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フリンジ/Fringe :: 1-05 :: Power Hungry :: ネタバレ

transフリンジ/Fringe。シーズン1の第5話。ネタバレ!
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!

ジョセフ・ミーガーは母とふたり暮らしのサエないかんじの小包配達員である。「遅刻するぞ」とママに怒られ、ボサボサ頭で出勤。職場のボスには「もうやめてもえーよ」といわれる日々。真性のダメ人間に見えるが、これには理由があるのだった。冒頭プロローグでいくつかヒントが出てくる。まとめてみよう↓

彼が朝起きると目覚まし時計が狂っている。このせいで寝坊しちゃうみたいだ。彼は起きると体温と心拍数をメモする。ロッカーの扉のウラにこんなチラシが張ってある↓

UNLOCK YOUR HIDDEN POTENTIAL
Better CONFIDENCE Better YOU
1-800-555-0199

あなたの潜在能力を引き出そう
自信にあふれた自分に生まれ変わろう
1-800-555-0199

仕事中にしょっちゅうケータイの待ち受けを見てるのでボスに怒られる。彼が見ている写真は彼には似合わない美女である。ボスに「おまえはストーカー?」なんていわれる。彼が仕事を始めたら、手に持つ機械がバコンと壊れた。ケムリが出ておシャカになった。今週2度目の出来事だそうである。

彼はその後、配達にでかける。その配送先の会社の受付おねーちゃんがでてくる。ケータイの美女。彼が一方的に片想いをしている相手である。ベサニーちゃんという。ジョセフは彼女の気を惹こうと会話を持ちかけるが、まったくパッとしない。

ベサニーがbrownie(ガールスカウトのちびっこ版)のワッペンを持ってるのを見た彼は「ぼ、ぼくもwebelos(ボーイスカウトのちびっこ版)に入ってた」といってみた。相手は「あぁ、これ?おもしろいからネットで買っただけ。にせもんだよ」なんてかんじで、会話は噛みあわず。そこに彼女の同僚男がフラリと現れ、ジョセフの見てる前で彼女を「飲みにいこうぜ」と誘った。そいつはかるーく成功した。

ジョセフはくそォと思った。そしたらベサニーのPCがパーになった。彼の感情がそこらへんのもんをブッ壊してるようである。アワを食ってエレベーターに走った。このときハゲの "observer" がエレベーターから下りてきてジョセフとスレ違った。

「チョイ待って〜」と声がして、ベサニーちゃんが遅れて乗り込んできた。ジョセフは持っていたケータイを落っことした。「あら」と拾ってくれたベサニーちゃんはその画面を見て、この配達員がストーカー男と知った。「キ、キモッ」と侮蔑視線をモロに受けたジョセフは『クラッシャージョー』と化すのであり、エレベーターの電力系統に巨大な影響を及ぼした。

異常事態発生。どーんどーんと音がしてエレベーターは急落下。ものすごい速さで地階まで直下激突。ベサニーを含めて8人が即死。ジョセフだけが現場から走り去った。彼が地下の駐車場を逃げていくシーンでは、そこらじゅうのクルマのエンジンが点火した。

オープニング〜♪

前回のエピソード(1-04 :: The Arrival)のラストシーンでオリヴィアは死んだスコットのオバケを見たが、彼女はそれをチャーリィに話してみた。オバケは「ハロー」といったあと、すぐに消えたそうである。チャーリーはそれをよくあるトラウマ話と思ったようであり「こんど出てきたらそいつにナイトキャップをくれてヤレ。闘おうとしてはいけない。それは自分を責めることになる」とごく一般的なアドバイスをした。まぁそういわれるわな。

ハーバードのラボ。こちらの父息子もぐったり顔である。ピーターは寝不足だし、博士は "observer" のことが気になってたまらない。セントクレアにいた17年間、ずっとそのことで悩んでいたそうである。このときピーターは "You're doing fine, Walter" と答えるが、言葉通りに解釈すれば優しく慰めているようだが、皮肉にきこえるかんじもする。

そこにブロイルズとオリヴィアが入ってきた。ブロイルズがエレベーター事件の内容をサマリした。

10時17分。エレベーターが26階から急直下。8人が全即死。ワイヤが切れたのではなく、パワーサージ(電圧が急上昇すること)によって、加速した箱が地面に激突したという点が奇異である。ブロイルズによれば、9ヶ月前に東京でリニアモーターカーが駅に激突する惨事があった。人的ミスによる事故と発表されたが、それは嘘である。今回の事件と同じパターン。パワーサージによって引き起こされた。新型ハイテク武器のデモンストレーションではないかという風説もある。だれがどうやってやったのかを調査せよ。

