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デクスター/Dexter :: 2-07 :: That Night, A Forest Grew :: ネタバレ

transシーズン2の7話。ネタバレ。
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SPOILER ALERT!!!
ネタバレです!!!

朝。デクスターはライラのアパートで情熱sex。このふたりのナニ方面の相性はかなりよい。オトナの会話↓

Dexter: You really know what you want, don't you?
Lila: I hope you don't mind. Some men do.
Dexter: I've always found instruction manuals... Quite useful.
Lila: Your turn.

デクスター:君は自分の身体をぜんぶわかってるんだね。
ライラ:気を悪くしないでほしいんだけど、何人かの男はそれを知ってるわ。
デクスター:マニュアルがあったヨ。とても有用だった。
ライラ:ハハハ。次はあなたのばん。

ふたりはラブラブ。デクスターはとてもリラックスしてsexを楽しんでるが、シーズン1の最初の頃とは大違いである。あの頃はsex恐怖症だったんですよね。さて仕事に行くかと起きたら、見送りにきたライラが玄関の電球が切れているのを見て不平をいった。「家主が直してくれないんだ!」と文句をいい、目の前の家主の部屋の電球をバコンと割った。「こうしておけば彼は修理する気になるだろうし、ついでにうちのも取り替えてくれるだろう、うひゃひゃ」と笑った。それを見たデクスターは思った↓

Got to admire Lila for taking things into her own hands. That includes me.

ライラは大したもんだ。欲しいもんはなんでも手に入れる。あ、ぼくもそのひとつか。

この電球話はこのエピソードのラストにつながる伏線になるから覚えておこう!

リタ。同じ頃、彼女は失恋の痛手にズタボロ。ママに叩き起こされてヒデー顔してます。

デクスター。出勤する前に家に戻った。デブラに「リタと本格的に別れた」といったが信じてもらえなかった。「リタと別れちゃだめ!花を持って追いかけろ。わたしは仕事が一段落したらカレシんちに行くから、アニキはリタを好きなだけひぃひぃいわせてやれよな」と男らしいことをいわれた。こんな妹いいなー↓

Deb: You can screw Rita as loud as you want.

マイアミメトロ署出勤。興奮顔のエンジェルが朝イチのニュースを知らせた。「新聞社のマイアミトリビューンにベイハーバー・ブッチャーの犯行声明文が届いた」そうな。「また模倣犯だろ」といったら「こんどはちがう。公表されていない3人の犠牲者が含まれてるから本物だ」とすごくうれしそうなんだけど、じつはこうなのだった↓

I sent that manifesto to the Tribune. Guess I've been taking some cues from Lila lately, and not just in bed. I'm tired of reacting to the moves of agent Lundy and his super posse. Time to control their actions for a change.

声明文を送ったのはぼくなのさ。ライラから教わったのはベッドのワザだけじゃない。ランディにひぃひぃいわされるのはもうゴメンだ。こんどはこっちから攻めてやる。

こちらは別の殺人事件。若い女性の撲殺死体がプールサイドで発見された。現場にやってきたのはドークスとラグエルタ。ラグエルタは現場にきて刑事の仕事をするはずじゃないのだが、ドークスを心配してくっついてきてるんだろう。

通報者/死体の発見者はクレイグ・ウィルソンという男で、被害者の養父。鑑識が要るのでデクスターを呼ぶことになるが、ラグエルタは心配する。彼女は前回と同じような説教をした。「デクスターと仲直りしたか?ぜったい彼にかまうな」といったら、ドークスはブツブツいいながら「ハイハイわかりましたヨ」と答える。まったく反省したようすじゃない。

その頃、デクスターは署にいてカミラからいやなことを教わった。憂鬱顔でやってきて「ドークスに脅された。こわいよ!」と訴えるから驚いた。ちょっとおさらい。カミラは書類整理係の優しいオバサンで、警官時代のハリーを知る数少ない人物のひとりである。彼女はその昔、ハリーに頼まれて事件の書類をこっそり破棄したという過去がある。これはデクスターしか知らない秘密。

カミラは「デクスターを守るためだ」と頼まれてそれをやったんだが、それはもう何十年も前の出来事なのだが、いまになってドークスが調べだしたのだ。ドークスは前回ハリーとローラの秘密のテープを聴いたので、それに興味を持ったのだろう。カミラはいまクビになったら年金がパーになる。困ったよ!ということであった。デクスターはカミラにすまぬすまぬと思うと同時に、メラメラと怒る。「心配しないでぼくにまかせておいて」と約束した。

So much for threatening Doakes. He won't back off till he exposes the twisted branches of my family tree, from my father's indiscretions to my murderous brother to the root of all evil... me.

