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スリーパー・セル/Sleeper Cell :: 1-09 :: Hijack :: ネタバレ

transSleeper Cell/スリーパーセル。シーズン1の9話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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ファリクは毒薬のホスゲンを大量奪取する計画を明かす。私たちは6話で、ホスゲンを横流しさせることに成功したことを知ってるわけだが、あれは単に実験目的ということだったらしい。あのときはドラム缶1杯分をゲットしたが、こんどのターゲットはデカイ。タンクローリー1台分。

ファリクは輸送ルートとスケジュール、運転手のバックグラウンドを完全調査済みで、綿密な奪取計画を実行に移す。が、尾行中に運転手が予定外の行動に出る。彼は予定にない地点でとつぜん停車しモーテルにイン。コールガールを呼んで遊び始めた。

ファリクは予定を変更して運転手を拉致し、ホスゲン輸送車を強奪。トミーに運転させるが、ファリクはここでも一級の用心深さを見せ、トミーにナイショで輸送車に爆薬を仕込んだ。なにかあれば輸送中にドカンさせてやるというわけで、この男の非道さ/用心深さにいまさらながら私たちは驚く。

一部始終を監視していたFBIはホスゲンがテロリストの手に渡ったので一挙に緊張UP。急遽ハイウェイにタクティカルチームを配備し、バリケードを築いて全員逮捕の指令を出した。が、ここでファリクの隣にいたダーウィンが機転を利かせてケータイのスイッチをON。FBIは輸送車に爆薬がしかけられていることを知り、チームを退避させてそのまま行かせるしかなかった。

ホスゲン輸送車はアジトの倉庫に到着。ファリクは拉致した運転手に「いまごろはフェニックスあたりのはずだな。定例の連絡を入れてくれ」と彼に電話をさせる。運転手はこの不気味な男たちがホスゲンの輸送計画を熟知しており、発信元を偽装できる特殊な電話を持っているので心底ビビる。「余計なことをしゃべったら死よりも辛い運命が待っている」と脅して電話させたらば、運転手は "Everything is rosy.(万事順調)" とオペレーターに答える。ところがこの "rosy" というワードはヤバいことがあったことを知らせる彼らの符号であり、じつはファリクはそれを知っていてわざと言わせたのであった。電話相手のオペレーターはトミーだった。ファリクは運転手に「すべてお見通しである。次はちゃんとやれ」と命じる。運転手は絶望し、言われた通りに電話するしかない。

一方、その頃、FBIはファリクに関する新たな情報を得た。パキンスタンの諜報機関が拘束したカラチのテロリストのパソコンからファリクの顔写真が出てきたという。セルクスナーは上司のディアズから説明を受けてこの男の全貌を知る。

ファリクは元サウジアラビアの軍人で本名はSaad Bin Safwan。87-89年アフガニスタンでロシア軍と戦った。重傷を負って故郷のリヤドに戻ったが、その後クウェートでサウジ軍の一員として戦った。次に姿を現したのがソマリアで、彼は米軍ブラックホークが撃墜された事件に関わった模様。その後ボスニアでmujahideen(ムスリム兵士)と共に戦い、ビン・ラディンの命令で再びアフガニスタンへ。タリバンのメンバとなる。アル・カイーダのトレーニングキャンプでは教官を務めた。妻と娘がロンドンにいる。MI-5が家族を徹底監視中。妻は元パレスチナ難民で、その弟はハマスの一員だったがイスラエル軍に殺されたという経緯がある。

という一連の経歴を聞いたセルクスナーは自分の弟(兄?)はイラクで戦っているとディアズに明かし、「許されるなら私はすぐにFBIを辞めてバグダッドに行き、一人でも多くの悪いイラク人を殺したい」と怖い顔でいう。

再びファリクたち。奪取したホスゲンを輸送車のタンクからコンテナに移す作業を行うんだが、この薬品は温度によって非常に不安定となる特性があり、その作業は非常な慎重さを伴う。男たちは防護服に身を包んで作業を行うが、拉致してきた運転手をカナリア代わりに使うという非情さ。

ホスゲンをコンテナに移し替える作業は完了し、これですべてブツは揃った。メンバはいまこそ時がきたことを知る。ファリクはカバブをふるまい、彼らの忠誠心を褒め、「アメリカには思い知らせてやらねばならぬ」とスピーチし、遂にテロの日を明かす。Youmud Din。Judgment Day。審判の日。それはlailatul baraat、英語では "The Night of Absolution"。それは "shaban" の15日であると明かす。私はイスラムの暦がまったくわからないのでポカンなのだが、みんなにはそれでわかったみたいで、それはつまり2日後なのだという。だがこれもまた用心深いファリクのトリックが含まれているんだが、ダーウィンはまだ気づかずにいる。

