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4400 未知からの生還者/The 4400 :: 4-11 :: Ghost in the Machine :: ネタバレ

trans4400 未知からの生還者/The 4400。シーズン4の11話。ネタバレ。
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!

銀行のATMが狂いだしてドル札がバラ撒くように出てきた。狂喜して群がる人々は落ちてるメモに気づいてない。そこには「こんなもんは緑色の紙クズだ」と書かれてある。ジョーダンが能力者たちを動員して経済を混乱させようとしているかとNTACは疑うが、彼は疑惑を完全否定した。彼じゃないのかも。その後のマルコの調査によれば、事態はさらに深刻で広範囲に及んでおり、増殖するコンピュータウィルスのせいで、企業や政府のシステムが壊滅寸前なんだという。被害を受けたシステムにはひとつの共通点があって、それはドリュー・インモス(Drew Imroth)率いるUbient社のオペレーティングシステム、エンザイム(Enzyme)によって動いているシステムだけだとわかった。

Ubient社のシェアはダントツナンバーワンなので、これの主力製品のOSが狂いだしたということなんでそこらじゅうで混乱が生じる。Ubient社はテンテコマイとなり、社長のインモス自らクライアントたちに頭を下げ、技術者たちに激を飛ばし、彼は怒り爆発であり、事情を聞きに訪ねてきたトムとダイアナに「"Marked" なんていうアホな妄想話を調べてるヒマがあったらなんとかしろコノヤロ」と食いついた。彼はトムたちが訪ねてくることを予測していたようであり、既に容疑者リストを作成済みだった。過去に届いた脅迫めいた内容のメールだとか捜査に使えそうな資料をドッサリ手渡した。いわば『敵リスト』である。Ubient社は大企業であるからして、恨みを持つ者も多い。リストはものすごいブ厚くて、数千人がその中に含まれていて、インモスはご丁寧にもきちんとレベルわけをしておいたという。トムが「やっぱ一番上はスティーブ・ジョブズか?」と聞いて「彼にもプロマイシンテストしろよな」とインモスが答えたりする。スティーブ・ジョブズはご存知の通りAppleの創始者であり現CEO。なので、やっぱりインモスはビル・ゲイツで、Ubient社はマイクロソフトのパロディなのでした。

マルコがコンピュータ技術チームに新顔を連れてきた。アビゲイル(Abigail Hunnicutt)という名の女性で、彼女は知的でユーモアのセンスがあるかんじのいいひとだ。MITで教えていたというエリートな経歴の紹介に続いて「私は学生時代にサクスのメンズ売り場でバイトしてたことがあるから、このオタクどもに年相応な身なりを教えてあげることもできるヨ」なんていう。マルコはムニューとした顔になった。この女性はこの先マルコのロマンス相手になるのかな。まだわかりません。

アビゲイルは言語解析の専門家で、彼女は容疑者を特定した。狂いだしたコンピュータが吐きだしたプリントアウトがあって、その中に書かれた文章とインモスが渡した敵リストの資料をつきあわせて、whichやwhoの代わりにthatを使いたがるヤツだなとか、インモスのことを"Mr. Puppetmaster" と呼びたがるのだなとか、言語を解析するソフトを使って細かく調べ、出てきた容疑者はトラスク(Warren Trask)という男だった。トラスクとインモスの因縁話は80年代初頭に遡る。トラスクはエンザイム(Enzyme)の元となるOSを開発したが、これをインモスに横取りされた。表向きは裁判沙汰になる前に示談が成立しインモスが10万ドルを払って権利を買ったということになっていたが、恐らくインチキな脅し等によってこのプログラマからソースコードを奪ったのではないかと思われる。10万ドルでこれを得たインモスはその後巨万の富を築いたのだから。

トムとダイアナはさっそくトラスクを訪ねた。娘が出てきて会わせてくれたんだが、トラスク氏は3ヶ月前に発作で倒れて意識不明となり、自宅で植物人間状態となっていた。生命維持装置がベッドの隣にあって彼は息をするだけのひとなのであった。これじゃ彼が攻撃できるわけないかと思ったが、トムが真相をサクッと見抜いた。昏睡中のトラスク氏だがその意識は覚醒中であり、彼は電話線等を経由してコンピュータネットワークに接続し、ウィルスを増殖させてネットワークにバラ撒いているんじゃないかというサイバーパンクな復讐説を話した。それを聞いた娘は満足げであり、「パパ、がんばって!あんなヤツ潰しちゃえ!」と応援しだした。インモスはトラスクの人生を潰したのだ。

同情すべき状況ではあるが、NTACとしては彼の復讐を阻止しなければならない。だが相手は昏睡中の病人なので即逮捕はできない。正当な手続きを経て政府が管轄する病院に移送して隔離したいんだが、メガンによれば、裁判所の手続きに数時間かかるという。よって脅威を取り除くのは明日の朝に持ち越された。