ドークスにはウンザリだ。ぼくのファミリーの家系図を手に入れるまであいつはやめない。ぼくの父のスキャンダルを暴いて、ぼくの裏の顔を知るまで食いついてくるつもりなんだな。

ランディ。ひとりでのんきにジャズを聴いてるところにデブラがきた。なんちゅうか、ロマンスグレーの渋みを表現してます。二谷英明風。ファザコン娘はイチコロ。みたいな。

「あら、新聞社には行かないんですか?」と聞かれたがあまり興味がないようす。「犯人はDNA痕跡を残すバカじゃないだろう。スリルは若いもんに任せた」なんていって、彼は別のことを考えているみたい。デブラはふーんってかんじで「いまからジムに行って、後で声明文のコピーをもらってきます、んじゃまた」と出ていこうとしたらば以下の会話。

Lundy: Look at that board. These kills are precise, but there's also a fluidity, even some improvisation. If I could just find the music...
Deb: Want to borrow my iPod?
Lundy: Got any Chopin?
Deb: No. Fresh out of Chopin.
Lundy: Shit. Chopin's perfect.
Deb: Did you just swear?
Lundy: What can I say? You're rubbing off on me, Morgan. But Chopin is perfect.
Deb: So this is how you do what you do.
Lundy: The truth speaks to me from a peaceful place. I got to set the stage to hear it. You know what I mean?
Deb: No. I thrive on chaos. But this is good, too.

Lundy: (ベイハーバー・ブッチャーの被害者の写真を指差して)ボードを見てごらん。とても正確な切り傷。と同時に、流動性もある。即興音楽のような軽やかさ。このメロディがカギなんだ。
Deb: iPod貸しましょうか?
Lundy: ショパンある?
Deb: あー。ないです。消しちゃったばかり。
Lundy: チッ。ショパンは完璧なんだぞ。
Deb: あらそのしゃべり方。
Lundy: モーガン、君のしゃべり方がうつってしまったよ。とにかくショパンは完璧なのさ。
Deb: フム。いつもこんなふうに考えるのですね。
Lundy: 真実は静穏な場所から語りかけてくる。それを聴くためのステージをつくるのがわたしの仕事。意味わかる?
Deb: わかんないす。ちんぷんかんぷん。

(ここでランディが音楽のボリュームをあげる。ショパンの話をしてたが、ここではジャズが鳴っている)

Deb: (ちょとエロいかんじで)これも悪くないですね。

デクスター。プールサイドの殺人現場にきた。ドークスと顔を合わせたが、ふたりは仕事と割り切って淡々とこなす。デクスターは通報者であり、被害者の義父の写真を撮る。衣服には血がべったり。これが返り血なのか、助けようとしてできた血痕なのかを科学的に検証するのが鑑識の仕事である。

男はパニクり「わたしは殺してないんです」と訴えた。「ぼくはただの鑑識なんですよ」と答えつつ、その血痕を見て(彼はほんとうに無実だな)とわかったんだけど、シャツについた小さな霧状の血痕を見たらばなにやらハッとしたようであり、証拠品としてシャツを脱いでもらった。

ドークスがきて「あの男は怪しい」と述べた。母の証言によれば、男は被害者と仲が悪く、昨夜は怒鳴り声が聞こえたそうである。デクスターはシャツの霧状の血痕の話をした。ドークスは興味を示し「それは殴ったときの返り血?」と聞く。デクスターは「たぶんそう」と答えた。ドークスはヨッシャ顔となり「血痕の報告書を作成しろ」と命じて、ウィルソンを拘束した。

デクスターのナレーションで「無実なのにハメちゃってごめんよ。少しだけ辛抱してください」と流れるので、これがうそなんだなと私たちにだけわかる。『シャツについた霧状の小さな血痕』の意味が私たちにはよくわからないが、追って明かされます。

デクスターにライラから着信。彼女の作品が売れたそうで、うれしそうである。「お祝いしてくれる?」と聞かれたデクスターは「そうだね」と答えてニヤリ。その視線の先には、男を捕まえてうれしそうなドークスがいる。