オリヴィアたちは現場検証に行く。緊急ブレーキは速度オーバーを察知して作動したが、モーターは止まらず、ブレーキパッドを溶かした。セキュリティカメラはぜんぶ故障したので映像は得られない。現場の技術責任者は「こんなのありえない。まるで別の発電機をつないで、過剰な電圧を流したみたいである」と述べた。

死体を見た博士が「ナントカ傷だ」といい、ピーターは「つまりサーモナントカだね」という。私やオリヴィアにもわかりやすくいうと「このひとたちは(衝撃で打撲死したんでなく)感電死した」ってことである。博士が「ちょっとそれ貸して」といって、彼女のゴールドのネックレスを受けとった。それをゆっくり宙にもちあげて手を離したら宙に浮かんだ。

オリヴィアはびっくりした。「なんで?」「事故の理由がなんであれ、通常の値を大きく上回る電磁場が瞬間発生した。それがまだ残留している」そうである。

死体を持ち帰って分析する。博士は犠牲者の死体から心臓を取りだしつつ、大昔に政府がやろうとしたトンデモ研究の話をした(いつものパターン)。それは『ハトを使って人間を特定&追跡できないか?』というものである。以下、博士がいったこと。

人間の生体は複雑に作用し合う電気信号の総体である。心臓や脳は電気パルスによって情報伝達し合っている。その電気信号はひとそれぞれ微妙に異なる。つまり指紋と同じように個体識別できるシグネチャとなる。そしてハトは方角がわかる本能を持つ。それは地球の磁場を感知する本能を持つからである。だから、どうかしてハトを特定の人間の電気信号に向かわせることができるんじゃ?

というのが基本理論で、じっさいにソレを行うためには、ハトにわかるように人間が発する電気信号を増幅する必要がある。博士はそのような装置をつくって実験したんだけど、この研究は早期に挫折した。被験者がしゃっくりをするたんびにそこらへんのエレクトロニクス機器に影響を与えてパーにしてしまうからである。

博士は、そのようなサマリをしつつ、犠牲者の心臓に電気を流してピクピク動かして見せた。博士はいった。「人間の電磁場を大幅に増大させるプロジェクトをだれかが推し進めた。その『だれか』による残留電磁場がこの心臓を動かしている。その『だれか』が事故の責任を負っている。つまりこれを引き起こしたのは人間である」

※余談ですが、ちょっぴり似た話が『Eureka』のエピソードでありました。『2-05 :: Duck, Duck Goose』にて、生物学者のタガートが渡り鳥の精巧ロボットをつくったんだけど、本物の鳥と同じように地球の磁場を感知するコンパスを内臓してるんだけど、これが意図した通りに飛ばなくていらいらするというお話でした。ウォルターもタガートも天才博士ですが、自然を思いのままに操るのはやっぱりたいへんなのですね。余談以上。

こちらはジョセフ。彼は冷や汗ダラダラで仕事場に戻った。事故のニュースを見て青くなったら、こんどはボスに「どこをほっつき歩いてやがった?もうクビだ!」といわれた。ジョセフがガガガーと興奮したらば、またまた『クラッシャージョー』になった。ボスの目の前にあった大きな機械が異常動作し、ボスは片腕を巻き込まれた。ウギャー。

オリヴィア。ひとり深夜に残業中。ブロイルズがきた。博士の推測を教えた。「この事故を引き起こしたのは人間であり、その人物はエレクトロニクス機器に影響を与える体質を持つ。どっかのラボで改造人間されちゃったんじゃないか」というのを聞いたブロイルズは、ある犯罪科学者の話をした。

ジェイコブ・フィッシャー。バイオテクノロジー専門のキチガイ博士。人間をギニーピッグ扱いし、不法な人体実験/手術/過剰なホルモン投与を行った罪により4州3国で手配中。ある被害者は大量の興奮剤を投与され、1年間眠らせてもらえなかった。そのあいだホラーなビジュアルを見ることを強制された。

という話であった。ブロイルズはオリヴィアにフィッシャーの資料を送っておくと約束しつつ「かなり見るのがしんどい内容であるよ」といって去った。おぉそりゃ楽しみと思ったが、このエピソードの中では、そのようなスプラッター描写は出てこなかった。DVD発売時にはbehind the sceneに期待しよう。

