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ユリイカ/Eureka :: 2-01 :: Phoenix Rising :: ネタバレ

transユリイカ/Eureka。シーズン2の1話。ネタバレ。
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SPOILER!!!
ネタバレです!!!

ユリイカの町はおてんきで人々はノンビリきぶん。おいしい料理があって、みんなは思い思いの場所にいる。まちじゅうでピクニックやってるみたいデス。このドラマ独特のなんともいえない癒しに満ちたうららかな風景。タガートが芝生で子供たちを集めてフェニックスの伝説話をしている姿は未来版の紙芝居のおじさんのようである。今日は日蝕を見れる日で、伝説のフェニックスをひとめみようと人々は外に出てきたのだ。

この平和な舞台の中、浮かない顔をした中年男が2名いる。ジャックとヘンリーだった。2人は4年間を別の世界で暮らして帰ってきたところであり、そっちではジャックはアリソンと結婚してもうすぐ赤ちゃんが産まれるところだったのであり、ヘンリーは最愛のキムとラブラブであった。セクション5の爆発事故によって死亡したキムを救うためにヘンリーは『過去を変える』という禁断のワザをやらかしそうになり、ジャックがそれを阻止しなくちゃっていうんでなんだかんだといろいろあってそうなっちゃったのだ。

2人はこっちの世界に戻ってきたところだが、あったはずの『未来』は失われた。アリソンはジャックをただのジャックだと思ってるし、ヘンリーの妻キムは事故で死亡したからこの世にいない。あの4年間はなかったし、この先も起こることはないのだ。ヘンリーはいつも優しいスマイルを浮かべている好人物だったが、彼の顔から笑みが消えた。家にひきこもってキムが死ぬ瞬間のホログラムをリプレイしてばかりいる。彼女を引き戻すことをあきらめ切れないようすである。ジャックはヘンリーの親友なので慰め役である。家にひきこもってるヘンリーを表に連れだした。

ジャックは、デブのアジア人がスッ転んで相手のTシャツにチリソースをブッかけるという未来を予測した。目の前でその通りのことが起こった。「ヤッター」と喜ぶジャックだったが、ヘンリーによれば「こっちとあっちは似てるけど、まるきり同じことは起こらない」そうである。そうなのか。てわけで、このふたりだけがだれにもいえない陰鬱を抱えてタメイキをついたりしているが、ユリイカは今日もおてんきなのだった。

「日蝕だぞー」という呼び声を聞いたら人々はいっせいに変わったサングラスを装着して空を仰ぐ。みんなうれしそうだ。興味津々で一大イベントを観察し始める。この町の住人はみんな科学者ですからネ。この特殊なサングラスをつけて日蝕を見ると、タガートがいっていた伝説のフェニックスが見えるのだ。すべての人々が驚異の自然現象を観察していたが、ウェイン・クワンという名の太ったアジア人だけがきぶんが悪くなり、自然発火して、またたくまに黒コゲ死体になった。スパイシーなチリソースばかり食べていたから燃えちゃったのだろうか。タガートは伝説のフェニックスを信じているので「日蝕のせいだ」と述べた。こんな出来事はジャックにとって想定外だったから「やっぱりこっちの世界はちがうんだ」と彼は落胆した。

死んだクワンはアリソンの息子のセラピストだった。息子の名前はケヴィンといって、彼は自閉症で、以前のエピでいっぺん出てきた。息子のセラピストの異常死にアリソンは怯える。発火の原因はまったくわからない。クワンの通話履歴を調べたらロブ・マシューという男としょっちゅう連絡をとりあっていたことがわかって、マシューはセクション5で働く科学者だった。セラピストと機密プロジェクトに関わる科学者の間にどんな接点があったのだろうと思ったら、こんどはそのマシューも自宅のプールで黒コゲ死体で発見され、そのまた同僚のライアン・ブロックという男も同じように黒コゲになった。ヘンリーが死因を説明し「前頭葉から放熱した」と述べ「脳をCPU、肉体をマザーボードに例えるとだな」なんて説明するが、高度すぎてよくわかりません。とにかくなんでこの3人が死んだのか、だれにもわからないのであった。

死んだ3名の共通点がわかった。セクション5が爆発したときその近くにいたのである。ジャックはさいしょヘンリーが殺したのかと疑ったのだけど、それは違った。3名は厚い壁を隔てて爆発の近くにいて、3人共無傷だったし、壁に穴が空くなんてこともなかった。でもアーティファクトの発した放射能(みたいなもん?なにかのエネルギー?)は壁を通り超えて人間の健康に害を及ぼしたようであり、アーティファクトそのものが謎なので推論になってしまうけれど、そう考えると辻褄が合うのである。そしてこんどはネイサンが黒コゲ死体になりそうになってきた。彼はきぶんが悪くなって、体温がグングン上がってきた。ほっとくと3人と同じように火を噴いて死ぬのであろう。これの治療法を知る者はいないが、ヘンリーが「これはてんかんの発作に似ている。てんかんの発作には電気ショックがいちばんである」なんていう仮説を立て、それが効くかなんてだれにもわからないが、とりあえずやってみた。ネイサンは助かった。ふぅ。ピンチ脱出。