夜のレストランにライラと一緒にきた。スーツとドレス。「ただいま満席」といわれたんだけど、ライラが即興の嘘をついて、結婚記念日の夫婦のフリをした。

「10年前の今日、わたしたちはあそこのパティオの席にいて、彼はプロポーズしてくれたの。願い事をしてごらんといわれて、下を見たら、泉の中にダイヤモンドリング!すばらしかった!愛してるわ、ダーリン」といったら受付嬢はコロリとダマされた。「なんてロマンティック!」と感激され、テーブルを用意され、おまけにレストランのマネージャーが出てきてお祝いシャンペンをくれた。峰不二子みたいな女である。

Dexter: In case you're wondering, there's nothing sparkling under that water tonight.
Lila: I'm sure you'll dazzle me somehow. You're a creative problem-solver now, right? A changed man, or at least "changing."
Dexter: I suppose.
Lila: There's no supposing about it, Dexter. You've taken control of your addiction in a way that few people do. It's been about a week since we've even discussed your recovery.
Dexter: I think you're right.
Lila: And you haven't felt the need to use?
Dexter: Incredibly, no. I feel... you know, like I'm finally in control of things again.
Lila: We call that warm fuzzy feeling the pink cloud. It's when an addict experiences acceptance for the first time.
Dexter: You're saying it won't last?
Lila: I'm saying that you have to work it, that's all. But I know that you will, because I believe that we've found a true substitute for your addiction.
Dexter: What's that?
Lila: Life.

(kiss...)

restaurant's manager: You're making us all look bad. I'm the manager of il Bistro Vino. Happy anniversary. On the house.
Lila: Thank you. Did you hear that, darling?
Dexter: I heard it, darling.
restaurant's manager: Enjoy your evening.
Lila: Thank you. Happy anniversary, my love.
Dexter: Aren't we in recovery?
Lila: This? It's just bubbles. We're not gonna shoot it up, are we?
Dexter: You really have a way. You know that?
Lila: A way of what?
Dexter: Of whatever the hell you want.
Lila: Well, here's to 10 more glorious years of whatever the hell I want.

Dexter: 泉の水がなかったらどうするつもりだったの?
Lila: そのときにはあなたがフォローしてくれるでしょ?いまやあなたは問題解決のプロだから。変わったわよね。少なくとも変わりつつある。
Dexter: フム。たぶんそうかな。
Lila: こんな風に克服できる中毒者がどれだけいる?つい1週間前にはあんなに悩んでいたのに!
Dexter: そうだね。
Lila: もうぜんぜんほしくならない?
Dexter: ぜんぜん。このきぶんは ... なんていうか、ついにぼくはやったなって気がするよ。
Lila: その感覚はいわゆる生あたたかいピンク色の雲。中毒者が受け入れる最初の段階かも。
Dexter: てことは、また戻っちゃうの?
Lila: 努力を続けなさいって意味よ。あなたならだいじょうぶ。だってわたしたちはヤクに変わるものをもう見つけたんだから。
Dexter: それはなあに。
Lila: それは人生。

(ふたりはキス)

レストランの支配人:おふたりがいらっしゃると、他の者全員が不幸に見えてしまいそうです。わたしはマネージャーのビストロ・ヴィノ。結婚記念日おめでとうございます。これは当店からささやかな贈り物(といってシャンパンをくれた)。
Lila: うれしいわ。聞いた?ダーリン。
Dexter: 聞いたさ、ダーリン。
レストランの支配人:ディナーをお楽しみください。
Lila: ありがとう。さぁカンパイしましょ。
Dexter: でもぼくらはまだリカバリ中だよ。
Lila: こんなのタダのサイダー。ハイになったりしないでしょ。うふふ。
Dexter: 君っていう女は常にやり方を知っているよね。
Lila: なんのこと?
Dexter: 欲しいものはぜったい手に入れる。
Lila: ふふ、この先10年、わたしには欲しいものが山ほどあるわ。

ていう調子でデクスターとライラはラブラブ絶好調だが、同じ頃、リタ家のみなさんは対照的にしんどい目に遭っていた。居座ってるママが教育ママになっちゃったんで、子供たちはお疲れモード。コディがスパルタ特訓されている。「サウジアラビアがどーのこーの」としゃべってて、どうやら学校で地理の発表会があるんでその練習をさせられているみたいだ。リタが帰宅したら子供たちは救われたーと思う。驚くリタにママはいうのだ。「わたしが子供たちをどんどんよいこにしてあげるわ。援助を惜しみませんよ。おほほ」。リタはぐったり。

マイアミメトロ署。タスクフォースのみなさんが集合。新聞社に届いたベイハーバー・ブッチャーの犯行声明文を見つつ、ランディがスピーチする。「新聞社がこれを発表するまで48時間ある。それまでにできる限りの知恵を絞れ」とハッパをかけた。犯人が書いた文章をあらゆる側面から解析して手がかりをゲットしたいのだ。

