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デクスター :: 1-01 :: Dexter :: ネタバレ

date: 3/27 15:47

ごくへんなのだ。死体に「血がない」のである。死体には首はなく、常にバラバラに切られている。そしてどういう処理をすればあんなふうになるんだか想像もつかないが、完璧に血抜きをされていて、肉と骨は美しくカットされ、死体というよりマネキンの部品みたいになっちゃっている。

血がない事件であるからして、血痕プロとしてはつらいところだ。でもデクスターはこの犯人の手際の良さ、死体処理の美しさに感動する。いったいどんなやつがどんなふうにやってるんだろうとものすごく興味を覚え、まるでアーティストを尊敬するような畏怖の念を覚えてしまう。恋人のリタとその事件について話していたとき、「彼はすごいよ」とまるで犯人を褒めたたえるような口ぶりで事件のことを話したらば、sex不感症のはずの彼が瞬間発情し、スカートの中に手を突っ込むということをやってしまう。リタはびっくりして「ムリです」と却下。デクスターは瞬間冷凍されてしまった。自分がなぜ急にそんな衝動を覚えたのか、彼にはぜんぜんわかんない(この殺人事件がデクスターにリピドーを与えたということなんだろうか)。

妹のデブラに「なにか事件解決のヒントはない?」とせがまれたとき、彼女のいった "cell crystallization(細胞の結晶化)" という言葉にヒントを得て「犯人はアイストラックを使ってるかもしれない」というのを思いつく。アイスクリームなんかを運ぶための荷台が冷蔵庫になってるトラックだ。デブラは捜査会議のときに「アイストラックを探してみたらいいと思う」とラグエルタ警部補に提案するが、「あんたは売春婦に聞き込みをしてりゃいいの」とまったく相手にされないので、妹はますますfuckだのhellだのを連発する。

ドラマの合間に、デクスターの幼少時代の記憶、養父ハリィとの会話がフラッシュバックする。デクスターは養子なのだ。でも2人は本当の父息子のように信頼しあっている。ハリィは有能な警官だった。デクスターが勤務するマイアミメトロ警察にはハリィを知る人たちが何人かいる。デクスターもデブラも、父ハリィの影響で警察官になったのだ。

そしてデクスターとハリィの結びつきはものすごく強いものであり、2人は大きな秘密を共有した。デクスターは小さい頃にイヌを殺したことがあって、それをハリィに知られた。以来、父は息子の殺人衝動を知り、悩み、それを理解しようと努めた。人知れず父息子は悩んできたのだ。

息子が大きくなり、そしてそれがますますエスカレートしてることを知った父は息子に生きる方法を教える。「この病を治療することはできない。でもそれを役立たせることはできる」と息子にいう。警察が取り逃がしちゃったような悪い連中に罰を与えてやれと彼はいう。「息子よ中村主水(必殺シリーズ)になれ」ということなのだった。こんな少年期を経てデクスターはデクスターになっちゃったのか。もちろんこのことはデブラも知らない。父母は既に死んでいるので、デクスターの秘密を知る者はだれもいない。

デクスターはハリィの教えを守って慎重にウラ稼業をこなしている。次のターゲットはビデオマニアのレイパーで、彼が裁判でうまいこと無罪になってるのを知り、そいつの部屋に不法侵入して証拠をがっちりつかんだらば、いつものように処刑殺害した。手際が美しい。

一仕事終えて街を流してたらば、じつにまったく偶然に怪しいアイストラックと街で遭遇する。後を尾けていったらそいつは急にUターンしてハイビームで目をくらませた瞬間、スレ違いざまに死体のナマ首を落としていった。犯人は逃げた。

デクスターはすぐに上司のラグエルタを呼んで事情を説明した。いかにも偶然過ぎるその話に彼女はへんな顔

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