TOP » SF » ユリイカ/Eureka

ユリイカ/Eureka :: 2-06 :: Noche de Sueos :: ネタバレ

transユリイカ/Eureka。シーズン2の6話。ネタバレ。
view: 6090
SPOILER!!!
ネタバレです!!!

ジャックとアリソンが早朝ジョギング中。アリソンが家の温水器が壊れたというので「おれが見てやるわ」と家にいったらネイサンがいた。彼はケヴィンのために音楽セラピー用のマシンを設置にきたといった。ジャックが「彼女が温水器を直してくれっていうもんだからさー」といったら、「フュージョン温水器を直すには、MITのPHDが要るんだけど知ってた?あ、おれは持ってるケドね。ヘッ」なんていわれて、手が出せずに帰ってきた。

家に帰る途中でイヌと遊んでいたファーゴがタンクローリーに轢かれそうになり大急ぎで助けたまではよかったが、トラックが横転した。ジャックは運転手を救出したが、横転したトラックのタンクから液体がドバーと噴射され、ジャックはモロにそれを浴びた。タンクには『猛毒ですよ』のドクロマーク!その割にはピンピンしていて痛くも痒くもなかったが、やってきたサニタイズチームにハダカにされて解毒処理をされた。

その晩、彼は自分がハダカでそこらへんを普通に歩き回っているという夢を見た。その後、へんなことがわかった。ジョーも同じ夢を見たというのだ。仕事場にきたジャックを見たジョーがクスクス笑い「夢の中ではあなたはマッ裸だったんだよ」というのでびっくりした。ジョーは「戦闘中の兵士同士のように無意識下でコネクションしてるのかも」といった。

ジャックが助けた運転手は軽傷ですんだようであり「ありがとうシェリフ」とニコニコしていたが、翌日病院で死亡した。原因不明。急に呼吸が止まったという。彼は死ぬ間際に事故のときの夢を見ていて、隣のベッドにいたファーゴも同じ夢を見た。ファーゴは「彼は夢のせいで死んだんだ」と夢のようなことをいいだすのでヘンリーにアホ扱いされたが、病院の医者やナースも同じ夢を見たというのでこりゃへんだとジャックは思い始めた。

その後、この現象はそこらじゅうに拡散した。同じ夢を見る人たちがおおぜい出てきて、彼らは夢の中の出来事を本当だと思ってるようで「浮気しただろ!」とか「このドロボー」なんて調子で言い合いをするようになり、夢見る人々の中にはバタバタ死んでいくひとたちもいた。感染者(?)たちは、アセチルコリン値(アセチルコリン = ACH = 副交感神経や末端の神経から臓器への興奮伝達物質)が異常に高いという共通点があった。これのせいで神経伝達が異常になり、運が悪ければ呼吸停止で死亡、運が良くても手足が動かないなんていう症状が出始めた。ジョーも歩けなくなり、ジャックは腕の筋肉に異常を感じ始めた。こりゃたいへんだ!

横転したタンクローリーから流出した液体の作用で『伝染する夢ウィルス』ができちゃったのかと思ったがそれは間違いで、ネイサンが行ったケヴィン絡みの実験と、別の科学者が行ったリサーチが作用し合って起きた偶然の帰結であるとわかった。

ネイサンはアリソンの許可を得て、ケヴィンの脳とアーティファクトの関連を調べていた。この研究のゴールは『アカシック・フィールド(Akashic Field)』の謎を解き明かすことである。『アカシック・フィールド』とは時空を超えたすべての情報エネルギーの総体であり、宇宙の始まりを解き明かす知識の頂点である(らしい)。

ネイサンは、ケヴィンがその秘密を解く鍵でありこの天才異能児だけがアーティファクトに触れることができると信じている。ケヴィンはネイサンの研究に関わり始めて以来とても明るくなり、粘土でアーティファクトの造型物をつくってばかりいる。それは複雑な形状のトゲトゲの物体だが、何度も何度も同じ形をつくっているという。不思議だ。ケヴィンは幼くて自閉症だから自分の考えをうまく人に伝えるできないでいるが、彼はなにかに触れたがっていて、なにかを伝えようとしているのだ。ネイサンはそれが知りたくてたまらない。彼はこの子供を非人間的に実験材料として扱っているわけではなく、ケヴィンを知ることはアリソンの助けにもなると信じているようだ。

ネイサンはケヴィンの意識下を探るために、現在グローバル・ダイナミクスで研究が進められているドリーム・スペクトロメーター(dream spectrometer。REM睡眠期の脳波を記録する機械)をケヴィンの寝室にセットした。スペクトロナントカを開発しているのはPaul Suenosという科学者である。冒頭のシーンで『音楽セラピーのためのマシン』と説明されたヤツはじつはそういうもんだったのだ。これによってケヴィンの夢を調べて謎解きしようというのがネイサンの意図だったが、この作用が拡散して人々に危害を及ぼすとは想定外であった。

同じ夢を見た人々が大騒ぎしてる間に、ネイサンの意図は成功したようであり、アリソンはケヴィンの夢を見た。ケヴィンに案内されてアーティファクトの扉を開くシーン。ケヴィンは「ママ、ここにすべてがあるよ」と謎めいたことを述べ、アリソンを招き入れようとしたところで夢は終わった。あの中に入っていくとどうなるんだろう?

