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トゥルー・ブラッド/True Blood :: 1-03 :: Mine :: ネタバレ

transトゥルー・ブラッド/True Blood。シーズン1の第3話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!

前回ラストで3人の凶悪顔ヴァンパイアにガオーと囲まれたスーキー。3人(1人は女)はキバをだしてハァハァ。「こりゃたまんねええええ」とヨダレを流したが、その試みは失敗した。スーキーをglamourできなかったからである。

※glamourていう動詞は、このドラマでは『ヴァンパイア的誘惑視線で強制的に惚れさせてしまう。つまり催眠術をかける』というような意味で使われる。hypnotizeと似てるが、少しニュアンスがちがうと思う。glamourはglamourとしかいえないなというかんじなので、適当な訳語を思いつくまではglamourと書きます。

スーキーにglamourが効かないというのは前回に明かされた。それを知ったビルはかなり驚いていたが、この3人も例外でなく「ど、どうしたことか!」とおののいて、キバがしゅんと引っ込んだ。スーキーは「ビルさんはいますか」といってみた。オオカミの巣を訪問する赤ずきんちゃんみたいである。3人はポカンとした。奥からビルの声がした。「ダイアン、彼女を入れてやれ」と聞いたスーキーはおずおずと部屋に入った。

このときダイアンと呼ばれた凶悪ビッチ顔ヴァンパイアが "Fuck him." といい、横にいたマルコムっていうのが "You have." つってニタリとしていたので、ダイアンていうのとビルはナニしたことがあるらしいです。

スーキーが入ると、部屋の奥にビルがいて、その手前のソファに人間の男と女がいた。男は下着モデルみたいなマッチョゲイである。女は末期ジャンキーみたいに目が泳いでいる。これが "fang banger" ていう連中なのかなと私は思った。 "fang banger" ていうのは、ヴァンパイアとのsexを求めてついてっちゃうアホバカグルピーみたいなもんと以前に明かされたので。

3人の凶悪顔ヴァンパイアたちはビルに怒りだした。「おまえは人工血液を飲んでるというくせに、ちゃっかりこんなねーちゃんを飼ってるじゃねぇか。うそつきめ!」とわめき、そしてスーキーが処女だとわかると、またまたキバが出てきた。ヴァンパイアにとって処女の血は2番目においしいから。いちばんは赤ちゃんの血である。

ハゲバンパイアがハイエナのようなためいきを漏らしてスーキーを押さえつけた。カミカミされちゃうーと思ったところで、ビルが制した。「スーキーはおれのもんである」といった。その言葉はたいそうな効き目であり、3人は残念そうに手を離した。ヴァンパイアの掟があるんだろうか。

マルコムと呼ばれたヴァンパイアがいった。「ちぇ。おれはこういうときのためにジェリーを持ち歩いてるんだ」といって、ソファにいたゲイ男を呼んでナニし始めた。ハゲのほうはジャンキー女を呼んで○○させ始めた。こちらは恍惚顔でオーイエー。退廃エロである。スーキーはこわいなとおもった。

ダイアンがスーキーをからかった。「オイ、そこの人間!おまえのご主人様(ビルのこと)もハラをすかせてるみたいだぞ」といったら、ジェリーとナニしていたマルコムがビルをからかった。「ハラ減ってるんなら、コイツを使え」とゲイ男を差しだした。ジェリーはその言葉に従って、ビルの近くに寄ってハイどうぞのポーズをした。

ビルは煩悩と闘う僧侶のような顔つきになった。わき起こる血の誘惑に負けるもんかと葛藤していたが、ジェリーが近くに寄ってくると「も、もうたまらん!」とキバが出た。スーキーは「そ、そんな!いやいや」という顔で見守っていたが、ビルがかぶりつく直前、ジェリーの心の声を聞いた。

「くそったれヴァンパイアめ!はやくしろ。Hep Dに感染させてやるぜ。ひひひ」というのが聞こえた。スーキーは大声をあげた。「彼はHep Dを持ってる!Hep Dってナニ?」といったら、部屋にいたすべてのヴァンパイアたちは凍りついた。

Hep Dていうのがなんだかわからないが、ヴァンパイアにとっては致命的な毒物らしい。彼らにとってはスーキーのテレパス能力に驚くよりも、Hep Dに感染しちゃったかもしれないという事実の方が衝撃。スーキーはさらにジェリーの心の声を聞いた。彼は恋人男がヴァンパニアに殺された過去があり、復讐のために彼らのコンパニオンになったフリをしてたとわかった。3人の凶悪顔ヴァンパイアたちは、自分たちをハメようとしたジェリーに怒るのであり、彼を連れてモンローの家に帰っていった。

3人が去ったのち、スーキーはがくがく震えていたが、やがて頭にきちゃって質問開始。「あいつらはナンだ?」「あんなチンピラと友達なのか?」「Hep Dってなんだ?」「スーキーはおれのものってどういう意味だ?」とわーわー怒った。

