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デクスター :: 1-12 :: Born Free :: ネタバレ

date: 3/27 15:37

メッセージの結実だったと明かされた。

ブライアンの台詞「おまえはおれによっておまえになれる」。"You can be yourself with me." 21歳になってようやく外に出てきた彼は、自分の弟がシリアルキラーになっていることを知り、強烈な血の繋がりを意識した。2人だけにわかる共感意識というのか。シリアルキラーとなった弟の孤独を理解できるのは自分だけであるという直感を彼は信じた。そして母ローラの「弟のめんどうをみるのよ」という教えを実行したのだ。手の指にカラフルなマニキュアを塗るのはローラの好みだった。これがアイストラックキラーの動機であり、原点だった。なんと悲しい物語。

この計画の総仕上げ。それは2人で共同作業をすることだとブライアンは信じている。彼はその儀式の供物としてデブラを選んだ。血の繋がっていない妹などブライアンにはなんの意味もない。用意された部屋に行くと、デブラが拘束されていた。そのありさまはいつもデクスターが行うやり方を完全に模倣しており、兄は「2人でいっしょにやろう」と弟を誘う。

「これはハリィに教わったルールに反する」と反抗するデクスターだが「ハリィはもう死んだ。おれがおれであるように、おまえはおまえであれ。おれたちはキラーだ。自分を解放しろ」と悪魔のささやきが聞こえる。ブライアンはキラーなブラザーとして2人で闇の世界で生きていこうと誘っているのだ。そのために2人で、ブラザーズデーのセレモニーを行いたいんである。デブラはその生け贄にふさわしい。

ある日とつぜん自分には兄がいたと知らされ、その兄は殺人鬼であり、自分もまた殺人鬼であり、その兄から「妹をいっしょに殺そう」と誘いを受けるという体験はかなり珍しくて、並の人間なら卒倒するだろう。デクスターは明かされる数々の新事実にドギモを抜かれちゃう。「ぼくはデブラが大好きだから、そんなことはできない」とつぶやくが、このときの彼の台詞は "I'm very fond of her." という。"I love her." じゃないところが、なんともいえずデクスターらしくて、彼のビミョーな対人距離感を物語っているといえよう。

弟の逡巡を見抜いた兄はギラリとナイフを出して、デブラを刺そうとする。2人は格闘。ここにドークスたちが突入。マイアミメトロ警察もこの場所を突き止めたのだ。ブライアンはギリギリ逃走。デブラは救出された。彼女は気絶していて、デクスターたちの秘密の会話を聞いてない。

デブラが救出されたのは幸運だが、なぜデクスターがその場にいたかとだれもが疑問に思う。デクスターはカバーストーリィを聞かせた。「ルディが自分を呼び出した。『ひとりで来ないとデブラを殺す』と脅された。恐らく彼はデブラを殺すかどうか迷ってしまって、ぼくに電話してきたのだろう」。デクスターを嫌いなドークスは「おまえは妹の命を危険にさらした」と非難する。デブラはデブラなので、兄に助けてもらったと信じていて、じっさいそうなのだけれど、事情はもっと複雑なわけだが、彼女はそんなこと気づいてなくて「ありがとう、デクスター。怖かったよ。パパはきっと誇りに思うだろう」と泣く。彼女は恋人がシリアルキラーだったという事実に深く傷ついた。

その夜、デクスターが仕掛けたトラップにブライアンがハマった。デブラを家に泊めるフリをしたら、深夜ブライアンが不法侵入。彼女をナイフでブスリのはずが、そこにはバラバラ死体のお人形。デクスターはブライアンを拘束し、彼の自宅に運んだ。翌日、ブライアンの自殺死体が発見された。逃げ場をなくしたシリアルキラーが、犠牲者たちを惨殺した自分の部屋にやってきて、自分で自分を殺したのだとだ

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