エンジェルが鼻息荒く手を挙げた。声明文の中に知っている文章があるという。"You can't depend on your eyes when your imagination is out of focus.(想像力が鈍ってるときには目を頼っちゃいけない)" ていうのはマーク・トウェインの有名な言葉だと説明した。マスウカは「ディープスペースナインの台詞だ」といい、別の名無し女性捜査官は「ネクスト・ジェネレーションだ」と異論を述べ、てんでばらばらである。

ランディが最後に正解を述べた。"A Connecticut Yankee in King Arthur's Court(『アーサー王宮廷のヤンキー』)" の一節だそうで、やっぱりマーク・トウェインがアタリであった。エンジェルは得意げである。彼はますますやるきまんまんでこの文章を解読する。

デブラ。ゲイブリエルといっしょにジムでランニングマシンしてるが、iPodでショパンを聴いてて、カレシの話は上の空。その後、家に帰ったらハダカのライラと鉢合わせしてアニキに怒る怒る。

Deb: Who's the skank?
Dexter: Did knocking occur to you?
Deb: Who is she? And are you trying to fuck her or set her on fire?
Dexter: I didn't do this to you when you were riding square-jaw guy with the handcuffs.
Deb: That's different. I wasn't cheating on anyone with Gabriel. How could you do this to Rita, not to mention her kids? You're like their father.
Dexter: Rita broke up with me, okay?
Deb: You fucked up, Dex... big-time.

デブラ:あのスカンク女はだれだ?
デクスター:おまえ、ノッキングしちゃったの??
デブラ(部屋にロマンチックなキャンドルがあるのを見て):あれとファックするのか、焼き殺すのかどっちだ?
デクスター:おまえが手錠はめたマッチョ男に乗っかってたときにはぼくは口出ししなかったじゃないか!
デブラ:ちがうだろ。わたしは浮気してない。リタがいるってのにひどいよ。子供たちのパパみたいなもんだろ?
デクスター:リタとは別れたんだって。
デブラ:デックス、最低。死んじまえ。

(補足)最後の『死んじまえ』について。"big-time" に「死んじゃえ」という意味があるわけじゃありません。非常に強い意味の強調表現なので、私的に『死んじまえ』と訳してみました。

マイアミメトロ署。ドークスは殺人事件の通報者男を取り調べる。デクスターが「あれは返り血」と口頭で教えてくれたから彼は自信満々なのだ。デクスターから血痕の報告書はまだきてないけど、その前に自白させてしまえという腹である。ラグエルタが心配してわーわーいったが「あとで報告書をそっちに回すから心配すんな!」といってうれしそうに取調室に向かった。

デクスターがしれーとした顔つきで入ってきて、あたりを見回す。タスクフォースのみなさんが犯行声明文の解読にやっきになってるのを見た。そしてドークスが無実の男をキューキュー尋問している映像を見た。静かな自信をたたえた顔つきでナレーション↓

They're still playing my tune. It's like I'm conducting a final symphony, "requiem for demonic Dexter," and forming the entire brass section sergeant James Doakes. When I reach the end, maybe I can lay to rest the monster formerly known as Dexter. Just hang in there, Mr. Wilson.

ぼくはシンフォニーの指揮者になったようだ。曲は『悪魔のデクスターに捧げる鎮魂歌』。ドークスは大盛りあがりのブラスセクションだ。これが終わる頃には、ぼくはかつてデクスターと呼ばれた怪物に安息を与えることができるだろう。ウィルソンさん、もう少し辛抱してね。

デクスターは血痕の報告書をこっそりドークスのデスクに置いた。山積みファイルの下に差し込むようにして。

タスクフォース。マスウカが熱意を込めて説明中。ベイハーバー・ブッチャーの犯行声明文を分析するために、MITの専門家を呼んだそうである。スペルミスとか文章の癖などを構造的に解析してプロファイルをつくるっていう話だが、ランディは興味ナサゲである。「そりゃたいへんそうだ。まぁがんばってくれたまえ」なんていってたら、ちょうど1時のランチタイム。

みんなが出ていった後、デブラとランディのふたりきりになった。デブラはデクスターがリタ以外の女を連れ込んでるのが不満で、リタとアニキはベストカップルだと思うから彼女は腹が立つんだけど、でもそれは理不尽な怒りだという点を本人もわかってるんだが、それでも彼女は腹が立つんである。それがデブラだから。彼女はわーわーと自分の悩みを上司に打ち明け、最後に「ショパンの曲をダウンロードした」と述べた。"Nocturne Number 2 in E flat major"。ランディはニヤニヤ。

