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ロスト/Lost :: 3-17 :: Catch-22 :: ネタバレ

transLost。シーズン3の17話。フラッシュバックはデズモンド編。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!
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シーズン3の8話(3-08 :: Flashes Before Your Eyes)で、デズモンドとチャーリィの不思議な関係が明かされたが、今回はその続き。

デズモンドを先頭に、チャーリィ、ハーリィ、ジンの4名が雨の森を歩いている。チャーリィが「スーパーマンがレースに出たらどーのこーの」とヨタ話をしていて彼らはごきげんだが、チャーリィが地面のロープを踏んづけたらそれは凶悪なワナだった。鋭い矢がビュンと飛んできて、彼のノドにグサリ。そのまま絶命。

というのが今回のデズモンドのビジョンであった。これは予知夢なので、チャーリィはまだ死んでない。ビジョンの中には別のシーンもあって、ハーリィが砂の中からワイヤをひっぱりだすとこだとか、夜空に赤い光が見えるとか、黒い服をきたひとが空から落ちてくるなんていうシーンが見えた。そしてペニーの写真も見えたので、デズモンドはますます驚いた。彼の見るビジョンはいつも断片的なシーンばかりなので、いったいどこでなにが起こるのか、デズモンド自身にもわからない。わからないんだけど、彼はその断片の意味を考えて、もしかしてペニーが空から降ってくるんじゃないかと考えた。

彼は「落ちてくるのはペニーかも」「チャーリィが死ぬ」という点はナイショにして「だれかが空から落ちてくる予知夢を見た」とだけハーリィに述べ、彼を連れて、あとチャーリィとジンも誘って「キャンプに行こう」と連れだした(既に毎日キャンプしてるのに)。デズモンドは「未来のイベントを変えてしまうとペニーは空から落ちてこない」と考えてそうしたのだが、これじゃチャーリィを見殺しではないか!

そうとは知らない3人は、ニコニコ顔でついてきた。チャーリィは「おれはほんとに死なないの?」と念を押し「ダイジョブだ」といわれると安心してついてきた。

夜になって浜辺でキャンプ中。焚き火の前でジンが怖い話をする。韓国語だからチンプンカンだが、みんな神妙に聞き入っている。意味わかんないんだけど、怖さだけは伝わったようである。このシーン、すごくおもしろい。ははははははははは。おなかが痛い。

デズモンドはペニーの写真を見ている。チャーリィが「どうして彼女をおいてきたんだ」と聞くと「ぼくが臆病だから」と答えて、チャーリィは彼の悲しみを理解した。デズモンドは『臆病者(coward)』って言葉にものすごくトラウマなのだ(詳しくは3-08をご覧下さい)。デズモンドは自分が彼女を一方的に捨てたことや、その後彼女がずっと彼を探し続けていたことを話した。

ここでとつぜん夜空にヘリコプターの音が聞こえた!みんなびっくりして耳をすませた。夜なので音しか聞こえない。その後、ブンブン音は変調をきたしたような調子に変わり、なにかが海に落下した。墜落したのか!そしたら夜空に赤い光が見えた。墜落直前にパラシュートかなにかが降下したのかも。

正体は謎だけど、デズモンドはあれがペニーだと信じているので早く確認したい。助けなくちゃ。夜なのに森に行こうといいだす。だがそれをやったらチャーリィは死んじゃうのだ!ということをだれも知らない。

デズモンドの態度が怪しいと気づいたチャーリィが「ぼくはどうしてもそこに行かなくちゃいけないの?」と尋ね、ハーリィとジンも「なにかあるナ」と怪しんだ。結局、4人は朝まで待ってから探索に出かけることにした。

デズモンドは明らかに隠し事をしている風だが、彼は「空からだれかが落ちてくるんだよ」としか言わない。みんなで落下物の正体を見に行く。チャーリィの死期が迫っていることにデズモンドは気づいている。4人は森の中でバックパックを見つけた。中から衛星電話や本なんかが出てきた。衛星電話は使えなかった。本はJoseph Heller著 "Ardil-22" という題名で、パラパラめくったらなんとデズモンドが持ってるのと同じあのテムズ川で2人で撮った写真が挟んであった!やっぱりペニーだよ!とデズモンドのコーフンは高まる。