ビルはいつものビルに戻り、すまぬすまぬという調子で説明した。Hep D は Hepatitis D の略。人間には無害だが、ヴァンパイアには悪影響を及ぼす病原菌で、コレに冒されると1ヶ月間弱くなる。それ自体に致死性はないが、弱くなってるあいだに捕まってクイを打たれちゃうと死んじゃうのでヴァンパイアはものすごく怖れている。ヴァンパイアはHep Dの存在を隠している。だそうである。

「スーキーはおれのもの」発言については「ああいうしかなかった。彼らとモロに闘うのはむりだから。特にマルコムはぼくよりもずっと年長でちからがある」と言いわけし「ダイアンと一度だけsexした。1930年に彼女がヴァンパイアになった直後のこと」と明かした。そして「マルコムたちのように群れて棲んでるヴァンパイアたちは、邪悪かつ凶暴である。ぼくのようにひとりで棲んでるヴァンパイアは人間だった頃のきもちを失っていない」だそうである。

スーキーはここまで聞くと(あぁそうですか)と冷淡顔になり「はい、これが電気会社の電話番号」とメモを渡し、キスを拒否して去った。泣いて家に帰った。そしたらビルが外で待っていた。このシーンの会話はかなりおもしろい。テレパス女とヴァンパイア男が恋に落ちたらこうなるのかと思った。原文でご賞味下さい↓

Sookie: Goddamn it, Bill. How many times do I have to tell you, do not do that?
Bill: I'm sorry. It wasn't intentional. I just got here. I wanted to make sure that you were safe.
Sookie: Why can't I hear your thoughts? Do you even have any thoughts?
Bill: Oh, I have thoughts. Many lifetimes of thoughts.
Sookie: So why can't I hear them?
Bill: I don't know. Perhaps it's because I don't have brain waves.
Sookie: Why not?
Bill: Because I'm dead.
Sookie: No, you're not. You're standing here, talking to me.
Bill: I have no heartbeat. I have no need to breathe. There are no electrical impulses in my body. What animates you no longer animates me.
Sookie: What does animate you, then? Blood? How do you digest it if nothing works?
Bill: Magic.
Sookie: Oh, come on, Bill. I may look naive, but I'm not. And you need to remember that. You think that it's not magic that keeps you alive?
Bill: Just 'cause you understand the mechanics of how something works doesn't make it any less of a miracle, which is just another word for magic. We're all kept alive by magic, Sookie. My magic's just a little different from yours, that's all.
Sookie: I think we need to stop seeing each other.
Bill: Why?
Sookie: Because you don't breathe. You don't have any electrical whatever it is. Your friends would like to rip my throat out. And because vampires killed that preacher from the Fellowship of the Sun church and his wife and baby. You look me in the eye and tell me they didn't do it.
Bill: Humans have killed millions upon millions in senseless wars. I do not hold you responsible for that.
Sookie: Bill, Night before last, I had to bury my bloody clothes because I didn't want my grandmother to find out I was almost killed. And tonight, I was almost killed again. Why on earth would I continue seeing you?
Bill: Because you will never find the human man you can be yourself with. Sookie.
Sookie: Do not touch me. Just go, please.

この会話を簡単にまとめちゃうと、凶悪ヴァンパイアに囲まれてこわい目に遭ったスーキーが引いちゃったということですかね。これまで人の心を読めちゃう自分がいやだったスーキーが「なんでわたしはあなたの心が読めないの?あなたの心はカラッポなのか!」って怒るのがおもしろい。そしたらビルは困り顔で「ぼくは息をしてないから。死んでるから読めないんだろう」とすまなさそうに答える。スーキーはますます怒って「死んでるひととはつきあえません!サヨナラ」と厳しいお言葉。

ビルはがんばって彼女を引き留めようとする。「ぼくたちに生を与えているものの正体は『マジック』だ。君らの言葉ではちがうかもしれないけど、トドのつまりは奇跡のちからによって生きてるという点において、人間もヴァンパイアも同じである」なんていう。それでもわかってもらえず「君が君であるためにはぼくしかいないのだ」とジタバタしてみたらば「触らないで!バイバイ!」とダメだしをくらったのであった。なんてまとめちゃうと真意が伝わらないかもしれなけど、このシーンはとてもよかったです。

その後、スーキーにフラレたビルは3人のヴァンパイアの家にいき、決死顔で絶縁宣言をした。「おれとスーキーにちょっかいだすな」といってみたらば「おまえはいいやつだったのになー」とセセラ笑われた。彼らは「ヴァンパイアがひとを襲ってなにがわるい」という主張なので、黙って引くわけない。家の中には人間がブラさがってて血抜きのまっさいちゅうだった。ビルと邪悪トリオのあいだに対立ムード高まる。