こちらはドークス。彼はひるめしなんか眼中にないってかんじの必死顔である。「罪を認めれば救われるぞ」と恐喝口調で責めたら相手はオロオロ。「なんで信じてくれないの?わたしは殺してない。あなたは勝手に決めつけてる」なんていうようすは、取調室にある監視カメラを通じて署内から見える。ラグエルタが心配げに見守ってたところに、デクスターがフラリと通りがかった。

「あれれ。どうしてドークスはこの男を取り調べてるの?彼は無実だよ」といってやった。ラグエルタは驚く。「なにィ?」「彼のシャツの血痕は、被害者を助けようとしたときについたものだ。そのときはまだ息をしてたんだな。検死報告と一致する」「殴って浴びた返り血じゃないの?」「それはない。この現場写真を見て。血溜まりが外に広がってるでしょ。こういうときには、犯人は頭からつま先まで血塗れになるもんだ。昨夜、ドークスのデスクに報告書をおいといたのになー。おっかしいなー」

ラグエルタは大仰天でドークスのデスクを漁った。報告書を発見。彼女はムカッ腹で取調室に突入。すぐにウィルソンを釈放してやった。ドークスは怒る。「なにするんだヨ!」「あなたを助けてあげたんだ。血痕の報告書をちゃんと見たのか?」「まだきてないヨ!」「あんたのデスクにあったわ!」

ドークスはヤラレターと頭にきた。瞬間沸騰して「はめられたんだ!」と訴えたが、信じてもらえない。「デクスターは関係ない!あんたは頭がおかしいんだ!」てわけで、ドークスは血管がブチ切れそうであり、デクスターはしめしめと思うのであった。なるほど。こういうことだったのですね。

デブラ。その夜、彼女は唐突にゲイブリエルを捨てた。いきなり「別れてくれ」といわれてポカン顔のカレシは、次のようにいわれてますますポカンとした。ランディの台詞とカブってます↓

Sometimes the truth speaks from a peaceful place. It's taken me a long time to find that place, but I think I have, and it's telling me you're not the right one for me. I'm so sorry.

真実は静穏な場所から語りかけてくるものなの。わたしは気づくのに時間がかかってしまったのだけれど、あなたとは合わないと思う。ごめん。

こちらはデクスター。ライラといっしょに夜の街を散歩デート中。デクスターは、犯行声明文を送ってタスクフォースをミスリードさせることに成功したし、またもうひとつの心配事であるドークスの方も思い通りにいった。ナイスな展開であるにも関わらず、なぜだか彼の表情は冴えない。それは「落ち込んでる」というほどでもなく、アンニュイな顔つきみたいな。理由なくタメイキをついてしまうような。雰囲気を察したライラに「どうした?話してごらん。デブラのことが心配なの?」といわれて、揺れる心情を告白した。デクスターってなんだか女の子みたいである↓

Dexter: It's not just... Deb. It's the suddenness of all of this. Losing Rita, the kids. They've been the only thing keeping me... human... for a long time.
Lila: Were they keeping you human, though, or were they the ones making you feel like the monster that you were talking about?
Dexter: Keep going.
Lila: Your friends and family have to accept you for who you're evolving into now that you're clean.
Dexter: Is that what I am? Clean? I don't feel that way at all.
Lila: No, you certainly don't. God. I wish I could fuck you right now.

Dexter: デブラのことだけじゃないんだ。急展開だったでしょ。リタを失って、子供たちにも会えなくなった。彼らのおかげでぼくは人間らしくあり続けてきたというのに。
Lila: 彼らのおかげであなたは人間らしかったかもしれないが、同時に、彼らのせいであなたはあなたのいうモンスターに囚われていたのでしょう?
Dexter: 続けて。
Lila: あなたの家族や友人たちは、クリーンになったいまのあなたを認めなくちゃいけないと思うわ。
Dexter: そうなの?これがクリーン?ぼくにはそんなふうに思えないんだ。
Lila: ふふ。わかったわ。いまここでsexできればいいのに!