ところで、ネイサンは助かったが、彼はセクション5の爆発事故の責任者なので処分を待つ身である。やがて政府の決定がなされ「ネイサンはクビ。後継者はアリソン」となってしまった。アリソンは自分が昇進したと知ってもぜんぜんうれしくないようであり、彼女はネイサンに惚れているようであり、彼をどうにかして引きとめたいと思っているみたい。その回りをジャックがそわそわと歩き回っていたりする。ジャックにとってはアリソンは愛する妻なのだ。あっちの世界ではネイサンは遠くにいっちゃって、ジャックとアリソンはくっつく予定だったのに、そういう展開はまったくナシ。だからジャックは泣けてきちゃうのだ。

という調子で黒コゲ死体事件は解決したが、ラストにギョギョギョのサプライズがある。ジャックとヘンリーがいる。2人の男は4年間の『なかったはずの未来』をいまだにひきずっていて落胆ムードだ。ジャックは「おれはいまごろアリソンと○○のはずだったのに」と文句を述べ「君を殺人者だと疑ってごめんよ」と謝罪した。

一方ヘンリーもまた苦悩の人であるが、彼は小さな発明品を取りだしてある提案をした。「いっそのことぼくたちの記憶を消してしまおうではないか」というのだ。その機械を使えば、極めて正確に特定日時の記憶だけを消せるという。「ええええええ!」とビビるジャックであったが、ヘンリーは説得する。「よいかね。君はキムを助けようとしたぼくの邪魔をした。それは正しかったというのはわかりすぎるほどわかっている。でもぼくの感情がおさまらないの。だからものすごく悩んじゃうの。君の顔を見るたび『コイツのせいでキムが戻らない』と思ってしまうぼくがいる。毎日毎日そればかり考えてしまう。君は親友だ。これはつらいぜ」と苦悩を告白した。かなり辛そうだ。

「だからこの機械で『なかった未来』の記憶をぜんぶナシにしよう。きみもぼくも。そうすりゃぼくたちラクになれる。オールオアナッシングだ。いいだろ?」「思い出がぜんぶ消えちゃうの?ちょ、ちょ、ちょい待ってよ!」「いいからいいから!ホレッ」

ヘンリーはサクッとジャックの脳から記憶を削除した。アリソンとの愛の思い出はナシになった。イッパツポンでリセットである。ジャックは少しヨタヨタ気味であり、頭が痛いといっていたがそれも最初のうちであり、ニコニコスマイルで「んじゃまたな!」と帰っていった。こんどはヘンリーが自分でやるのかと思ったら、なんと彼は「おれは忘れんぞ」と怖い声を出し、記憶を消す機械をトンカチでブッ壊した!このときの彼の短い演技はジャック・ニコルソン並にスバラシイ。日頃温厚なヘンリーとはおおちがいの悪魔っぷりである。怖〜。

グローバル・ダイナミクスにヘンリーがやってきた。いつもの汚いツナギじゃなくて小ぎれいな格好をしている。アリソンが「どうしたの?面接試験にでもいくの?」と聞いたら「そうさ。グローバル・ダイナミクスに就職したいんだ」なんていうものだから、アリソンはびっくりした。

こちらはどこかの大都会。ビバリーがリムジンに乗り、ファラデーという名の政治家と密会中。「ネイサン・スタークによれば、アーティファクトは死んだように見えたそうです」「あれが死ぬわけないだろ?」「『死んだように』っていっただけです。たぶんエネルギーはどこかに移動したようです」。ビバリーがどこかのだれかのスパイ役としてアーティファクトを調べていたことはシーズン1のときにもちょくちょく出てきていた。相手の政治家は1-04で出てきた人である。彼もネイサンのようにアーティファクトに取り憑かれたような印象である。

その頃アーティファクトはケヴィンの部屋に出現。セラピストの死と関わりがあると思われるが詳細はわかりません。ネイサンがなにか知ってるかも。彼はセラピストがセクション5にいた理由を知っていて、アリソンに隠してるのかもデス。それにしてもアーティファクトというのがなんだかいまだにわかりません。見ためは複雑に絡み合ったトゲトゲの物体で、芸術品のように見える。エネルギーのカタマリみたいなものらしいが。

※感想

ジャックとアリソンが結婚していたあっちの世界では、確かヘンリーがグローバルダイナミクスの統括責任者だったんですよね。だから彼はそうなりたいんだろうか。そうなればキムが生き返るみたいな理屈があるんだろうか。わかりませんけどね。

ユリイカのシーズン2はもうすぐ終わりそうなところで、だからこのエピガイはだいぶ遅れちゃってます。マイペースで見て、書いていこうと思います。英語をぜんぶ聞き取れるわけではないし、たくさん科学的な用語が出てくるのでワケワカメだったりするのですが、恐らく日本語で言われたとしてもワケワカメだと思うんで物語を理解する上で障害にはなりません(笑)。とにかくこのドラマ独特のムードに身を任せているだけで快感です。じつに独創的でおもしろい。

本筋とは関係ないのでエピガイには含めませんでしたが「フェニックスのせいに決まってる」というタガートもおもしろかったし、タガートにcrush onしちゃってるようすのジョー・ルポもかわいかったです。モジモジジョーちゃんでしたね。こっちの年の差カップルはジャックがいたあっちの世界みたいに進展するんでしょうか。

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  • Title: 2-01 :: Phoenix Rising
  • First Aired: 2007-07-10

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Thanks to: imdb.com, tv.com

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