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マスターズ・オブ・ホラー/Masters of Horror :: 2-02 :: Family :: ネタバレ

transシーズン2の2話はJohn Landis(ジョン・ランディス)です。これはおもしろいよ!
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閑静で美しい住宅街に住む初老の男性。男は上品で趣味が良く、好人物に見える。だが、この男は危険度100%の真性サイコパスなのだ。家の中には彼のいちばん好きな部屋があり、彼は一日のほとんどをそこで過ごす。ある異常な一点を除けば、そこはかなり居心地の良さそうな空間だ。暖かみがあり、清潔で、上品な趣味を感じさせる。でも異常なのだ。私もあなたも、もしそこにいたら、そのおぞましさに耐えられないだろう。そこにはグロテスクな骸骨たちが人形のように飾られている。

骸骨たちは彼の家族である。母であり、娘であり、妻である。少なくとも彼はそう信じている。ここは彼にとって唯一心の安らぐ家庭であり、彼はこの夢の世界に生きていている。閉じた内的世界で妄想する自己完結型のサイコパスといえよう。

男は新しい家族が欲しくなると、町に狩りに出かける。無実な人々を誘拐し、秘密の地下室で「家族製造」の儀式を行う。肉を硫酸で溶かし、専門的な行程を経て、まるで動物の骨の標本模型のように注意深く組み立てる。彼はその行程が楽しくてたまらない。できあがるとお気に入りの洋服を着せて部屋に飾ればその日から彼の家族の一員となる。そして彼は幸せになる。

ある日、彼の家の隣に若い夫婦が引っ越してきた。この夫婦は若くて親切でとてもかんじのよいカップルだ。夫婦はすぐに男と親しくなる。彼らはこの親切な紳士がシリアルキラーだとは夢にも思わない。素晴らしい隣人と会えた幸運を楽しんでいる。

カップルにはひとつのトラウマがあることが間もなく明かされる。幼い娘をガンでなくしたというのだ。それが2人の間に影を落としていて、しばしば深夜に言い合いをすることもある。でも2人はこの問題はいつか是正されると信じていて、この新天地に引っ越してきたのも人生をやり直すためなのだということをお互いに理解している。2人は愛し合っているのだ。

サイコパスはこのカップルと親交を深めるうち、若くて美人の妻を無性に欲しくなる。「近くから獲物を得るのは危険だ」「やめとけ」「妻はわたしだろ」と彼の内なる声が、骸骨の妻の口から聞こえてくる。彼は妻を取り替えたくてたまらない。衝動を抑えきれなくなってくる。最後のアッと驚くドンデン返しまで一直線。これはオモシロイ!オススメ。

以下ネタバレです。オッケーな方のみスクロールしてご覧下さい↓

以下ネタバレです↓

じつは夫婦の方にも大いなる秘密があった。彼らの娘がガンで死んだというのはウソで、じつはサイコパス男性に誘拐され、骸骨にされちゃった女の子の両親だったのである。夫婦は綿密な復讐計画を立て、男のすべてを知った上でわざと近づいたのであった。

サイコパスが衝動を抑えきれなくなってきた頃を見計らって夫はわざと失踪する。ケンカの末に妻を捨てて出て行ったとみせかけ、彼が妻を襲う瞬間に夫が助けにきた。そして男を拘束。

夫婦はサイコパスを警察に突き出すなんていうあまっちょろい考えはさらさらなく、できうる限りの苦痛を与えてやろうという腹である。復讐の拷問が始まった。サイコパスはたっぷりと苦痛を味わわされる。

※感想

私的にかなりアタリでした。みなさんはいかがだったでしょうか。

骸骨は少々マンガ的であったものの、プロットはおもしろく、俳優の演技はシュールで、映像はほどよくショッキング。硫酸がジュー。目玉がドロー。おもしろかった〜。満足満足。きれいな奥さんがとつぜんエロいことをいいだすのでなんだと思ったら、あれはサイコパスの願望なんですよね。イッちゃってる。

ジョン・ランディスってまだまだやるな。と思ったら、シーズン1のときは、7話の "Deer Woman" をディレクションしてたのですね。じつはコレ、私的に最低最悪で、途中でパスしちゃったやつなのです。なんでこんなに違うんだろう。同じ人の作品とは思えん ... フシギ。

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title: 2-02 Family
aired date: 2006/11/03
Writer: Brent Hanley
Director: John Landis

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