ところで、トムは前エピからトムじゃなくなっている。彼は "Marked" に精神を乗っ取られちゃったような風であり、ダイアナやメガンに隠れてインモスと連絡を取り合ったりしている。ときおり変なニターリ笑いを浮かべてたりするので、ニセトムってかんじだ。いかにもニセニセ感があるので、ニセウルトラマンみたいだ。メガンはトムと同棲中だが、夜中に彼が目を覚ましているのを変に思ったりする。ダイアナは「トムはなんかへんだ」と感づいているが、確証を得るに至ってはいない。

ニセトムはこっそりインモスにトラスク復讐説を教えてやった。インモスは「明日の朝まで待てん!会社が潰されるわ!」と怒る。ニセトムは「心配せんでもよい」と答えた。その夜彼はひとりで車を盗み、トラスクの近隣にて電柱に激突。そのまま逃げた。付近一帯は停電となり、トラスクの生命維持装置の緊急予備電源が作動したが、娘のケータイは何者かによってJAMされて彼女はレスキューを呼べなかったのでトラスク氏は死亡した。その瞬間、ネットワークからウィルスは消え、すべてのシステムは正常に戻った。

明くる朝になった。裁判所命令が出る前にトラスク氏が偶然に死亡したので、メガンとダイアナは拍子抜けである。ニセトムはもちろん驚くフリをする。ダイアナがトムの額にかすり傷を見た。その後、彼女は電柱に激突した車から小さな血痕を発見。こっそりマルコにDNA検査を頼んだ。結果はトムと判明。てわけで彼女は証拠を掴んでビビリまくりでメガンに相談した。2人は「トムをトムに戻さなくちゃ。真相がわかるまでは知らないフリをしていよう」と相談するが、メガンは同棲中であるからしてこれはたいへんだ。敵とナニしなくちゃいけないわけだから。職務とプライベートを混同した罰だな。

ところで、こんなお話の間に、いくつかのサブストーリィも同時に展開している。まとめて書きます。

前回トムは秘密裏にイザベルを捕まえたが、彼は彼女を郊外の別荘に監禁している。男たちが家を警備している。トムはダイアナに「病院に行く」とかウソをついてちょくちょく職場を抜け出してはここに現れる。トムはイザベルの前ではニセトムであることを隠そうともしていない。変なニタリ顔で「おまえのパパはヴァージニアに移送されることになった。おれのいうことを聞かないと、パパが生きて飛行機を降りれるかどうかわからんな」とリチャードの命を種に脅すのである。「おまえのせいでママ(リリィ)は死んだよな。こんどはパパもか。ひでぇ話だ」なんていっていぢめている。彼の要求は「もういちど超能力を身につけておれらの子分となり、ジョーダンを連れてこい」というものだった。だが、イザベルは完全にプロマイシンアレルギーで、彼女は二度とハイパーな力を得られないという話をイザベルも私たちも知ってるのだが(4-02)、トムは「それは変えられる」という。なにか秘密のやり方でそれを克服できるらしい。

イザベルはいぢわるなニセトムを見て驚いた。彼女はカイルから「ぼくのお父さんはすごくまじめなひとだ」と聞かされていたからだ。彼女は「おまえはトムじゃない!」と反抗して逃亡を企てるが、警備に阻止され、結局いうなりになる。ベッドでプロマイシンを注射され、アレルギー反応だろうか、ものすごく苦しみ始めるが、トムが「これでヘブンだぞ」と別の注射をしたら彼女の苦しみは消えた。イザベルが超能力を試すシーンはないが、彼女はそれを取り戻したと思われる。注射の後にトムがさらにいやなことをいう。「これでおまえは元通りの最強ウーマンになった。だがそれを使っておれを殺そうとしてはいけない。おれをマシューと同じだと思うな。おまえの体内にキルスイッチを仕込んでおいた。おまえが反抗したらいつでも殺せるようにな。イヒヒ」。イザベルはPromise Cityに戻り、カイルが大喜びで出迎えた。イザベルはジョーダンを殺すんじゃなくて、おびきだす役目を与えられたようだがその詳細は不明。

そんなことをやってる間にPromise Cityでもイロイロな出来事が起こっていた。ジョーダンとカイルは予言の書にあった200名の著名人たちに接触し「あなたは選ばれたひとだから安心してプロマイシンを射ってください」キャンペーンを展開中だが、結果はよくない。ショーンが「あと数ヶ月待てば『プロマイシンを受け入れられる体質かどうかわかる方法』が開発される。つまり無駄なギャンブルプレイをやらなくてすむようになる」と発表したせいである。ジョーダンは完全に手詰まりだが、カイルの前にキャシィが現れ「バーコフを拉致すればよい」と教えた。カイルはいわれるままにバーコフ拉致作戦を実行する。

