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The Office :: 4-02 :: Dunder Mifflin Infinity :: ネタバレ

transThe Office。シーズン4の2話。ネタバレ。
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SPOILER ALERT!!!
ネタバレです!!!
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パムとジムがラブラブで自販機ルームでちゅーとかしてるので、トビィが社内に警告のメモを回した。トビィというのは本社人事部直属のお目付役であり、従業員たちが不適当なことをやってないか(セクハラとか宗教的なモメ事とか上司の不正とかモロモロ)を監視する仕事をしているタレ目のオッサンである。PDA = Public Displays of Affection とはすなわち『人前でいちゃつくこと』であり、彼はこれは見逃せん!と社内にメモを回して人々の注意を促した。

マイケルはさいしょこれが自分とジャンに向けられたものだと信じてガーガー文句を述べたが、これはもちろんそうではなくてパム&ジムなので、そうとわかるとマイケルは「ウヒョー」と大喜びとなり、若いふたりを祝福するのであった。マイケルっていいなー。これに乗じて、他のみなさんも「よかったねー」と祝福ムードになっちゃったので、トビィはなんだか文句をいうつもりが祝福のきっかけを与えたようなもんであり、パムに「トビィったらわたしたちのためにサプライズしてくれたんだね!」といわれる始末である。イイナー、こういうオフィス。

このシーンの合間にアンジェラがスクッとたちあがり "For the record, I have never been involved with anyone at work in any capacity.(公式な発言として述べさせて頂きますが、私はこの仕事場でだれかと恋愛したことはいちどもございません)" と氷の口調で述べ、ドワイトがうなだれるというのもまた絶妙である。タイミングがいいの!

ドワイト、アンジェラ、アンディの3名はジム&パムについて以下のように感想を述べた。アンジェラがすごいこといってます。よくいうわ。

Dwight: I don't see it. I think they both could do better.
Angela: It's not a surprise to me. Pam is the office mattress.
Andy: Jim Halpert's off the market. Guess who just became the best looking single guy in the office?

ところで元派遣社員からビューンと出世しちゃったライアンが初めてマイケルのボスとしてオフィスにやってきた。彼はヒゲを生やして、高そうなスーツを着て、PDAをゴニョゴニョやりながら部屋に入ってきて、見るからに「おれってエグゼグティブ!」オーラを放っていたが、マイケルは「いよー、ソニー・クロケット!おれ、タブス(マイアミバイスネタ)」とカマした。マイケルは彼の変わりようをネタにギャーギャーとオチョクった(ていうかマイケル的には親しみを込めているわけだが)。これに乗じてケヴィンとアンディもワルガキのようなウェルカムバックをしたので、ライアンはきげんが悪くなって大声を出した。「やめたまえ!上司に対してそのような態度は不適切である!」と一喝。皆の前で叱られたマイケルはシュンとなり「オーケイ。みんなよく聞いてくれ。ライアン様はわたしらのボスにおなりになった。10分後にライアン様からお話があるから会議室に集まりなさい」と述べ「これでよろしいか?」とへりくだったのでライアンのきげんは直った。その後のマイケルの感想がじつに彼らしくてステキ↓

Michael: Yeah, Ryan snapped at me, but there was this twinkle in his eye that I picked up on, which said, "Dude, we're friends. I'm doing this for appearances. I am the big boss now. And I have to seem like an ogre. But you know me and you trust me. And we like each other. And we'll always be friends. And I would never take you for granted in a million years. And I miss you, man. And I love you." His words.

「ライアンはあのときキレちゃったように見えたけど、ぼくは彼の目の中に本当の彼の声を聞いたよ。彼は本当はこういいたかったんだ。『おれらは本当はともだちさ。いまはボスだからこんなふうにいわなくちゃいけない立場をわかってくれよ。マイケル、君がいなくて寂しい。君を愛してるよマイフレンド』。彼はぼくにこう伝えたがっていたんだよ」

会議室。ライアンの話はみんなを怯えさせるものだった。ダンダー&ミフリンの古くさい体質を一新して、大規模なリノベーションを敢行するんだという。長期に渡って機能していなかったウェブサイトを早めに立ち上げ、インターネットを取り入れた受注体制を作りあげる。そのためには、従業員ひとりひとりも刷新の気構えが必要なのであり、PDAを使えるようになれというのであった。『ダンダー&ミフリン・インフィニティ』の時代に突入したんだそうである。ITを積極導入してコスト削減するという話だが、彼の口調からして『年長者を排除していく』という意図が露骨である。というスピーチを行った後、質問コーナーに移る。ドワイトとアンディがトロい発言をしたが、ライアンは大統領のようにバッサリ否定した。最後にケリーが手を挙げて「わたしたちの関係についてプライベートにお話ができますか?」と聞いたら、ライアンは聞こえなかったフリをしてシカトした。