※余談だが、私はこのフィッシャーさんと誕生日が同じだとわかってしまったよ。ひぃい。彼は1959年7月7日生まれ。私も7月7日生まれなんです。

その夜、オリヴィアはだれもいないFBIの廊下でまたまたジョン・スコットのオバケに遭遇した。そいつはエレベーターから出てきて、オリヴィアの前に立ち、こんなことをいった。「時間がない。君を助けにきた。わたしは君を殺そうとしたわけではない。君を愛していた。いつかきっとそれを証明する。君の捜査はそれで合っている。フィッシャーが『彼』に接触するより早く、そいつを見つけるのだ」といって消えた。

I will prove it, Liv, that I love you. Always. But not just yet. You're just gonna have to wait.

オリヴィアはオバケの出現にタマげたが、このときにエレベーターの重量制限の表示を見てぴんときた。夜中だっちゅうのにビショップ親子の部屋に直行。ピーターたちとしゃべった。

エレベーターには重量センサーがついている。事故直前の重さと死んだ8人の体重の合計を比べてみたら、75kg少ないっていうことがわかった。つまりもうひとり乗ってたのである。「人間が事故を引き起こした」というビショップ博士の話と一致する。でも疑問がふたつある↓

  1. なぜ彼は激突の衝撃で死ななかったのか?
  2. なぜ彼は自分が乗ってるエレベーターを破壊したのか?

1) の答え。彼が巨大な電流の源であり導体も兼ねているのであれば、リニアモーターカーの原理で、衝突の瞬間に本人の体が浮いたのかも。私は理系サッパリなんでそういうもんすかってかんじ。

2) の答え。彼自身は自分の力をコントロールできない。本人の意思とは関係なく勝手にまわりのもんを壊しちゃうのかも。本人はわけがわかんないのかも。

という仮説に基づいて、さいきん起きた小さな予期せぬ事件を調べたら関連が出てくるかもしれない。という実り多い議論をしている最中、博士はガウン姿でダンスみたいなことをずっとやっている。なんだろと思ったら「これ、ウールだよ」とうれしそうに靴下を見せるのであった。静電気を起こして遊んでいたみたい。

こちらはジョセフ。身の回りでタテ続けに起きた奇怪な事件に彼はパニックであり、遅い時間に家に帰ってきてママに相談した。「聞いてくれ!数ヶ月前、雑誌広告を見てどっかのオフィスにいった。そこで催眠療法をされた。自分をよりよくする方法だったはずなのに、それからメチャクチャなんだヨ!こんなことになるなんて!どうすりゃいい?」とわーわーいったらば、この母親は「それでおまえはおかねをもらえたのか?」とトンチンカンなことをいうんで、彼はますますアワワとパニクるのであり「たすけてくれよおおおおお!」と大コーフン。

またまたクラッシャージョーになった。ママはうーんと苦しんでどたんと倒れた。ペースメーカーがイカレた模様。電話もパーになったので救急車も呼べない。ママまで殺しちゃった彼が逃げようとしたらば、ふたりのわるもん男にガツンと捕まった。そのひとりはキチガイ博士のフィッシャー。

こちらはオリヴィア。チャーリーに頼んで、チームを招集。パワーサージでシステムが落ちたとか、なにかが壊れたとか、そういう小さな事件が周辺エリアでなかったかを調べたところ、小包の配送会社でコンベアが誤動作し、男が片手を失ったという事故があった。チャーリーがぴんときて、エレベーター事故のあったビルの面会者記録を調べた。小包配送員の名前はジョセフ・ミーガー。おぉ。頭いいですねー。

オリヴィアがジョセフの自宅を急襲したらば、彼はいなくて母親が死んでいた。ペースメーカーの誤動作が死因であるという事実からして、またアレが起ったと推測できる。ジョセフ本人はどこにいったかわからない。

ラボにいるピーターに電話したらば、博士は部屋の中にオーディオコンポがあると聞くとなにやら思いついたようであり「カセットテープあるよね!」といって「彼の居場所を特定できるぞお」とうれしそうに述べた。不思議がるオリヴィアにこんなこといってました↓

Walter Bishop: This is the sort of work I was born for.