チャーリィがいう。「ペニーが落ちてくるって知ってたんならそういえばいいのに!」「ソレをいうと未来が変わっちゃうと思ったからさ」「君の恋人が落ちてくるんならおれたちゃ喜んで手伝うさ」というチャーリィのハートフルなお言葉。善良で優しいチャーリィは死んじゃうのか。

雨が降ってきた。ペニーに間違いないと確信したデズモンドは大急ぎで彼女を発見したい。みんなをせかして「早く歩いて」という。ハーリィが「Flash(ヒーローものの映画)じゃないんだからこれ以上はムリ」と答える。チャーリィが「スーパーマンのほうがすごいよー」と答える。きたよきたよーと私たちはどきどきする。冒頭シーンの再現に近づいていく。デズモンドは一瞬早くワナを見つけた。同時にチャーリィがトラップを踏んだ。デズモンドは「伏せろ」と叫んでタックル。ギリギリ命を救った。危なかった〜。

助けてもらったチャーリィは「もしかしておれが危険なのをぜんぶ知ってたんじゃ」と疑い、デズモンドはそれを認めた。そして「何度も何度もこれまで君を助けたのは神が私に与えた試練じゃないかと思う」と答えた(いいわけうまいなー)。ジンが木に引っかかった人間を発見。パラシュートで落ちた模様。ヘルメットで顔が見えない。声をかけても反応しない。死んでるのか。慎重に地面に降ろした。デズモンドがドキドキしつつヘルメットをとる。

出てきた顔は ... ペニーとは別人の知らない女のひとだった。彼女は「デズモンド」とはっきり彼の名前を呼んだ。こいつだれ?!みんなはアゼンとした。

その頃ビーチでは

というイベントの最中に、ビーチでは、ジュリエットとジャックがいいかんじなのを目撃したケイトが「キーッ」となり、彼女はいたたまれないきもちとなり、その後、ソイヤーのテントに突撃し「おれんちのドアベルまた壊れてた?」と冴えてるギャグを黙らせるようにいきなりブチュー。彼をナカユビ代わりに使った。このふたりはこういうのが似合うナー。

翌日、ソイヤーがジャックにピンポン対決を申し込み、圧勝した。「こっちに(ビーチに)帰ってきたらへんなきぶんがするぜ」というソイヤーの言葉にジャックが「ケイトも同じことをいってた」と述べた。ソイヤーは一瞬調子が狂ったが、その後、ジャックがジュリットとラブラブらしいと聞いて、スマッシュを決めた。ジャックは「3回戦な」と再戦を申し込んだ。

今週のフラッシュバックはデズモンド編

デズモンドはウェルカムブラザーと迎えられて修道士になった。その修道院ではワインをつくっていて、そのラベルにMoriah Wineyardsとあって、その由来を彼の世話をしている先輩修道士と話し合うシーンがあって「Moriahっていうのはアブラハムがアイザックを殺せと命じられた山の名前であるな」とかいうのだが、聖書のことはよくわかりませんです。その後聖書の話をしばらくしていて、相手が「君はもしかして犠牲ちゅうもんを過小評価しておるね」といった。そこに面会者が現れ、相手の男はいきなりデズモンドにパンチ。そして「失礼しました」と修道士に詫びて去っていった。

その後のシーンで、パンチ男はデズモンドの元恋人の兄だと明かされた。元恋人っていうのはペニーよりも前の別人だ。彼は6年間付き合った恋人のルースという女性と結婚する予定だったのが、ウェディングの1週間前に失踪し、一方的に婚約を破棄したという前科があるのだと明かされた。妹のフィアンセが理由もいわずに結婚式に現れず、彼は修道士になっていたという顛末を知ったパンチ男がパンチしたくなるのも当然であるといえよう。

デズモンドはその後、元恋人を訪ねて「急に気が変わったきもち」を説明するんだが、相手から「女の子をフッて修道士になる男ってサイアク」というお言葉を頂戴した。

デズモンドは傷心し、修道院でワインをグビグビ呑んだ。それを見た世話役修道士は彼をクビにした。このワインは年間108本しか生産されない貴重なチャリティ目的のワインなのだ。クビになったデズモンドはズタボロであり「私はどうすりゃいい?」と尋ねる。「成りゆきに任せなさい」というお言葉を頂戴した。

クビになったデズモンドは修道院を去る。そのとき「行く前にちょびっとだけ力仕事をタノム」といわれてオッケーした。寄付者がチャリティワインを受け取りにきたのだ。そこにいったらペニーがいた。ふたりはお互いの目を見た瞬間、ビビッとvibeした。鮮烈な出会いだった。

感想

今週の名台詞↓

"Do you need me to make you a mix tape?"