ふたりは発情した。手近な他人の家を選んでドアをピッキング。無断侵入。ベッドを拝借。大胆ファックした。ふぅと一発キメて出ていこうとしたらば、デクスターのケータイが鳴った。コディだった。

「サウジアラビアのレポートの発表会がこわいから明日学校にきて」と彼はいった。デクスターに会えなくて寂しくなって電話してきたみたい。かわいそうである。デクスターはコディのためにいってあげなくちゃとおもった。ライラは「おすきなように」と理解を示したが、その表情は複雑顔である。

リタ。彼女が家に帰ったら、ママが待ってて「子供たちはもう寝た」という。コディが黙ってデクスターに電話したからその罰を与えたそうである。母娘は口論に突入した。リタは親戚に電話をして、母親がじつは1年前に勤め先の学校をクビになっていたという事実を知っており、それを持ちだして責めた。

「ママはだれともなじめない不幸な社会不適応者なんだ!わたしはやっとわかった。ママとうまくやっていけないのは自分だけじゃなかったってことが!」とブチ切れたら、こっちも負けてない。「あなたはむちゃくちゃだ!ポールの次はデクスター。常識ってもんがない。子供たちにバカがうつる!」なんて返したので、ふたりは決定的に決裂した。

リタはもう我慢がならぬと宣言した。「明日の朝出ていけ。誕生日と記念日だけは子供たちに会いにきたらいい。でもここに住むのは許さない」てわけで、このうるさいママはやっとこさ消えてくれるんでしょうか。

翌朝。マイアミメトロ警察。出勤したデクスターにエンジェルが意見を求めた。それは犯行声明文のことで、こんな文章をズラズラ読みあげた↓

Kill one man, and you're a murderer. Kill thousands, a conqueror. Kill them all, and you're a God.

1人を殺すのは殺人者。数千人を殺すのは征服者。全員を殺すのは神。

「これって神様にコンプレックスがあるんだよね?精神病だとおもうんだ」と意見を求められたんで「うん。良いセンいってると思うヨ」と答えてやった。エンジェルは満足げである。そして心の声のナレーション↓

To tell you the truth, I don't know what my alter ego had in mind when he wrote that crap. I just pulled from various blogs on the net, mixed and matched... Presto manifesto.

あれを書いたときのぼくの心理なんてわかんないヨ。ネットから拾った文章をコピペしてつないだだけだもん。いっちょうアガリみたいな。

しめしめと思いつつ、自分のデスクにきたらば怒りのドークスが待ち構えていた。「やってくれるじゃないか。おもしろくなってきたな」とこわい顔でにらみつける。誤認逮捕しそうになったくせにぜんぜんヘコんでないのはさすが。デクスターは正面を向いて冷静に答えた。

「挑発してしゃべらせたい?録音テープ隠してるんだろ?」といってやった。おまえの手はぜんぶ読めてるみたいな。「おまえの過去はJimmy Hoffaよりもミステリーだ。おれはあらゆるソースにあたって、ちとヤバい方法も使っておまえの過去を洗ったぞ。デクスター・モーガンの子供の頃の記録はいっさい出てこない」「録音はしてないみたいだね」「あたりまえだ。おれはおまえとちがってオープンを好む主義である」

さて、デクスターはこの追求をどう切り抜けるんだろうかと私たちはどきどきするが、これが本日のエピの最大の見どころなんだが、彼はこういった。「この件に限っては、ぼくはオープンにいこう。どんなにそっちがジタバタしてもぼくは常に一歩先をいっている。その理由はひとつのみ」「いってみろ?」

I own you.

この "I own you." はとても多義的で訳しづらい。3単語の中には侮蔑/嘲笑/嫌悪といった強い感情を込められているように思う。「おまえはおれのもの」「おまえはおれの手のうちにある」「ゲームを握ってるのはおれ」をひっくるめたかんじ。

ドークスはかちーん!ドス黒い怒りがメラメラ〜。デクスターはいきなりガツーンと頭突きをくらわせた。この瞬間だけデニス・ロッドマンみたいである。ドークスはマッチョだが、これには不意を突かれてイテテと倒れた。このようすはブラインドに隠れて他の署員からは完全に死角である。相手をノシてからサッサとドアの向こうに出た。みんなが仕事しているところをシラーと歩いていったら、狂人ドークスが追いかけてきた。後ろからタックルしてガシガシと連続パンチ。その場にいた者たちはナニゴトかと驚き、狂人を制止した。すぐにラグエルタがきた。ドークスはバッジと拳銃を取りあげられた。