その頃、バーコフはウィルス騒ぎのせいでせっかくの研究がパーになり、消えたファイルのサルベージに大忙しだった。不眠不休で研究に取り組んでいる彼をショーンは心配して「ひとやすみしろ」と気遣うが、彼はブッ倒れる覚悟で熱中している。テスはいない。姪のところに遊びにいったらしい。彼女は1937生まれなので、正確には曾姪になるらしい。とにかくテスはいないし、コンピュータは壊れるしで彼はイライラだが、研究のことしか頭にない。そこにカイルが能力者を伴って現れた。テスの声におびき出されたバーコフは簡単に拉致された。

カイルはジョーダンの許しを得ずに荒っぽいことをやったのだが、ジョーダンはそれを怒るでもなく、むしろ忠誠心を褒めているようであり、連れてこられたバーコフにPromise Cityを案内する。「この成果を見ろ。おれらの味方になれ」というわけだ。バーコフを味方にしちゃえばジョーダンには大きな収穫であるに違いない。拉致されたバーコフだが、絶滅したはずのナントカバタフライっていう珍しい蝶を見て「すげえなぁ」と驚いて、感心した。ジョーダンは「おれらの側につきなさいよ」と勧めたが、バーコフは感心したものの申し出は断った。「私は科学者だけど、カルトには興味ない」という答えを聞いたジョーダンは「それじゃここにいてもらうしかないね」と答えた。その頃、ショーンはバーコフがさらわれたと知り「もうやるしかないな」みたいなこといって、なにやら決意の表情。「テスを呼べ」と部下に命じた。能力者同士の全面戦争に突入か?

一方、こちらはマイア。彼女の誕生日にダイアナはお祝いをするが、じつはマイアはママに大きな秘密をつくった。Promise Cityの友達から電話があって「プレゼントがあるよ。ママにナイショでここにおいで」といわれた。マイアはうれしく思うが、ダイアナから「あの連中に近づいてはいけない」ときつく言われている。ダイアナのきもちをマイアは理解しているが、決してPromise Cityのひとたちを嫌っているわけではないという複雑さがある。簡単にいうと、マイアは「ジョーダンはいいひとだけど極端すぎる」と危険視しているのである。子供ながら冷静な判断力だといえよう。

マイアは悩んだ末に友達に会いにいっちゃう。相手はリンゼー(Lindsey Hammond)というちょっと年上の女の子だ。リンゼーが用意したバースデープレゼントを見て、マイアは有頂天になった。それは生還する前の、そのまたずっと前の記憶の彼方にあるパパとママだったのだ!4400の能力を使って幻視を見せているというトリックをスグに見抜いたが、トリックだろうがなんだろうが、彼女はそれに大喜びであり、相手に触れることはできないが懐かしのパパママなのだ!この誘惑に勝てるわけがないので、マイアはちょくちょくダイアナにナイショでPromise Cityを訪れるようになった。

といういくつかのサブストーリィが進展し、ニセトムがイザベルを脅したり、バーコフがさらわれたり、マイアがこっそりPromise Cityに顔を出したりしつつ、トラスク氏は死亡し、インモスの脅威は去ったところでお話は終わりだが最後にサプライズ。ニセトムがどこかのだれかとこっそり電話中。「最初はいやがったけど、最後には彼は理解しましたよ。次の段階に進むべきときがきたとね。なにしろ我々はアレ(イザベルのことと思われ)を手に入れたんですからね。大丈夫。万事順調です。イヒヒ」なんて状況報告をしている相手が誰だか私たちには見えないが、流れからいって恐らく前のエピで出てきたレベッカ・パリシュではないかと思われる(違うかもしれんけど)。その頃、インモスは拳銃を取り出して自殺。ドリュー・インモス、死亡。

というわけで、インモスは「トムはおれらのいいなりだ」なんて以前にいってて完全に自分の子分だと思っていたのが、そのトムに説得されて自殺しちゃいました。最後のトムの台詞からいって、わるい未来人はジョーダンをインモスの後釜に据えようとしているようですが詳細はわからずデス。

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  • Title: 4-11 :: Ghost in the Machine
  • First Aired: 2007-08-26

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Thanks to: imdb.com, tv.com

tinker (2007.09.22 00:11)

さっき13話のエピガイをアプしてから、キントさんのエピガイを読んでて「あーそうだった」と気づいたのですが、このエピにくりぃむしちゅーのおふたりが出てたのですよね。んー、ま、確かに『出演』には違いないけど、『全米デビュー』なんてキャプションつけられてかなり気の毒だ。通行人でしょあれは。

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