私はかねてより次のようなギモンを持って生きてきました。「ダンスのできない黒人はいるのか」「無口なイタリア人はいるのか」「パーティ嫌いなブラジル人はいるのか」等々。いろいろ見聞きすると、けっこういますよね。すべての日本人が納豆好きではないし、カラテをやってるわけではないのと同様に、クリスのように運動神経ゼロの黒人もいるわけです。

彼の通っているCorleone Junior Highは白人の子ばかり。子供たちばかりでなく先生たちまで「クリスにバスケをやらせよう！」というムードが出来ちゃいました。クリスはおだてられて一瞬の極楽を味わいます。いぢめっこたちもクリスを見る目が変わって、女の子たちも「くりすぅ！」なんつっていいだすので最高イイきぶん。

クリス・ロックのナレーション。"At that moment, I discovered one of life's greatest secrets - black guy, plus basketball, equals white girl." 蛇足ながら意味をいうと「ぼかぁ、ついに人生の秘密を発見した！黒人足すバスケットボールは（キュートな）白人の女の子なのだ！」。（白人モデルと結婚することの多いNBAプレイヤーへの皮肉？）

でもクリスはほんとはバスケなんかできないんで、補習テストでわざと悪い点を取ってゲームに出られない（出してもらえない）ように計画します。ウヒ。これでいいわけができるわと思ってたら、先生が「クリスは特例！」とかいって、クリスにゲームに出ろといいだすのでさぁたいへん。"I got another life secret - Black guy plus basketball equals C-plus." もうひとつの秘密を知った。黒人足すバスケットボールはC-plus（ギリギリ合格）でもあるのだった。

クリスがジタバタしている間に、家では父ジュリアスが新しい下宿人を捜してきます。彼はお金をたくさん払ってくれるのでジュリアスは上機嫌。でも妻ロシェルはその間借り人を疑いの目で見ています。