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スリーパー・セル/Sleeper Cell :: 2-05 :: Home :: ネタバレ

transスリーパー・セル/Sleeper Cell。シーズン2の5話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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サウジに潜伏中のファリクが、メキシコ沿岸太平洋上の船舶に乗った男にダーウィンとゲイルの写真を送り「リーダー昇格のお祝いを彼にくれてやれ」みたいな指令を出す。相手の男は「了解」と答えた。ゲイルを殺すのか。

ちょっとおさらい。シーズン1のフィナーレでファリクは逮捕されたが、ダーウィンがFBIだということを彼は知らない。ゆえにファリクは、テロが失敗した原因はゲイルがチクったせいだと考えている模様。おさらい以上。

ファリクはこの通信をリアドのテレコムステーションの敷地内、パラボラアンテナが乱立する場所までわざわざ行って衛星電話を使った。「盗聴されないか?」という部下に「群れに混じるのがいちばんの身を隠す方法である」と教えた。

ダーウィンはラッセルと接触。「水曜日に重要な積み荷が港に届く。それを回収しろ」という指令を受けたと語る。「ついに核がくるか!」と興奮するラッセルだが、その中身は不明。受け取ってみないとそれがなにかはわからない。ダーウィンは "Crescent Cargo" からの荷物といわれたそうだが、その意味も不明(crescentは三日月の意味で、イスラムの象徴的な形)。ラッセルは関係各所に警戒を呼びかけ、水曜日にセルのメンバを一斉逮捕するという。そこで核が出てくればFBIの勝ち。ダーウィンの潜入任務も終了だが、そううまくいくんでしょうか。

セルに戻ったダーウィンはサリムに「クーラーの密閉性をさらに確実にしろ」と命じる。これは既に前回のエピでサリムが改造したんだが、さらに確実なものにするためにはamericium 241というのが必要らしくて、それは市販の火災報知器の中に微量に入ってるもんらしくて、ダーウィンたちは火災報知器を大量に買い集めた。サリムは厳重な気密服を着て、なにやらヤバそうな作業をする。技術的なことがよくわかりませんが、密閉性の実験を終えたサリムが「あとは本物で試すしかないよ」なんていうので、americium 241というのはつまり核の代替物として必要だったという意味なんだろうか(違ってたらフォローよろしくです)。この改造クーラーボックスは核を運ぶのに必要らしい。てわけで、水曜日に到着するカーゴの中身が核なんだろうなとセルのみんなも思っている。

水曜日がきた。夜になってみんなで港にGO。ラッセルはすでにタクティカルチームを配備済みで、メンバを完全包囲中。核が出てきたら「一斉逮捕〜」の号令をかける予定だったのが、意外にも出てきたのはひとりの男だった。胸に "Crescent Cargo" のロゴの入ったツナギを着ている。船員を装ってきたみたい。ここでいつもの合い言葉。

- "Where is God's Paradise?"
- "In the shadow of the swords."

男の名前はKader Bachir Al-Abadi。ファリクが冒頭シーンで電話をした相手だと私たちにはわかる。彼は「おれが『積み荷』なんだ」といった。てわけで核なんかどこにもありゃしないのでラッセルは肩すかしを食った。

テロ関連のお話は以上だが、本エピではタイトルの "Home" にもある通り、登場人物たちの家族絡みのお話のいくつかが合間に挿入された。まとめて書くとこんなかんじ↓

ダーウィンは糖尿病でブッ倒れた父に面会。父と母はずいぶん前に離婚しているということは、1-06にて明かされたが、父は今回が初登場。このお父さんというのが、政府に不信感を持ってて、息子がFBIに勤めてるのが鼻持ちならんという怒りのカタマリのような人物であり、2人の間には深い溝がある。

ゲイルは義理の母(刑務所に服役中の離婚を拒否している夫の母親)に、「マーカスの養育権をよこせ」といわれた。この母親は、自分の息子がヤク中の殺人犯で獄中にいるという子育て失敗ママであるにもかかわらず、だ。子供を取られるかもしれないという恐怖に怯えたゲイルはラッセルにヘルプミー。「子供を取られないようにしてくれたら、ダーウィンをスパイしてあげる」なんていうウラ取引を持ちかける。見てる私たちとしては「ダーウィンに相談すればいいのに!」と思うわけだが、彼女の思いつめた心理というのはわからなくもない。

ファリクは娘に会う。彼は危険を冒して幼い娘をイギリスから呼び寄せた。3つの国を経由して監視の目をすり抜けてきたという娘は初登場。いっしょに馬に乗って遊んだりして、パパとしてのファリクの素顔が見れる。愛する娘にコーランを贈り、敬虔な信者になりなさいと教えた。娘が描いたパパの絵を焼き捨てさせるというシーンあり。パパが喜ぶと思って絵を描いたのに「焼き捨てろ」といわれた娘は泣くわけだが、父は「崇拝すべきはアラーただひとり。パパでもママでもない」と戒律を諭し「焼き捨てなさい」と命じた。パパママの絵を描くことも偶像崇拝になるというのはムスリムでは一般的なんだろうか。

