が必要なのだ。それがないと10年後に家に入れない。いつかおれはおまえの兄弟のところに行く。ベビーベッドのかたわらに立ち、おれの血を飲ませてやる。悪魔の血液は万能パワーだぞ。子供たちを強くする」「なんのために?悪魔軍団をつくるのか?」「オイオイ。おれの最終ゴールはそんなチャチなものではない。うしし。ふん。肩に天使がいるな。そいつにもいっとくが、おれは計画をやり遂げてやる」「おれはいつかおまえをブチ殺す」

悪魔はディーンの「ブチ殺す」発言を聞くとじつにうれしげであり「わっはっはっ。おれを殺して人々を救うってか。ヨッシャ。それでは例外をひとつ見せてやろう。おまえがひとりの愛する人間を救えなかったと教えてやろう。これである」というなり、ナイフで自分のおなかをブスリ。

おじいちゃんが死んじゃうヨ!と思ったら「ノオオオオ!」と叫び声がする。それはディーンのおばあちゃんだった。悪魔はかわいそうなおばあちゃんをサクッと殺した。ひぃ。悪魔は去った。

こちらはメアリー。悪魔に「すきだ」といわれたメアリーは心底ハンター人生に嫌気が刺したようであり、なにもかも捨ててランナウェイの覚悟を決めた。ジョンに「あなたはわたしを連れだしてくれるといった。いまそれをやってくれ」と頼んだ。

ジョンは理由を聞く代わりに、リングをだしてプロポーズをした。スィートである。と思ったら、そこに『サミュエルじつは悪魔』がやってきた。「うちの娘にナニしてやがる」と激高。口論になったら、ジョンをヒョイと殺した。ひぃ。

恋人が虫ケラみたいに殺されるのを見たメアリーは放心アゼンとする。「こ、ころさなくても!」。悪魔は人間に憎しみを植えつけるのがうれしくてたまらないといったようすであり「死んだのはジョンだけじゃないヨ。ママもパパも殺してやった」といっておなかの傷を見せた。

メアリーは事態を把握した。目の前にいる父そっくりの悪魔が3人を殺したとわかった。悪魔は契約を申し出る。それはジョンを生き返らせる代わりに、10年経ったら家に入れろっていう話である。悪魔がいったこと↓

「10年後におれを家に入れてくれさえすればよい。それを約束するだけで、おまえの望む幸せがぜんぶ手に入る。白いフェンスのある家、ステーションワゴン、子供たち。だれも傷つかない。ハンター人生とはオサラバして幸福に生きたらよい。それがいやだっていうのなら、君はひとりぼっちで絶望人生を歩む。どっちがいいの?答えは決まってるよね?」なんていわれて、泣く泣く受け入れた。契約完了。ジョンは生き返った。

ていうわけなのだった。結局のところ、ディーンはまったく無力だったのであり、悪魔は望むものを手に入れて去った。

現在に戻った。天使がそこにいて、意図を明かした。「自分を責めるな。君は運命を変えることはできない。どうせむりだったのだ。それなのになぜ君を過去に行かせたのかといえば、君に真実を見せるためである。君はもうすべてを知ったよな」と述べ、隣のベッドを指した。サムはいない。ディーンはこわくなる。「悪魔が君の弟になにをしたかは周知の通り。だが問題は、なぜそれをやったのか。悪魔の最終ゴール (原文ではendgame) はなんなのかってことだ。我々にもその点がわからない」「サムはどこだ?」「425 Watermanにいる。ディーン、君の弟は相当の危険ゾーンに首を突っ込んでいるぞ。それがどんな結果をもたらすのか我々にもわからない。彼を止めろ。君ができなければ我々がやる」

カスティエルの台詞にディーンは戦慄するのであった。

また来週〜。

※感想

今週は *かなり* おもしろかったです。わーい。最後のカスティエルの台詞は「サムを殺せ」といってるようでした。それはジョンがいい残した台詞「なんとしてもサムを救え。もしそれができなかったらサムを殺せ」とカブってるようにも思えました。もしかしたらジョンは、天使さえ知らないなにか、核心にちかいなにかを知ってたのかもしれないな。

ジョンの遺言が明かされたエピは『Supernatural :: 2-10』です。いまあらためてこのあたりのエピを見てみると、あの頃とは違った感想を得るかもしれませんね。

ところで、メアリー父のサミュエルは、X-Filesファンには懐かしいスキナー役のミッチ・ピレッジが演じてました。ハマり役だったです。未来からきたディーンに「信じてくださいヨ!」といわれたときの彼の演技「君はいいヤツだと思うけどさー」と答えるあのようす。困ったなぁ演技がスキナーそっくりでしたよ。懐かしかったなぁ。モルダーに「エイリアンだぞ!陰謀だぞ!」とわーわーいわれて「おまえなぁ。これを信じろっていうわけ?」っていうときのスキナーとおんなじなんだもん。(おまえなぁ顔)で食ってる俳優なのですね(知らんけど)。

今週のbest quotes↓

Angels got their hands on some deloreans?

いやー、いいエピでした。満足満足。That's EXACTLY why I watch this show.

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