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ドレスデン・ファイルズ :: 1-07 :: Walls :: ネタバレ

date: 8/31 00:07

uth.

腐敗する若者

ザブトンいちまいです。

ところで轢き逃げした車の中にあったロウだが、ボブがそれにヒントを得て敵の正体を見破った。La main de gloire。英語でThe hand of glory。日本語で『栄光の手』と呼ばれる黒魔術があるという。死んだ泥棒の手にロウを塗ると悪魔の力を得られる。壁抜けができるようになるんだそうです。手に宿る悪魔はエネルギーを必要とする。『栄光の手』が好むのは人間の痛み/怒り/喪失感といった感情であり、これと引き換えに、持つ者は悪魔の力を得る。キャンドルに火が灯るように。

ダンテの母は入院中で彼は悲しんでいたし、他の2人も孤独感に苛まれていたのだろう。悪魔がそこにつけこんだのだ。ケイレブとは恐らく『栄光の手』の泥棒の名前だろう。レイチェルは恋人ダンテが悪友といっしょに身を滅ぼしていくのを助けたくてハリーにすがろうとした。それを知ったケイレブがレイチェルを殺したのだ。

『栄光の手』に魅了された者たちは力を得たように錯覚するが、じつは搾取されている。Carsonの死体が腐っていたのはそのせいだ。ケイレブはどんどん強大になり、やがて均衡が逆転して乗っとられる。ワナに気づいたときには殺される。Carsonが死んで、もうひとりのボンボン大学生のBradyもケイレブの誘惑に勝てずに死んでいった。ハリーはBradyの母親から『栄光の手』の入手経路を聞いた。それは元々Bradyの父のコレクションのひとつだったのであり、父もこれのせいで死んだと明かされた。

2人が死んで、最後に生き残ったダンテが『栄光の手』を持ち歩いている。彼はそれを離すことができずにいたが、ギリギリのところでハリーが救った。最後は実体化したケイレブと格闘になり、ハリーがドラムスティックの魔法で敵を燃やした。

ダンテが救われたのはハリーのお陰でもあるけれど、ダンテ自身が悪魔の力に抵抗する意思があったからでもあり、ダンテは3人の中ではまともなほうというか、勇気があったといえよう。元々彼は病気のお母さんの入院費のために泥棒をしてたわけだし。轢き逃げされたレイチェルは彼を救おうとして殺されたのであり、彼は救われるべき人間であることを身を以て示したので、ハリーは彼が犯した犯罪を許してあげることにした。彼の罪が軽くなるような作り話を聞かせて「警察に聞かれたらこういえ」と教えてやったのだ。そして最後のシーンではモーガンがダンテの前に姿を現し、「君は悪魔の誘惑に耐えた。なかなかえらいな。こんど仕事があったらたのむことにする」といって去った。具体的になにをやるのか知らないが、The Councilのエージェント(?)になったみたい。名前がダンテですしね。いまは傷ついた若者ですが、将来大物になりそうな予感です。

ところで、このエピの中で、ボブとハリーが『栄光の手』のことを話すシーンで「ケイレブはどんどん力を貯めて実体化するつもりなんだな」とボブがいうと、ハリーが「うらやましいか?」と質問する。ボブは「君のおじさんが鍵を持ってたが、彼はもう死んだ。ぼくはいまの状況に満足しているよ」と答える。ボブはハリーのおじさんとどういう関係なのだっけ?1話をもういちど見直したほうがいいかもしれない。確かハリーのおじさんは黒魔術で殺されたんだったですよネ。

感想

今週は人間のlimitation(限界)ていうのがテーマになってました。悪魔の誘惑に勝てるかどうか、ハリーはハイテクが使えるか、ボブはなにができるからボブなのか、人間は壁ヌケができるか、等々。人間が理性で抵抗できるスレスレの臨界点を狙って、悪魔が心の隙に入り込んでくるというのはホラーの根源的なテー

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