ミナは雇い主とトラブルに陥った。彼女の表の顔はベビーシッターだが、雇い主のガレージで偶然エロ本を見つけた。そしてその横には無造作に突っ込まれた大量の隠し撮りフォト。ミナは雇い主にストーキングされていたのだ。秘密を知られた雇い主は解雇をタネに彼女を脅した。労働ビザがなければ彼女はアメリカに居られないという弱みがある。

貞淑を重んじるムスリムの彼女としては雇い主にナイフを刺すことにためらいはないが、兵士としての彼女はそれができない。計画に支障が出るからだ。てわけで彼女はそいつと寝る方を選んだ。という顛末を知ったダーウィンはベニートを使ってエロオヤジにキツいお仕置きする。夜、会社から出てきた彼は男たちに襲われた。瀕死。骨折がひどく当分は彼女に手を出せないだろう。孤独なミナは救われた。

イリアは祖国をめざす。ドイツからボスニアを目指してヒッチハイク。トラックに乗せてもらったら運転手はセルビア人だった。焦ってすぐに車を降りようとするが「待て待て」と止められた。運転手は「もう昔とはちがうよ。君が祖国を離れたときとは事情が変わっている。国に帰ってみればわかる」という。セルビア人運転手はボスニア人の妻と結婚してるんだそうだ。イリアは信じられない思いで彼の話を聞くが、いつしか運転手と仲良くなり、あっちに着いたらいっしょにサッカー場に行こうねといっていっしょに歌を歌った。

サリムはジムでジェイソンと再び会った。「なんで電話くれないの?」といわれて、口では抵抗するが「神がそういう風に君をつくったんだから」なんていわれてまたついてっちゃう。同性愛の快楽にズブズブメロメロ。

※感想

ここのところアクション少なめなのがチトいやだなと思ったりしますが、いくつか印象的なシーンがありました。

ミナが雇い主にレイプされたことをダーウィンに告白するシーン。早い話「エロオヤジにお仕置きする怖ーいテロリスト」というよくある展開なのですが、ミナが語る台詞と彼女の演技がたいへんよかったです。

彼女はSumayyahというムスリムの女性殉教者について語ってました。ものすごい拷問を耐えて耐えて耐え抜いた人らしい。「ある日予言者がきて彼女に『耐えなさい。あなたがパラダイスに入る日付はセットされている』といったら、その後、彼女を傷つけることはだれにもできなかった」なんていう伝説みたいな話をする。ナニソレと思ったらWikipediaにありました↓

Wikipedia :: Sumayyah binte Khabbab

ミナはこの殉教者を思い出して「私も耐える」という。ダーウィンは「悪魔から離れなさいとコーランに書いてある」みたいなこといって、そんな仕事はやめろというんだが、彼女は「Sumayyahは逃げただろうか?」と聞く。ダーウィンは「彼女は逃げなかった」と答えるしかない。その後、彼はコーランを金属バットに持ち替えてエロオヤジにお仕置きするという流れで、こういう会話はいかにもってかんじがしますね。

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title: 2-05 :: Home
aired date: 2006/12/14
Writer: Katherine Lingenefelter
Director: Charles S. Dutton

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  • Title: 2-05 :: Home
  • First Aired: 2006-12-14

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Thanks to: imdb.com, tv.com

babu (2007.02.19 08:44)

tinkerさん
ネタバレUp有難うございます。

映像もみてないのに、ストーリーに飲み込まれしまうくらいの濃密なネタバレガイドでした。
お疲れ様です・・・
そうそう、「おさらい」を入れて頂き、助かりました。
これがなかったら、ファリクにダーウィンのことがバレてしまっていると思っていたので・・・

ちょっと、重たい感じに進んでいますが、これをどうやって纏めてシーズンフィナーレにもってくるのかが、楽しみになってきました。
それから、シーズン1で面白いからといってもシーズン2にその面白さを継続させるのは、とても難しいのだなと感じました。
これからも、ネタバレガイドよろしくお願い致します。

tinker (2007.02.19 13:44)

babuさん、こんにちは。お読みくださりありがとう。これでもかなりハショってるんですよ!映像でご覧になったらぜんぜん魅力が違うと思います。後半はヒタヒタと盛り上がってゆくんではないでしょうか。

keiko (2007.04.08 03:18)

tinkerさん、PBのエピガイご苦労様でした。英語だけで苦しんでいる私を毎エピソード救ってくれて、感謝・感謝でございます。
忙しい中、Dexterを書き上げてもらってるので、これからDexterを一気に見ようと思ってます。私の主義は、「tinkerさんのエピガイがあるドラマを見る!」です。しかし、ついSleeperCellはエピガイを待ち切れず見てしまいました。そして細かい所がよくわからないまま終了。それでも十分満喫したのですが…。また後でtinkerさんのエピガイを拝見して、今の3倍の理解と共に2度目の最終回を見て感動しなおそうと思ってます。といことで、いつかエピガイがアップされるのを待ってマース!(できるだけtinkerさんの負担にならないように書いてるつもりですが、婉曲に催促のコメントを書いているのがまるわかり!ゴメンナサイ!)
そういえば、TheShieldも始まりましたね。タクサンのファンがエピガイを待ってるみたいですが(私もその中の一人)無理せず書いてくださいね。
どのエピガイも最高です!

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