ライアンが推し進める改革案にみんなは迷惑顔である。だれもPDAなんか使いたくないのだ。今後は締めつけがいっそう厳しくなりそうで、暗黒時代に突入したムードである。特に年長者のクリードは本人の前では "Cool beans.(ウェブサイト、たのしみだね)" なんて友好的なフリをしていたが「あのクソガキ!余計なことしやがって!」とムカムカである。彼は髪を黒く染め「おれは30歳だ」と言い始めた。そしてさらにマイケルの立場もデンジャラスになった。会議の後、ライアンはマイケルに「この事務所がいかにムダが多いかという点をぼくが一番良く知っている。会社はいまこそ生まれ変わろうとしているのだ。あなたは覚悟しておいた方がいい」なんていう辛口ドライの台詞を放った↓

Ryan: I know exactly how much time and man power are wasted in this branch. This company is getting younger, faster, more efficient. You need to prepare yourself.

その後、マイケルはひとりになってからカメラに向かって古き良き時代を語り「昔はユーゴスラビアの交換留学生がいたんだ」とノスタルジックなきもちに浸っていまと昔の違いを嘆くのだが、さーて、嘆いてばかりもいられないマイケルはどうやってこの窮地を乗り切るんでしょうか!?がんばれ、マイケル〜。

Michael: We had a foreign exchange student live with us when I was young. And we called him my brother. And that's who I thought he was. Um, then he went home to what is now formerly Yugoslavia, taking all of my blue jeans with him. And I had to spend the entire winter in shorts. That is what Ryan is like. A fake brother who steals your jeans.

ライアンはケリーにも声をかけて当たりさわりのないような挨拶で逃げようとしたみたいだが、ケリーを甘く見てはいけない↓

Ryan: So, how are you?
Kelly: Awesome. I am dating a lot of guys.
Ryan: Good.
Kelly: A lot. Black guys mostly.
Ryan: Kelly...
Kelly: What?!

最後の "What?!" が絶妙でマイッタ!そういえばケリーはシーズン3のフィナーレでも "What?!" のひとことでガツンとキメてくれたという前例もありました。ホワットガールですね。"What?!" の直後にカメラがパンして、トビィのタレ目顔が映ってチャンチャンという流れは古典手法であるものの、かなり笑えます。

この後、さらにふたりの会話は続き「いまはぼくは君のボスなんだから馴れ馴れしくすんな」「ワタシのことなんかなんとも思ってなかったんだ!」「そんなことないよ。半年前にカレンにデートを誘われたときには君とつきあってるからといって断ったんだから」「ああそうですか。ワタシを簡単には捨てられないよ!ワタシ、妊娠したんだから!」という流れは楽しい!

これを聞いたライアンはアワを食って、タジタジとなる。ここでちょこっと別シーンが入って、妊娠話はウソなのだということがテレビを見てる私たちにだけわかるようになっている。ケリーはjerk男をせいぜいチビらせてやれとウソをついたのだ。ライアンはバクバクとなり、隣のパーティションではトビィの口がへの字になった。青い顔のライアンは「仕事の後にめしを食いつつ話そう」といった。ケリーは「ヤッたぜ!デートだ!」とよろこんだ。ははははははははは。

Kelly: I want you to tell me that you care about me. That is what I want.
Ryan: Kelly, I'm your boss now, OK? You can't keep talking to me like I'm your boyfriend.
Kelly: Oh big strong man, fancy new whatever. I don't think you ever cared about me.
Ryan: I never cared about you? Six months ago Karen Filipelli sent me an email. Asked me out. I said no, because I was committed to our relationship.
Kelly: Well, I hope you're still committed because I'm pregnant.

Kelly: And guess what buddy, I am keeping it.
Ryan: OK. OK.
Kelly: Do you feel prepared to help me raise a baby?
Ryan: I can... I can't talk about this right now, OK? After work, we'll go out to dinner, we'll talk about it then, OK?
Kelly: We have a date!