これはソイヤーがケイトに「sexしよーじゃん」と誘ってフラレたときにいった台詞です。このときはフラレるんだけど、その後、ケイトがとつぜん押しかけてきて、ふたりはブチューとなります。でもケイトがそうなった理由は、じつは、ジャックとジュリエットがいいかんじなのを見て傷心した、ソイヤーは傷心を癒すために使われた(コールガールのきもち)ということをピンポンのシーンで彼は知るのです。ソイヤーは怒ることもなく、バーナードの荷物からかっぱらったフィル・コリンズのテープをケイトにプレゼントしました。なんかイイですね。メモメモってかんじです。

ところで、デズモンドのフラッシュバックで、最後に彼がクビになって出ていくシーン、世話役の修道士に挨拶に行くシーンで、ナニゲに机の上にあった写真に謎の宝石店女店主(3-08)が映ってました。アレとつながってるのか。あの世話役修道士はどこかで見た気もする。どっかで出てきましたけか?

ジョウさんのエピガイで知ったのだけれど、ハーリィが "Flash" という言葉を口にした瞬間、画面にピカリと光が入ります。いわれて気づきました。なんだろう。

ところで今週のメインのデズモンドですが、ルースという女性が怒った台詞は、言い回しはちがうけれどもかつて(時系列的にはここから未来の話)ペニーが別れるときにいった台詞とカブッて聞こえました。意味的に同じことをいってるような気がします。デズモンドって、自己破壊衝動がありますよね。物事が安定していると不安になるというか、それを無性に壊したいみたいな。わかる気がします。そういう文学的な人生を歩んでいるひとは必ず不幸になります。はたからみてるぶんにはおもしろいわけで、そういうひとは人生を賭けてみんなに娯楽を提供してるんだから、だれかが救ってあげなければいけないと思います(ちょっと脳内理論めいていますがそう思います)。

title: 3-17 :: Catch-22
aired date: 2007/04/18
Writer: Jeff Pinkner, Brian K. Vaughan
Director: Stephen Williams

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ちょごぞう (2007.09.06 18:32)

恋愛に臆病で最後に何時も逃げ出してしまう。これって「寅さん」じゃない? LOSTの製作者は「寅さん」のfanだったんじゃないか?それにしてもケイトはどうしてああも「直情的」なのか。ケイトだけでなくソーヤー、サイードも。欧米人は草食の東洋人と違って肉食が多いからか。タイの寺院で密漁にあったりして孤児になった虎の子を育ている。しかし、一旦人間に飼われると、大きくなっても自然に帰すことはできない。そこで餌の肉に火を通して与える。生肉を与える事に拠る、野生の目覚め、を防ぐためだ。これで大人の虎になっても人を襲わないそうだ。彼等も草食になれば穏やかになるのか。

ちょごぞう (2007.09.06 18:32)

恋愛に臆病で最後に何時も逃げ出してしまう。これって「寅さん」じゃない? LOSTの製作者は「寅さん」のfanだったんじゃないか?それにしてもケイトはどうしてああも「直情的」なのか。ケイトだけでなくソーヤー、サイードも。欧米人は草食の東洋人と違って肉食が多いからか。タイの寺院で密漁にあったりして孤児になった虎の子を育ている。しかし、一旦人間に飼われると、大きくなっても自然に帰すことはできない。そこで餌の肉に火を通して与える。生肉を与える事に拠る、野生の目覚め、を防ぐためだ。これで大人の虎になっても人を襲わないそうだ。彼等も草食になれば穏やかになるのか。

tinker (2007.09.07 11:35)

どもです。ドラマ違いで恐縮ですが、私はスーパーナチュラルのディーンが寅さんみたいだと思っていつも見ています。アメリカ人って寅さんキャラが好きなのかもしれません。

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