「これぞわたしの仕事ざんす」みたいなかんじか。以下、博士がいったこと。ミーガー氏が発するほどの強力な電磁場がオーディオテープにさらされたのであるなら、テープの磁性体にそれが残るはずである。そして、先に述べた通り、人間の生体が発する電気信号というのは、指紋のように識別可能な固有情報である。よって、音楽テープを分析し、曲のぶぶんを除去すれば、彼固有の電気信号が特定できるのだ。

というわけなのだった。博士はものすごくうれしそうである。でもそれが特定できたとしても、居場所がどうやってわかるの?と聞いたら「ハトにきまってるじゃん」だそうで、さっそくFBIの予算でハトが2ダース用意された。

オリヴィアは呆れちゃうのであり「もっとはやくいってくれれば先に注文しといたのに」といった。博士のトンデモ知識はマジックだが、FBIの捜査官が持ってるケータイ電話もマジックですよね。ピポパするだけで、牛だの、ハトだの、ピアノだの、なんでも注文できちゃうんだから。

ハトがやってきた。ハトっていうのは、クチバシに磁力探知(といえばいいのかな。コンパスみたいなもん)の機能があるそうで、博士は手づくりのマシンを得意そうに見せた。その中にハトを入れてチンすれば、強制的にクチバシにスリ込まれた情報を書き換えることができるそうである。ふぅん。

オリヴィアが「まちがってハトが死んだりしないの?」と聞いたら、博士は(あたりまえではないか)という口調でこう述べた↓

Stranger things have happened.

「世の中には奇妙なことが起るもんだ」というこのフレーズは「望みを捨てちゃいけない」という意味合いであると同時に「だめならしょうがないわさ」といういいわけ文句にも使えるマジックワード。負けたスポーツ選手がよくいう。

GPS発信をつけて準備完了。あとはハトを飛ばせて、追跡すればよい。外にカゴを持ってきた博士は、ハトにお別れする。「ほんの短いあいだだったけど、ぼくは君らが恋しい。すばらしい鳥たちよ」といったら、アストリッドは「羽が生えたネズミだと思えばよい。あなたは悲しみを乗り越えられるわ」と慰めた。博士は哀悼をするようにがくんとうなだれた。ははははは。おもしれええ。

博士がぴゅーと口笛を吹いたらハトたちは空に舞いあがった。アストリッドが「これ、ほんとうにうまくいくと思う?」と聞いたら「やってみなくちゃわからんわ」と答えた。ははははははは。腹イテー。

Astrid: Are you sure this is gonna work?
Walter: Of course not.

"Stranger things .. " から始まるこの三段攻撃はかなりよかった。これの合間に、オリヴィアがまたまたスコットのオバケに遭遇するという短い不思議シーンがあったのだが、じつに感動してしまったので書くのが後回しになった。そうそう、オバケがまた出てきて、オリヴィアにキスをしたんですよ。

ビショップ博士は毎回だれかの頭に電極を差し込んだり、ヤクを射ったりしているが、今回はハトである。ハトが死んでも責任問題にはならないだろうからオリヴィアも安心です。

オリヴィアとピーター、FBIのみなさんがGPSを頼りにハトを追跡。その頃、キチガイ博士のフィッシャーはジョセフをイスに拘束し、サド実験のまっさいちゅう。ジョセフの頭に電流ビリビリ。「やめてちょうだいいいいいい!」と絶叫するけど許してもらえません。「科学ってすばらしいよねええ」と夢心地。

ハトに導かれてFBIはキチガイ博士のラボを特定。突入。フィッシャーを逮捕。ジョセフは保護されました。一件落着。

ハーバードのラボ。博士はアストリッドに礼を述べたが、また名前を忘れちゃってるようである。「わたしのなまえは?」「ええええと、aではじまるなまえ」といわれたアストリッドは、もういっぺん自分の名前を教えてやった。博士は前回のエピで彼女にずいぶんひどいことをやったが、許してもらえたようである。

博士がひとりで絞りたてのミルクを飲んでたら、オリヴィアが帰ってきた。彼女がさいきんぐったりしてるのを心配したらば「睡眠不足だから」と答えたが、博士は鋭いことをいいだした。「彼をみたんだね?」という。

Walter: You've been seeing him. Your friend. John Scott. I'm not surprised. There is a reason.
Olivia: I've been having hallucinations.
Walter: No. Not hallucinations.
Olivia: Walter. What's happening?
Walter: I can't be sure. The brain is a mystery. But I believe, when you were in the tank, John Scott... That part of his consciousness crossed over into yours. And it's still there. His memories. Experiences, thoughts. You understand me, yes?
Olivia: These aren't memories. He appears right in front of me. He talks to me.
Walter: Yes, he would. Like a waking dream. Because he doesn't belong there. There's only room for one voice in your head, Not two. This is your brain's way of working it out. Your mind is expelling him. Exorcising his thoughts.
Olivia: He'll go away. Is that what you're saying?
Walter: I don't know. Do you really want him to?