一方、こちらも危機を迎えたドワイトとアンジェラ。ドワイトはスプリンクルズの代わりにどうぞとノラネコを捕まえてきた。「コイツの名前はガーベッジ(garbage = 生ゴミ)。生ゴミを食べてくれるからガーベッジ。はいどうぞ」と差し出したが、これは彼女を余計に怒らせただけだった(そりゃそうだわな)。ドワイトは本気で絶望したが、アンジェラからディナーに誘われた。地獄から天国へと一気に舞い上がったドワイトだったが、そのディナーの席上で破局を宣言された。「わたしはあなたの目を見るたび、スプリンクルズの死体を見てしまう」と言われたドワイトは「目を見ずにここらへんを見てください」とオデコを指差した。アンジェラは「明日の朝、あなたの車のタイヤにあなたの歯ブラシを返しておきます」と答えて、その場を去った。はははは。

ところで、別のシーンでは、ジムとパムがナイショ話をしていて、ジムが「ドワイトとアンジェラは半年前からつきあってるんだよ!」と教えたら「それは2年前からだよ」と聞かされて、ジムはショックを受けるという場面もあった。「バーベキューのとき」とパムは言っていたが、そういうのあったナーと思って過去のエピから発見 → 2-09 :: Email Surveillance。このエピの後半、ジムのホームパーティの中でこっそりドワイトとアンジェラがイイかんじになってるのをパムだけがこっそり見ててニヤリというシーンがありました。

さて、物語の本題であるマイケル対ライアンの対立であるが、この争いはいつしか新旧グループの戦いの様相を呈してくるのであり、マイケルはランチに現れたジャンから使えるネタを仕入れた。かつてダンダー&ミフリンでは「年寄りを積極的に排除しよう」というムードが高まったことがあったが「不当な解雇だ」と訴えられたことがあって、それ以来、年齢で差別しちゃいけないということになったそうである。マイケルはこれを反撃の材料にしようと思いついた。ここでなんとダンダー&ミフリンの創業者であるロバート・ダンダー氏が登場する。マイケルが呼んだのだ。ロバート・ダンダー氏は87歳で、彼が起業したのは1949年だったと明かされた。ホエー。古い会社だったんですねー。ミフリン氏はその後自殺したんだそうです。

みんなの前で、ライアンもその場にいさせて、創業者のありがたいお言葉をみんなに聞かせた。のはずだったんだが、老人はつまらない昔話をし始めたので、マイケルは丁重に彼を追いだし、次のようにフォローした。「これでよくわかっただろう。老人に新しいワザを覚えさせるのはムリちゅうもんであり、さらにそれは法的にもいけないことなのだ!そんなことをしたら刑務所に入れられる!」というマイケルの言葉はジャンに聞いた訴訟話をライアンにわからせようとしているのだろう。

マイケルとライアンはバチバチの雰囲気となった。ライアンは帰り際に「この世の変化を受け入れろ」みたいなことを述べ、マイケルは「自分にはアイデアがある」とタンカを切った。そこにケリーが現れて「んじゃま、高級レストランでお願いネ」とにんまりした。ライアンはイヤーな顔で彼女を連れて出ていった。

翌朝。ライアンが会議の予定もないのにまたこっちに来たのは、ケリーと話をするためだったらしい。妊娠話はウソだったとわかったのでふたりはギャーギャーやり合うが、ケリーはまだまだあきらめていないようです。"What!?" の次は "Why not?" で責めてきました。やるなー。

Kelly: I don't understand what the big deal is.
Ryan: You don't?
Kelly: No!
Ryan: You lied about being pregnant.
Kelly: Right, so?
Ryan: You really don't understand why that might make me kind of angry?
Kelly: No!
Ryan: We're never getting back together.
Kelly: Why not?

さて、こちらはマイケル。彼はライアンに対抗するための独自案を打ち出した。それはチョコレートバスケット贈答作戦であった。心づくしの贈り物で契約が打ち切られた7社を引き戻すという。大きなバスケットにおいしそうなチョコをいっぱい詰めて、営業マンが予告ナシに現れて相手に渡す。社のまごころをお伝えして再契約をゲット!という作戦である。営業チームを組んでみんなでいってこいとハッパをかけたが、ウケは悪かった。フィリスは「チョコで客を釣ろうというのはムリっぽい」と述べ、アンディは「キャッシュのほうがいいかも」といったので、マイケルは自分で行くといいだした。アンジェラにフラられたばかりのドワイトもくっついてきて、ふたりは決死の覚悟で出ていった。これは単なる営業というもんではなくて、このふたりにとっては自らのプライドを賭けた男の戦いなのだ〜。

マイケルとドワイトは以前の顧客をひとりづつ訪問し、丁重な態度で贈り物を渡して再契約を迫ったが、思ったようにウマくいかない!いつしかドワイトはヤルキをなくしたようであり、彼は厭世観に囚われたみたいで、"That's how it goes sometimes, you know? You lose everything and everything falls apart and eventually you die and no one remembers you."「やがて人はすべてを失い、朽ち果て、人々の記憶から消えるのだろう」なんていいだす始末である。マイケルは車中でグダグダと文句をいい続け、それはライアンが推し進めようとしているIT全般に対して彼は怒っているのだ。ウェブサイトがなんだ!PDAがなんだ!バッカヤロー!といいつつ、カーナビの正確さに彼は驚嘆しており「こりゃすげーよな」とおののく。ところが、このカーナビを信じたばかりに、曲がる場所を間違えてマイケルが運転する車は湖にドボンと落ちた。車は廃車(たぶん)。ふたりはズブ濡れになってもうウンザリ!マイケルはこのままライアンに負けちゃうんだろうか!