警察官が職場で無実の人間に暴力を振るうというのは言語道断である。これだけハデにやったら言い訳できるわけがない。エンジェルが「いったいどうしたの」と優しい顔で聞いた。デクスターは怯えたウサギみたいな顔つきで「わ、わかんないヨ。急に殴りかかってきたんだ」とこわがった。ドークスは完全にヤラレたわけだが、彼は制服警官に連行されていったが、こうなってさえまだ不敵な顔つきでにらみつけてるのが不気味である。

ランディ。彼は新聞社に対して水面下の交渉を行った。新聞社にとって犯行声明文は特ダネスクープである。彼らはこれを出版したい。警察側はやめてくれといいたいが、このようなケースでは出版社が必ず勝つ。彼らは法廷で『報道の自由』を主張する。警察は負ける。それはわかりきってることなんだが、ランディはデブラを連れて新聞社に赴いた。FBIの老練捜査官がくるっていうんで、相手は弁護士同席で迎えた。

ランディはこういった。「お互いに手順を省略しましょうヨ。うちらが負けるのは当たり前なんだから、それを出版しないでとはいいません。でも内容をちょびっと変更してほしいんです」と持ちかけたら相手はオッケーしてくれた。ランディがだした条件は「被害者の名前を伏せ、内容を変えること」だった。どのように変えたのかは明かされなかったが、デブラによれば「page-3 story(安っぽいエロ本みたい)」だそうである。まったく別の犯人像を与えるような文に替えられたと思われる。これで警察だけが知る捜査の秘密は守られた。

この帰り道、デブラとランディはキスをした。

ふたりが出版社を出て歩いてきたらば、きれいなベンチがあるところにきて↓

Deb: Wait. It's quiet here... Peaceful. It's a good spot.
Lundy: For what?
Deb: It's 1:00.
Lundy: So it is.
Deb: I brought my own sandwich.
Lundy: I thought you didn't like the quiet, Morgan.
Deb: I didn't... I don't. When I'm alone and it's quiet, I get scared... Shitless, like I start hearing what's really going on inside.
Lundy: I see.
Deb: So if it's all the same to you, maybe I can just practice when you're around.
Lundy: Okay.
Deb: 'cause when you're around, I kind of feel like I can deal with anything, you know? Like what happened to me. I don't have to run from it. I don't have to jump into bed with some guy and hide there. You give me strength. I'm kind of opening up here.
Lundy: What do you want me to say?
Deb: I don't know. You're the fucking Zen master. Figure it out.
Lundy: I've got plaque in my arteries. I know the lyrics to elevator music. My hair isn't getting any thicker.

(kiss)

Deb: ここがいいです。静かでいい場所だから。
Lundy: なにするの?
Deb: 1時ですよ。
Lundy: ああ、そうか。
Deb: 自分のサンドイッチを持ってきました。
Lundy: モーガンくんは静かなのがきらいだったはずじゃ?
Deb: そうでした。わたしはひとりになるのがこわかった。なにかが自分のなかに入り込んでくる声が聞こえたんです。
Lundy: ふむ。
Deb: あなたと過ごすようになって、わたしは実践的なレッスンを学べたと思います。
Lundy: オーケイ。
Deb: なんていうか ... あなたがいてくれるとわたしはどんなことにも立ち向かえるきもちになれます。あんなことさえ(ルディの件)、乗り越えられるというような。わたしはもう逃げなくていい。気まぐれなsex相手を探してベッドに逃げなくてもよくなった。あなたはわたしに力をくれた。あー、いっちゃったー。
Lundy: わ、わ、わたしゃなんていえばいいんだ?
Deb: わかんないっす!賢者なんだからなにか考えて!
Lundy: わたしの動脈は老化してるし、わたしはエレベーターミュージックの歌詞を知ってるし、髪の毛はこれ以上生えてこないヨ!

(ふたりはキス)

(補足)"elevator music" ていうのはショッピングモールのエレベーターとか公共の場所でかかってるイージーリスニング的なBGMのことなんですけど、昔はこれに歌がついてたんだそうです。だからそれだけ年を食ってるゾという意味になるわけですね。

こちらはデクスター。コディの発表会にきた。リタは居心地わるそうな顔つきで、なんともいえないムードだけど子供たちはデクスターに会えてうれしく思う。みんなの前で発表するコディは大緊張でチビリ顔だったが「君よりもみんなのほうが何倍もビクついてるゾ」とリラックスさせてあげた。デクスターはライラの前では自信ナサゲに質問ばかりしているが、子供たちの前ではなんでも知ってるお兄さんなのだ。