ウォルター: 彼を見たんだね。ジョン・スコットを。わたしは驚かない。そういうこともある。
オリヴィア: 幻覚を見た。
ウォルター: ノー。幻覚ではないよ。
オリヴィア: ウォルター、どうなってるの?
ウォルター: 確かなことはわからない。脳はミステリーだから。でもわたしが思うに、タンクで君とジョンは意識を交換したでしょう?あのとき、彼の意識が君の脳に入ってきたのかも。彼の記憶、経験、思考が君の脳に入っちゃったていうか。わかる?
オリヴィア: あれは記憶ではない。彼はわたしの目の前に現れて、話しかけたんだ。
ウォルター: そうだろうな。まるで白昼夢のような。でも彼の居場所はそこにはない。ひとつの脳にふたつの声は入らない。だから君の脳はそれを追い払おうとしている。彼の考えを消そうとしている。
オリヴィア: つまり、彼はいっちゃうの?そういう意味?
ウォルター: わからない。彼が消えたらいいとおもう?

このシーンでは、オリヴィアはまるでオバケでも見るような驚愕顔で博士を見ていました。

その後、帰宅途中にスコットのオバケがまた出た。道を歩いているオバケのあとを尾けた。どっかの隠し部屋に導かれた。ブロイルズを呼んだ。

そこは生前のジョン・スコットが個人で使っていた作戦資料室だった。部屋の中にはギッシリ資料があった。スコットはひとりで『パターン』を調べていたとわかった。資料の中にはブロイルズさえ知らない情報、フィッシャー関係のさらに詳しい情報もあった。ジョセフと同様のケースが7人いるとわかったが、幸運にも彼らはジョセフのような症状は出ていなかった。メディカルチームが彼らをケアし、未然に被害を食い止めることができた。フィッシャーはダンマリを続けているが、6週間くらい拘留してやればしゃべりだすかもしれない。

ブロイルズはここまでしゃべると「これが見つかった」といって、小さな箱をくれた。スコットの個人的なものが入っているそうである。オリヴィアが開けてみたら、子供の頃の写真なんかに混じって、結婚リングがあった。"ALWAYS" という誓いのワードが刻まれている。オバケスコットが「証明する」っていってたのはコレのことだったか。

I will prove it, Liv, that I love you. Always.

また来週〜。

※感想

個人的な話をしますが、お許しを。私、"always" ていうワードが、過去のある経験とリンクしているんです。昔、英語がほとんどダメなブラジル人がいました。そいつは半年間アメリカにいたんだけどほとんど上達しなかった。内気な性格だったからかも。バスケができない黒人がいるのと同じで、無口なブラジル人ていうのもいるんだなぁと思ってたら、妙に私になついてくるんで、しょうがねーなーと思いつつ、よくいっしょに遊んでいたのです。

そいつの友達のブラジル人たちはみるみる英語がうまくなるのに、彼だけはぜんぜんだめ。レストランにいって「なんかのむ?」ってきくと、必死顔で考えたのち「わら(waterですね)」っていうの。まったくしょうがねーなーとバカにしつつ、んで、半年経って彼がブラジルに帰ることになりました。

お別れパーティにいってそいつの顔を見たらば、私はなんだか罪悪感に駆られてきて、もっと優しくしてあげればよかったなぁと思って、いろいろバカにしてごめんなとかいったら、彼はうわーと泣いて私に抱きついてきて、"always, always, always..." て何度もいったのです。「いつも助けてくれてありがとう」といいたかったみたい。彼は半年アメリカにいて覚えた単語が "always" だけだったみたい。てことはないでしょうが、アレ以来、alwaysという言葉を聞くとエディくんを思いだしちゃうのでした。

ドラマと関係ない話ですません。このエピはなかなかおもしろかったですよ。ハトで人間を追跡するなんて!バカっぽい!でもおもしろい!いままで捜査に使用したトンデモ技術をいっぺんにぜんぶ使えば最強の捜査チームになるんじゃと思ったりしますが、1回にひとつだけしか使えないんですよねたぶん。ドラマだから。

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