契約はとれないしズブ濡れになるしで散々な目に遭ったマイケルは急激に腹が立ってきた。タクシーを呼ぼうとしていたドワイトを制止し「歩いて戻るぞ!チョコを奪いとってやらなくちゃ!」と決意を述べ、"Take a stand!(『立ちあがるぞー』みたいな意味)" と叫んで、契約を拒否した相手のところに戻った。ズブ濡れの格好で突入し「契約する気がないんならバスケットを返せ!」と大騒ぎ。相手は呆れて返したが「タトルがひとつなくなってるーーーー」と叫んでGO MADである。

マイケルが狂ってた頃、オフィスではライアンのjerkぶりがまたまた露見した。彼は自ら提唱したダンダー&ミフリン・インフィニティのプロジェクトにふさわしいロゴデザインを探していて、それをパムに命じた。パムは栄誉のある仕事をもらって大はりきりとなり、いくつかのラフスケッチを描いてみせた。ライアンはますますノリ気となり「いいねーいいねー。ゆっくりディナーでもしつつ話をしようか?」とセクハラ一歩手前のお誘い。パムは「わたし、ジムとつきあってるからそれはだめね」と答えて、ジムは「そういうことさ」って顔をした。ライアンはニタニタ笑いで去るしかないのであった。カッコわるぅ。

マイケルとドワイトが戻ってきた。マイケルは部屋に入るなり「みんなはITなんか使わんでもよし!おれは今日、カーナビの言うことを聞いて湖に車ごと落ちた。ライアンがイチオシで導入しようとしている新技術を信じてこのザマである。ITなんかなーんもいいことない。それどころか命を落とすぞ!」という理屈はかなりムリヤリ気味だが、ライアンは言い返すことができなかった。パムの件でヘコんでいたせいかもしれない。マイケルはムッと押し黙るライアンに「ゲームセットだよイヒヒ」と勝利宣言をした。ひとつも契約が取れずにズブ濡れで帰ってきて勝利宣言もないもんだが、ここは理屈ヌキで男の意地を見せたかったという心情はわかる気もする。

ラストはマイケルとライアンのトークでおしまい。マイケルは「ビジネスは人間同士のつながりが大事なのだ」とアナログ自説を述べ、一方、ライアンは「おれの散髪代いくらか知ってる?200ドルだよ。エヘへ」とjerkぶりを強調するのであった。はははははははははは。

Michael: Everyone always wants new things. Everybody likes new inventions, new technology. People will never be replaced by machines. In the end, life and business are about human connections. And computers are about trying to murder you in a lake. And to me the choice is easy.

Ryan: I'm not saying I had a meteoric rise... but I did. And if they knew how much I was paying for my haircut now, they wouldn't be giving me a noogie. ... It was two hundred dollars.

※感想

ライアンおもしろかったですねー。シーズン1の頃はレギュラーの中ではあまり目立たない方で、プロデューサーだからレギュラー入りできてんのかなんて思ってましたが、シーズン4に入ってからはますますの嫌なヤツ代表選手として存在感がメキメキ出てきました。彼とケリーの会話はスゲーおもしろいし、まさかパムにいくとは思わなかったのでほんとにびっくりしました。彼はあれで引き下がるんでしょうか。ネチネチとセカンドトライをしてきそうな気がします。あるいは、なにかの事情で一気に格下げされてまた以前のポストに逆戻り。マイケルにぐちぐちとイビられるというのも楽しいな。あー、ダンダー&ミフリンに就職したいヨ!

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常連 (2007.10.28 15:24)

観ました。観ました。
先週短期で渡米してまして
夜中に滞在先からネッでThe Officeの
シーズン4 ?~?話一気にみました。
やはりいいですね。面白くてしかたありません。ケリー相変わらず笑えますね。
ドワイトも復活したようだし。これからも楽しみですが、第5話以降はしばらく観れそうもないので、またtinkerさんのupたのしみにしています。 :lol: :x

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