こちらはライラ。画商に作品を売ってお金をもらえた。1万8千ドル。ライラの作品は巨大なので、画商はすぐにそれを運べない。ほくほく顔で「明日トラックを回すわね。あなたのアーティスト人生はこれからスゴイわよ!」とお祝いを述べたが、ライラはおかねを受け取ったんだけど、なにやら浮かない顔。彼女はデクスターがコディに会いにいったことを気に病んでいるのだ。

こちらはマイアミメトロ署のタスクフォースのみなさん。犯行声明文の解析に取り組みちゅう。マスウカが言語学者の見解を述べた。「犯人は白人、50代、ガールフレンドなし、敬虔なカソリック」とプロファイルを述べたら、みんなはわーわーと反対意見をいった。エンジェルは「無神論者だ」といい、「政治活動家だ」という者もいた。ぜんぶハズレだっていうことを知るのはデクスターと私たちのみ。黙って議論を聞いていたランディがズバリと指摘した。

「コレコレ!これがまさに犯人の狙いなんだ!」という声にハッとする面々。ランディは続けた。「君らはてんでばらばら。これが犯人の思うつぼ。ずっと沈黙していたキラーが突然声明文をだすなんておかしいじゃないか。撹乱作戦だよ。声明文の中には、ジュリアス・シーザーからピッツバーグスティーラーズ、ベルリン、ガンディなんていろんなワードがあって、宗教、政治、信条がランダムに詰め込まれている。犯人はわざとやってるんだ!」

タスクフォースの面々はヤラレターって顔になる。エンジェルがこわごわ質問した。「ま、まさか警察関係者っていいたいんですか? .... まさかそんな!」と聞かれたランディはうむぅと無言である。てわけで、デクスターの声明文作戦はランディにウラを読まれてしまったというオチなのだった。

こちらはデクスター。コディの発表会が始まったら、彼はとてもリラックスしてじょうずに話すことができた。デクスターはそれをうれしく見守っていたら、ケータイがバイブした。ライラだった。彼は電話に出るのを躊躇して考え込んだ↓

I'm a little confused. Lila is the one showing me how to take control, stop killing, get my life clean. But it's the 1st time since I went into recovery that I actually feel clean.

よくわからなくなってきた。ライラのおかげでぼくはキラー人生から足を洗えそうになってきた。ライラはその方法を教えてくれた。でも... いまこうしてリタの家族に触れていると、よほどこちらのほうがクリーンだなって思えてくる。

ライラはデクスターが電話に出ないと知るや、いてもたってもいられない。むむーとこわい顔になり、な、なんと彼女はせっかく売れた作品にバーナーで火を点けた。悪魔顔である。すぐにそれはぼーぼーと燃えあがる。火災報知器が鳴り響いた。

ちょうどその頃、コディの発表会は終わったばかりで、デクスターたちは上機嫌で外に出てきた。子供たちが「アイスクリームいっしょに食おう!」というんで、リタは複雑顔だが、デクスターも複雑なんだが、天使のような子供にいわれたら断れないヨと思った。ここでライラから着信。デクスター!火事よ〜!わたし、こわいいいいいいい〜!

デクスターが血相を変えてかけつけたら、アパートは半焼していた。ライラが涙目で出てきて抱きつく。「バーナーで作業してたら燃え移っちゃったの。こわかったわー。どこにもいかないで!」と演技したらば、デクスターは真実を知るわけもなく「だいじょうぶ。ぼくはずっといっしょ」と答えた。ライラはにたーーーーーと笑う。デクスターは彼女を抱きしめながら、玄関の電球が直ってることに気づいた。背筋が寒くなった。も、もしかして?

※感想

過激にロングなエピガイになっちゃいました。物語の要点だけに絞れば3分の1くらいになると思って、どうしようか迷ったんですけど「台詞の細かいニュアンスを知りたい」という要望が多いみたいなんで、そちらのほうを優先しました。

このエピは、最初と最後の電球の伏線を通じてライラの爆弾女ぶりを描くことが主題だったと思いますが、ランディ&デブラの恋愛話も絡んで、ドークスのアレもあって、いくつかのサブストーリィ同士がシンフォニーのようにメロディを奏で合うというような、すばらしい脚本だったように思います。

会話部分を日本語にしちゃうと凡庸な恋愛話のようになっちゃいますが、英語で聞くととてもシャレてて、深みのある良い表現がたくさんありました。『マイアミ版 森瑶子』ってかんじですか。気に入ったフレーズがあったら、何度もリピートしてスラスラいえるようになってデートのときに使ってみましょう。

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  • Title: 2-07 :: That Night, A Forest Grew
  • First Aired: 2007-11-11

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