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スリーパー・セル/Sleeper Cell :: 1-04 :: Scholar :: ネタバレ

transSleeper Cell/スリーパーセル。シーズン1の第4話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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イエメンの地下牢。男が囚人を迎えにくるシーンから始まる。囚人は恐らくテロリストであり、迎えに来た男は宗教者のような厳格さと寛容さを漂わせている。彼はテロリストに「本物のジハードとは」と問いかけて改心を迫る。テロリストは最初は相手に唾を吐きかけるが、結局服従の意思を示し助けてもらう。私たちはこの宗教者のような男がナニモノなのかまだわからない。

ファリクはダーウィンに運転させ、USCのバイオ関連研究ラボ(P.A.A.B.S = Programs for the Advancement of Biomedical/Biochemical Sciences)に行き、前回も出てきたジャカルタ出身の大学生のエディを訪ね、有無をいわさぬ態度で「DNAラボから病原菌テストキット(pathogen test kits)を持ってきて、いますぐカナダに行ってくれ」と命じる。エディはいやいやながら従う。

ダーウィンは初めてエディに会った。車中で彼が「アパートに寄らせてくれ」といったらファリクは「ぜんぶ用意してあるからだいじょうぶ」と答え「LAXに行ってくれ」とダーウィンに指示した。

空港に着くと、ファリクはエディを搭乗ゲートまで見送りにいく。ダーウィンは車で待たされてる間にFBIのレイに緊急コール。エディの身体特徴と行き先はバンクーバーであると伝え、そして彼はエディのバッグに自分のケータイを仕込んだという。それでGPS追跡しろというわけだ。FBIの監視チームがすぐに空港内を歩くファリクとエディを発見。FBIはエディのカナダでの行動をマークするだろう。彼の顔は確認され、バックグラウンドチェックに回される。

エディが座席に着くと、隣にイリアがいた。彼がエスコート役。バンクーバーに到着後、イリアはエディをどこかのガレージに案内し、武器商人らしき男から炭疽菌を受け取る。エディはこれが本物かどうかをテストするために連れてこられたんだと私たちにもわかった。テストの結果はホンモノ。仕事が終わった〜とホッとしたエディに、イリアはさらなる任務を命じる。「炭疽菌をルーフに隠したバンを運転してLAまで運ぶこと」。そして彼の偽のIDと家族まで用意していた。嘘の妻と子供たち。エディは嫌々ながらこの仕事を引き受けて、いまとなってはズブズブにはまり込んでしまったようだ。という様子をFBIはキッチリ監視しており、炭疽菌がUS国内に持ち込まれそうだという事態に緊張高まる。

一方、こちらはLAのファリクとダーウィン。彼らはエディを送り出した後、こんどはLAXの到着口で、ひとりの人物がLAにやってきたところを確認する。冒頭で出てきた宗教者のような男だ。彼がイエメンで助けた(恐らく)元テロリストの男もいる。イスラム系の男たちが彼を出迎え、ものものしい警護で男をエスコートしているので、すごい重要人物なんだなと私たちは想像する。という様子をファリクは見ている。

男の素性がファリクの口から明かされる。ザイド・アブダル・マリク(Zayd Abdal Malik)というイスラムスカラーの重鎮であり、彼はテロを悪とみなしている。彼はイエメンを拠点に活動しており、世界のイスラム教徒たちに「テロは間違いだ」と説いて回っており、そして彼は理屈を述べるだけの宗教者ではなくて、テロリストだった男たちを改心させるという実戦的な闘志を持った宗教者なのだった。彼はLAのモスクで説教を行うために来米したという。この男はオサマの敵であり、ファリクの敵であるのだった。

ファリクはメンバにモスクに行って彼の説教を聞いてこいと命じる。ザイド・アブダル・マリクは「本当のジハードとは敵と武力で闘うことではなく、自身の内に潜む悪魔と闘うことである」「1人の無実な人を殺したらそれは地球のすべての人々を殺すことと同じであり、1人の無実な人を救ったらそれは地球のすべての人を助けたことと同じである」なんていう調子で、宗教者らしく平和を説く。彼が実践的な宗教者というのは有名なので、その口から語られる言葉は感動的であり、イスラム信者たちは神妙に聞き入っている。ダーウィンも彼のことをすごく尊敬していて「この男は本物だ。絶対に彼を守らなければならない」と後にレイに語った。