2日後の最重要ミッションを控えているところにファリクのケータイが鳴った。彼は電話に出ると、彼にしては珍しく動揺ぶりを見せ「オノレはナニ考えとんじゃ」と怒鳴り、「すまんがちょっと私用で」と出て行こうとするのでみんなは「ナニゴトか?」と思う。出て行くファリクを捕まえて「おれたちにはもう明日はない。せめて最後の夜を楽しませてくれ」と頼んだらオッケーといって小遣いをくれた。トラックの運転手はトミーが見張るという。ダーウィン、イリア、クリスチャンの3人は最後の夜を過ごしに街に出た。

クリスチャンは最期の夜をストリップバーで過ごし、公衆電話から国外の妻にコールしてお別れをいった。イリアはカラオケ。彼はここで "I Left My Wallet in El Segundo"(by "A Tribe Called Quest")を歌うんだが、場末のカラオケバーに響くヨーロッパ訛りのHIPHOPが泣ける!彼はわるもんテロリストではあるのだが、死を覚悟したボスニア人が最期にこれを歌って世界にサヨナラするっていうのは熱くてクールだ。

一方、ダーウィンはファリクのただならぬ雰囲気を見て彼を尾行。ファリクはホテルで妻と会っていた。妻は夫の死のミッションを知ったらしくて、それでいてもたってもいられずイギリスから急遽やってきた。彼女は表向きまっとうなイギリス市民であるので海外旅行は普通にできる。ファリクは一貫して冷血テロリストとして描かれているが、このシーンだけは夫として父親としてのファリクが見れる。2人が別れた直後にFBIは妻を拘束した。彼女はこれから厳しく尋問されるであろうことをファリクは知らずにアジトに戻った。

ダーウィンはセルクスナーと接触。テロの日取りは2日後であると伝えた。このとき "the night of absolution" と聞いた彼女がその由来をスラスラと述べるのでダーウィンは感心する。倉庫には万が一のための自爆装置が取り付けられているので、FBIは容易には近づけない。セルクスナーは「明日中にタクティカルチームをそろえ、ファリクが出てきたところを拘束する」と述べるが、ダーウィンは「ファリクはとにかく用心深い。そう簡単にはいかないと思う」なんて心配する。

一方、アジトではトミーが運転手を見張っている。この運転手は仕事中にコールガールを呼ぶというだらしないヤツだが、ここにきて勇敢にジタバタする。男たちの中でいちばん御しやすいのがトミーと見抜き、「君を見てると息子を思い出すよ」なんていいつつ、彼を懐柔しようとする。さらに隙を見てライフルを奪取、皆に銃口を向けるという行動力を見せるが、ファリクにあっけなくやられた。ライフルに銃弾は入っていなかった。用無しとなった運転手は毒ガスの生け贄となった。ダーウィンは絶望的に彼の死を見守った。

その後、ファリクは遂に攻撃目標をメンバに告げる。それはドジャーススタジアム。ボールゲーム中に爆発騒ぎを起こす。急遽試合は中止となり、観客はフィールドに誘導される。消防車が呼ばれるだろう。そこにファリクたちの偽消防車が現れる。ホスゲン満タンのそれがフィールドの真ん中でドカン。少なく見積もって5万人以上が即死する。日を追ってさらに被害は拡大するだろう。"Fuckin' awesome." と喜ぶトミー。さらにファリクは「これと同じことが別の2都市でも起こるよ」と宣言した。これを聞いたメンバはこの計画のスゴさに顔がヒキツル。ダーウィンが戦慄しつつ「2日後 ... だよネ」と聞いたらば、「おまえはカレンダーを間違えている。我々の暦ではshabanの15日は明日だぞ。ワッハッハ」とファリク。

その頃、FBIのセルクスナーは『2日後に』すべてが終わると信じて計画を進めていた。ゲイルの元にはYossiからドジャースのゲームの招待状が届いていた。

※感想

いやぁ、スゴい。この9話と次の10話は合わせて2時間スペシャルとしてオンエアされたのですが、長くなるので2つに分けました。次はいよいよシーズンフィナーレ!

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