Missing Piecesってナニ？

ジャック。サラと結婚する直前である。彼は幸せそうだ。ホテルのビーチ。サラがウェディングの打ち合わせをしてるので、砂浜でノンキに石を投げていたら父がやってきた。父は「パーティの前に渡しておくよ」といって、チョイ早めの贈り物をくれた。それは父がジャックの祖父からもらったという時計だった。親から子供に思い出の品が手渡されていくというのは普通の習慣だが、ジャックは父がその時計をしてるのを一度も見たことがなかったから不思議に思った。

父はその時計の由来を教えてくれた。父はじつはその時計を一度もはめなかったのだ。なぜかというと、父の父（ジャックの祖父）は息子のヨメ（つまりジャックの母）のことが大嫌いで、結婚に反対していた。その父がくれた時計だから彼ははめなかったんだという。その後ときが経ち、こんどはその時計を結婚する息子に渡すというのはビミョーにナニソレってかんじがするが、ジャックはうれしかったみたいである。シェパード家においては、このややこしさが普通らしい。

そして、父はひとつだけお願いがあるといった。「いつかサラとおまえのあいだに子供ができたら、その子をぼくがおまえに接したよりもほんの少しだけよりよく接してあげてほしい」というお願いであった。父はそういって去っていった。終始なごやかムードである。シェパード家の父息子はややこしい会話をしてんなとおもった。