一般的なイスラム教徒からはおおむね好意的に迎えられるザイド・アブダル・マリクであるが、ファリクとその子分たちはこういうのは大嫌いである。最も過剰に反応したのはトミーだった。彼は鼻持ちならんという態度で説教の途中で席を立った。またクリスチャンも反感を持ったが、彼は説教を最後まで聞き、「仕返しをしてもよいとコーランに書いてある」と質問をし、それでも納得できないと、後から個人的に面会して質問を重ねたりしたので、トミーよりもクリスチャンの方が冷静で少しはマトモなんだろうかと私たちは(この時点では)思ったりもする。

ファリクはモスクから帰ってきたメンバを集め、ザイド・アブダル・マリクの暗殺を命じる。トミーとダーウィンが実行犯役となった。ダーウィンはレイに暗殺計画があると既に報告済みなので、ファリクにバレないように彼を殺し損ねる計画が進行中なのだろう。もういちどいうが、ダーウィンはこの男をものすごく尊敬していて「ぜったいにこいつを殺させてはならない」とレイに進言した。

ファリクから渡された「心臓発作を偽装する毒薬」を持ち、トミーと共にパーティ会場に向う。その途中でダーウィンは飛び出してきたバイカーと接触事故を起こしてしまう。すぐにLAPDがやってきた。遠くからレイが眺めているので、これはFBIのセットアップなんだなと私たちにもわかる。ダーウィンは「計画は中止だ。責任はおれがとるからすぐファリクに電話しろ」とトミーにいう。ザイド・アブダル・マリクは間もなくLAを立つ予定なので、これで彼は助かっただろう。と思ったら!?

その頃、クリスチャンがザイド・アブダル・マリクを訪ねていた。ファリクのPlanB。クリスチャンは罪を告白しつつ、この宗教者を静かに殺す。このシーンの緊迫感はすばらしい。クリスチャンは「女性に憎悪を抱く粘着系サイコパス」というキャラだが、この殺しは相手が相手だけに、なんというか、「とうとうやってしまった〜」というか、ついに彼が一線を越えたという、彼が本当の悪に染まっていく様子がうかがえてものすごく怖いシーンだ。

一方、バンクーバーのエディは、嫌々ながら言われた通りにドライブ中。偽装家族を連れて国境越えを目指す。FBIはダーウィンのカバーを見破られることなくこれを阻止したい。国境で停車したバンのルーフに工作員が忍び寄り、エディに知られることなく炭疽菌を抜いた。テロ兵器の持ち込みは直前で阻止された。

なにも知らずにLAに帰ってきたエディをファリクが出迎える。あるはずの炭疽菌がなくなったことを知ったファリクは沸騰寸前の恐い顔になり、どこかにコール。そして「カナダ政府はインドネシアにおけるイスラム過激派テログループが持ち込もうとしていた炭疽菌を水際で食い止めた」という情報をゲット。FBIが流した意図的な誤情報リークと思われ。彼はそれを信じたのでエディが裏切ったと確信する。エディは処刑された。

当夜、ダーウィンはレイと密会し、宗教者と大学生が犠牲になったことを知る。レイは「炭疽菌の持ち込みを防いだのだから」と慰めるが、ダーウィンは納得できない。彼の暗い顔がますます暗くなる。

そしてラスト。このエピの冒頭でザイド・アブダル・マリクにイエメンの牢屋から出してもらったあの男が、彼の意思を継いで宗教者になり、別の囚人に「本当のジハードとは」と語りかけるというシーンで幕を閉じる。

※感想

このエピガイでは本筋と関係ないので外してしまったのだけれど、ダーウィンとゲイルが仲直りしてイチャイチャするシーンがある。音楽やアートの話をしていて「おれたちはなにも共通点がない。それなのに君のことを頭から追い出すことができない」というダーウィンの台詞は陳腐なラブシーンの台詞っぽい気もするが、ドラマに通底するテーマへのクエスチョンでもあるような気もする。

まぁ、しかし、ファリクってほんとに怖いですね。はっきりいって主役のダーウィンを食っちゃってると思う。

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  • Title: 1-04 :: Scholar
  • First Aired: 2005-12-07

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Thanks to: imdb.com, tv.com

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