一方こちらはぜんぜん別の話で、神経学者(neurologist)のチルドレス博士(Dr. Childress)は、人間の神経伝達に関わる研究をしていた。こちらの研究のゴールは『人間の潜在能力を飛躍的に高めて生産性を上げる』というものだった。彼女はこれのためにG3レベルの人たちからランダムに被験者を選び、睡眠中の人々の脳内活動をモニターするネットワークをつくりあげていた。ジャックもその中に入っていた。契約書の小さな文字の中に『これに契約するとあなたは被験者となります』と書かれてあったらしいが、彼はセラピーセッションみたいなもんだと思ってボケーとサインしたのだ。たぶん他のひとたちも同様であろう。

G3ていうのは、住人のレベル(?)を表す呼び名で、ジャックは給料レベルだと思っていたが、アリソンによれば労働時間のシフトによってわけられたものだと説明された。ユリイカはadvancedな町なので、その雇用形態も独特なのだ。不注意等によるセキュリティブリーチを未然に防ぐためにすべての労働者は定期的に休むことが義務づけられており、人々は労働時間帯によってラベリングされている。その中のひとつがG3である。チルドレス博士のリサーチは被験者の睡眠中の脳の活動をモニターするというのが目的なので、同じ時間帯に眠ってる人たちをチョイスした方が効率的であるという実験上の事情からG3に属する者だけが被験者に選ばれ、結果として、被害を受けてしまった。という解釈で合ってるだろうか。違ってたらツッコミよろしく。

ネイサンの研究もチルドレス博士の研究も後ろめたいものではなかったが、たまたまこれが同時期に行われたために、ネイサンの仕掛けたスペクトロナントカの機能が極端に増幅され、それはチルドレス博士が構築したニューロネットワークを走り、被験者たちは同じ夢を見るようになった。人々は夢を共有し、そのせいで悩みごとが増えて睡眠不足となり、アセチルコリン値が異常に高まった。ということらしいデス。一番最初に死んだトラック運転手はアルバイトをやってたことが後からわかって、彼もまた睡眠不足だったのだろうという裏づけもあった。

ここまでわかったんだけど、体内で急上昇したアセチルコリン値をサクッと下げる医療法はないのだという。ソンナー。死んじゃうじゃん。と思ったら、ネイサンが「あれしかないな」とかいって変なものを出してきた。それは電話ボックスくらいの大きさの密閉箱である。oxygenationfiltration systemというもんで、それを使えば助かるという。『理論上助かる』という限定詞つきではあったが。つまり開発中のものなんだな。

患者は密閉された容器の中に入り、その中をナントカっていう液体で満たす。それは液体なんだけど呼吸可能な液体である。最初はかなり苦しいが、これを肺に満たせば呼吸できるようになり、アセチルコリンは一掃されるという。サカナ人間になれということか。失敗したら溺れ死ぬ。てわけでジャックがやってみた。成功した。みんな助かった。ふぅ。英語がムズかった!

これを書いてる私は科学のことなんてなにも知らなくて、辞書を引きつつ「こんなもんかえ?」なんて調子で書いている。至らない点はご容赦ください。こういう話に詳しい方はフォローよろしくです。サイエンスに詳しくて、英語ができて、SF好きな人がユリイカのエピガイを書けばいいと思うんですけどネ。

G3に属してないファーゴとアリソンがなぜ夢を共有したのかがわかりませんでした。だれかわかった?

ところでこのエピでは、ジョー・ルポはじつはダンサーになりたかったのだと明かされた。彼女の夢のシーンはファニーであった。スペイン語をしゃべって、テラノベラをやってました。

後から追加。ジャックが見た夢の中で、キスの仕方をチルドレス博士にレクチャされるシーンはかなりワハハだったので台詞を載せときます。このシーンすごくおもしろい。

Allison: Nathan, I've made up my mind.
Nathan: So do I.
Jack: Hi, guys.
Nathan: Kinda busy.
Jack: Yeah...
Jack: I need to talk to Allison.
Allison: About what?
Jack: About this.
Dr. Childress: Way to cut to the chase, sheriff. Direct, focused, efficient. kudos. Oh, dear. That approach lacked confidence. It was too tentative. No woman likes that.
Allison: True.
Nathan: Shocker.
Dr. Childress: Try it again. This time with confidence. Hold her face with one hand. Pull her in closely with the other. The goal is efficiency of movement to achieve maximum results.
Jack: I think we may have different goals.

にほんブログ村 テレビブログ 海外ドラマへ

TOP » SF » ユリイカ/Eureka