この3人はじつにおっかない凶悪キャラだが、ひとりひとりに個性があっておもしろい。目に前にいたらこわいけど、テレビで見てるぶんにはすごくおもしろい。

一方、スーキーは泣きながらベッドに入ったが、やっぱりビルを思いだしてあはんうふんとかいって、えっちな夢を見ているのであった。起きたらネコがこっちを見ていた。

スーキーとビルがケンカしているあいだに、他のみなさんもいろいろ進行中。

バカップルのジェイソンとドーンは、ウッヒョーとsex三昧で盛り上がっていたが、朝になってドーンが「ヴァンパイアとsexしたことがある」といったらケンカになった。ジェイソンがわーわー文句をいったら、ドーンは銃をだした。「わたしにいちいち命令するんじゃないよこのマヌケ!」とかいって、銃をばんばん撃ちだしたんで、ジェイソンはハダカで逃げだした。こいつらおもしれー。ケンカの仕方もバカップル。

こちらはタラとサム。このふたりはそれぞれの理由で敗残者ムードである。タラのほうはヨッパライゲロまみれのアル中ママに嫌気がさしてるし、サムのほうはスーキーが振り向いてくれないので孤独である。人生に嫌気が刺しちゃった不幸なふたりは、お互いの傷を舐め合うようにダラダラとビールを飲み続け、まったりと夜は更けていくのであり、そして寂しいもん同士の寂しいsexをしてますます寂しくなった。

サムは夜中にうーうーとうめいていた。

翌朝。

タラは朝帰り。だりーなーという顔で家に帰ったら、アル中ママに「どこをほっつき歩いていやがったこの売女!」とぶん殴られた。頭にきちゃって「きったねえババァだな!」と言い返したら、ママはピーピー泣きだした。「神様はなんでこんないぢわるな子供を授けたんだ!手をついて謝れっちゅうの!」と泣きやまず、グッチャグチャのゲロゲロ。タラはママをかわいそうになり「神様はこんな臭い家に入ってこないよ」と抱きしめてやり、シャワーに連れていこうとしたらば、ママは酒のボトルでタラのおでこをぶん殴り「どっちがきたねぇババァだフォフォフォ」と狂女笑いをした。スゲー迫力ざんす。タラは額をおさえてワナワナ震えていたが、やがてこわい顔で振り向くと「もう知らんわ!おまえは自分で生きていけ!」と家を出た。彼女は住む家がなくなった。

てわけで、タラはラファイエットの家に泊めてもらうことにした。ラファイエットはスーキーたちが働いてるバー『マーロット』の調理人で、道路工事のバイトもやってる筋肉じまんのゲイだが、さらに彼は男娼で、ヤクの売人でもあるらしい。濃いキャラである。家ん中じゃ金色のパンツを履いてます。口が軽いタラはサムとナニしたことをベラベラしゃべっちゃった。

こちらはサム。起きたらひとりぼっちの孤独人生がまた始まった。新聞を見たら「スターバックスがマーサヴィルに出店する」ていう記事があった。「マーサヴィルに必要なのは『バフィ』か『ブレイド』だよな。ビル・コンプトンを退治してくれたらいいのにな」とためいきをついた。ロンリーである。ところで、いままでときどき出てきたワンコはサムんちの犬である。

スーキーは朝早く起きて芝刈りをした。体を動かしてすっきりしたかったのだ。おばあちゃんにビルのことを相談してみた。彼女のこの台詞がおもしろい↓

Sookie: He scares me because I don't know what he's thinking.

普通のホームドラマなら平凡な台詞だが、スーキーがいうからおもしろいですね。

おばあちゃんはスーキーが抱える不安をピピッと察知した。そして大昔に死んだ親戚の話をした。以下、おばあちゃんがしゃべったこと。スーキーのおじいちゃんの兄弟が朝鮮戦争から帰ってきたらば、戦争で見てきたことに絶望して自殺したいと思うようになった。ある晩、おじいちゃんは、彼が首を吊ろうとしていたのを見つけた。「神がつくったものにはぜんぶ意味があるはずだ。いつかきっとそれはなにかの役に立つのだよ」といって死ぬのを思いとどまらせたというイイ話をした。

その逸話は「ヴァインパイアも、スーキーのテレパスも、スターバックスのド高いコーヒーもなにか意味があるのだろう」というたとえ話である。スーキーはそれを聞くとおばあちゃんのほっぺにキスをした。納得顔で階段を上りかけたんだけど、いっこ思いだした。「そのひとってショットガン自殺したんじゃなかったっけ?」と聞いた。おばあちゃんは「うん。結局死んだ」と答えた。

ジェイソン。ドーンに捨てられた彼は、ラファイエットを訪ねて「いますぐバイアグラを売ってくれ」と頼んだ(この思考回路がバカ)。ラファイエットはにんまり。「もっといいもんがあるぜえ」と出してきたのがV-Juice。「1滴2滴でじゅうぶん。バッコーンと盛りあがって夢のセックスライフが手に入る」といわれて、こわごわ手を出した。でも、お金がすぐに払えなかった。これはすごく高価なのだ。ラファイエットはお金の代わりにゲイビデオのモデルになることを要求した。ジェイソンがブリーフ一丁&マスク姿で、ケツを振って踊ってるのをタラが目撃した。彼女はアホかと思った。

スーキー。サムから電話。「ドーンが寝坊でこないから、彼女を起こしにいってやってくれ」といわれてやってきたらば、彼女の惨殺死体を発見。きゃーーーー。

また来週〜。

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