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マスターズ・オブ・ホラー/Masters of Horror :: 2-11 :: The Black Cat :: ネタバレ

transポーの怪奇古典小説『黒猫』のドラマ化。主演ジェフリー・コムズ(Jeffrey Combs)。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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19世紀の暗ーい風景。売れない小説家のエディはドン底人生のアル中貧乏。汚濁のような彼の人生のたったひとつの宝物は美人で優しい妻だが、彼女は重い病気で吐血。死にかけている。瀕死の妻を前に途方に暮れるエディが選んだ道は、妻の飼い猫を虐待するという最低最悪のオプションだった。猫の目をくり抜いてやったぜイヒヒ。狂気と貧乏とマゾヒズム。妻は間もなく病死。

天涯孤独になったエディは、このワースト人生にケリをつけようとする。まぁそうするしかないわなと私たちも思う。片目猫を首吊り処刑してからムシケラみたいに死んでいこうとしたその瞬間、妻が復活。おぉぉおおおおお。神様サンクス!

と有頂天になったのもつかの間、忌まわしい片目の黒猫がエディの脳を掻き乱す。せっかく人生のセカンドチャンスをもらえたっていうのに、エディはそれを活かすことできなかった。黒猫の影に怯えて自ら転落するエディ。ナニをしたかって?妻を殺しちゃうんですよ。斧が美人妻の頭蓋骨にガッポリ突き刺さる。妻だけが最後まで彼の味方だったのに、そのたったひとつの美しい宝物を自らの手で斧で惨殺。マッドです。

※感想

ヨカッター!原作であるエドガー・アラン・ポーの『黒猫』と少し違う部分もありますが、ほぼそのままの質感でドラマ化されたと思いました。原作へのリスペクトが感じられました。すばらしい。

ダメ男と美人妻が自滅する話って小説や映画によくある様式ですが、『黒猫』はそれの原点なのかな。もっと古いのに似たようなお話があるかもしれませんが。

私の個人的な解釈ですが、この小説『黒猫』が描いているテーマは、「猫はただの猫」なんだけどそこに呪いとかナンだとかていうデーモンを見いだしてしまう人間の心の弱さなのだと思っております。ジェフリー・コムズの演技はそんな私の感想をすくいとってくれているようであり、私は彼とvibeしてるようなきもちになりました。冒頭のコレ、良いです↓

Perversity
"The human thirst for self torture."
- E.A. Poe

(拙訳 by 私)
『邪悪』とは
「自身を傷つけたいという渇望」
- エドガー・アラン・ポー

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title: 2-11 :: The Black Cat
aired date: 2006/01/18
Writer: Gordon Paoli, Dennis Paoli
Director: Stuart Gordon
Story: Edgar Allan Poe

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