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スリーパー・セル/Sleeper Cell :: 1-01 :: Al-Faitha :: ネタバレ

transSleeper Cell/スリーパーセル。シーズン1の第1話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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LA。FBI捜査官のダーウィンはムスリム系テログループを探る目的でディープなアンダーカバー中。彼自身イスラム系アメリカ人であり、敬虔なイスラム教徒である。物語は彼が刑務所を出所するシーンから始まる。偽の犯罪歴とIDをデッチ上げ、囚人になりすましてテロリストからの接触を待つ。図書室で世話になった囚人友達に礼を述べたら「出所したら寺院にいってコイツに会え」とメモを渡された。半年間囚人として暮らしてきた彼は、いまこそ捜査の第一段階を突破したことを知る。

メモの通りに相手と会う。相手はファリクという男で、LAのムスリムテログループのリーダーらしい。ファリクは容易には人を信じない。ダーウィンはまずは彼が繰り出してくる怖ーいテストにパスしてファリクの信用を得なければならない。

ファリクはダーウィンに、まずは小手調べといった調子で「ひとりの女を監視しろ」と命令する。ボビーという男といっしょに任務にあたる。女はLAに住むイスラム系の若い女性で、昼間はまじめな大学生なんだけど、夜になると超ミニのスーツを着て夜遊びにでかけ、アメリカ人の男たちとパーティをやっている。ていうあたりまで監視したところでミッション終了。見た通りのことをファリクに報告した。

日曜日。ダーウィンはボビーの子供の誕生日パーティに招かれる。イスラムコミュニティのホームパーティは和やかな雰囲気で、慎ましやかな人々が楽しく飲み食いしている。彼らは敬虔なイスラム教徒で、女性たちは自分たちの夫や家族やその友達がテロリストであるとは夢にも知らない。ファリクはみんなから頼りになるオジサンという扱いを受けている。という様子をFBIのチームが監視している。

パーティ後、ダーウィンはさっそくファリクの子分たちに紹介される。ボスニア出身のイリアは家族を国連軍に惨殺された過去を持つ。フランス人のクリスチャンはアメリカに激しい憎悪を抱いている。トミーは生まれも育ちもバークレイというアメリカ人だがイスラム教徒である。様々な経歴/国籍の男たちは一様に軍隊経験があり、テロを正義の戦いであると信じている。

トミーが働くボーリング場の地下の一室がテログループの打ち合わせ場所である。ここで「これは一度使ったら捨てろ」とフォンカードをみんなはもらったんだけど、そのときファリクはさりげなくダーウィンの過去を調べたことを明かしたりして、ますますコイツは用心深い男なのだなとダーウィンは緊張する。そしてテレビをつけたらCNNでカタールのテロ事件を報道していて、みんなは歓声を挙げる。ファリクはそれを事前に知っていたらしい。つまりかなり上層部の人間なのだなとわかる。さらに彼は「さいきんアメリカ軍が開発したナントカ」っていうバイオ兵器(かな?)のサンプルをとりだしてみんなに見せる。つまり彼はアメリカ軍内にスパイを飼っているということだ。そこらへんをダーウィンは後からFBIの上司に報告した。

ところでダーウィンはパーティでゲイルという女性と出会った。これはロマンスとなる。ダーウィンはアンダーカバー中であるからして恋人は邪魔なんだけど、彼女はダーウィンに一目惚れしちゃったみたいで、パーティで別れた後に彼が働いているスーパーにやってきたりして、かなり強引にスキスキビームを送って2人はそういうことになった。彼女には小さな男の子がいる。ゲイルもまたワケアリみたいで、ダーウィンの寂しげな横顔にグッときちゃったようだ。

というのが表向きなんだけど「これはもしかしてファリクが送った監視役ではないか?」という疑いを私たちは持つだろう。ファリクはものすごく用心深い男なのだ。もうひとついっておくと、ゲイルはイスラム教徒ではなくてクリスチャンだ。彼女はイスラムコミュニティの部外者なんだけど、近所でみんなと友達になったという間柄であるらしい。もちろん男たちがテロリストだなんてことは知らない。

ゲイルとイチャついてたダーウィンはニュースで自分が監視させられたイスラム大学生が殺されたことを知ってびっくりする。100%ファリクの仕業だろうと思ってたらば、夜中にとつぜん呼び出された。車に乗ったらファリクと他のメンバがいて、どこかへドライブ。このシーンの車内の会話はものすごく怖い。詳しくはエピソードをご覧ください。どこに行くかと思ったら、人気のない空き地で車は止まった。

「こんなトコでナニすんの?」といぶかるみんなにファリクは「1人裏切りものがいる」と明かし、録音テープをみんなに聴かせた。それはボビーの声で、彼がエジプトに住む親戚の叔父にグループの秘密をしゃべっちゃってるという内容だった。ボビーはスパイというわけではなくて、単に用心深さが足りなくて「スゴいだろ〜!」としゃべっちゃったわけだが、ファリクにとってこれは裏切りも同然で、当然のごとくボビーは処刑される。顔だけ出して地面に埋められ、みんなに石をブツけられるというリンチを受け、最後にダーウィンが拳銃で彼を射殺。

ファリクの台詞。"Welcome to Beit Al-Shuhada"。"Beit Al-Shuhada" というのが地下組織の名前なんだろうか。ダーウィンはファリクに受け入れられた模様。

※感想

スリーパー・セル(Sleeper Cell)は今年の年末に一挙にドバーとシーズン2をやって、もう終わっちゃいました。それをご紹介する前にシーズン1のおさらいからいきます。ミニシーズンで短いからすぐに追いつけるかな。

初オンエアされたときには「アラブの人たちを悪く描き過ぎではないか」という議論を呼んだ。これをどう見るかは視聴者が判断すればよいのだけれど、ひとつ象徴的なシーンがあるので紹介する。

ダーウィンが地下鉄の中でチンピラに絡まれたターバンを巻いた中年男を助ける場面だ。チンピラたちがターバンおじさんを取り囲んで「このアラブヤローが!」といぢめてたらば、ダーウィンはそいつらをボコボコにする。そして「彼はアラブ人じゃないし、イスラム教徒でもない。彼はシーク教徒だ。シーク教徒とイスラム教徒は300年も殺し合いをしてる仲なんだぞ。そんなこと学校で習えばかやろう」と一喝。

助けてもらったターバンおじさんは、最後のダーウィンの台詞におののきつつも「ありがとう」と礼をいう。このシーンは人種問題の根深さをよく表現しているし、制作者のメッセージが込められていると思う。敵か味方か善か悪かという単純な構図じゃないんだなと、私もチンピラ同様にシーク教徒のことをよく知らないのだけれどグッときてしまったよ。

私が好きなドラマはいつも賞を逃すので、ナニナニ賞っていうのにあまり興味がないんだけど、Sleeper Cellがエミー賞にノミネートされたときはよかったなぁと思った。

それでは2話以降をガンガン続けていこうと思います。

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